春吉省吾のブログ

物書き・春吉省吾のブログです。マスメディアに抗い、大手出版社のダブスタに辟易して一人出版社を営んでいます。おそらく、いや、世界で最もユニークな出版社だと自負しています。

はじめに

 今回皆様に配信する随筆は、我が師、「同根会」代表長谷川肇(智泉)先生が、今から40年前(1984年・昭和59年)、会報に投稿されたものです。
 40年前の記述ですが、今読み返すと、その内容が一層鋭く我々に響いてきます。
我々はことの本質を掴みきれないまま、闇雲に経済的な利得を追いかけ、流されるままにここまで来てしまった結果が、今の体たらくなのかと思うことしきりです。
 長谷川先生の文章は、話し言葉と同じように、歯切れがよく、現状分析から、物事の本質に迫る切り口は見事です。
 というわけで、2024年の新年にあたり、長谷川先生がお書きになった随筆を皆さんにお読みいただき、本来日本人の持つ「陽性な気質」を失うことなく、目先の欲得、我欲に溺れることなく、「誤情報」に慌てふためくことなく、自らの思考と行動で、正しい情勢判断をし、真剣に生ききるための参考にしていただきたいと掲載するものです。

 平成7年(1995年)2月に「ゆさふり~長谷川智泉活理集~」という冊子を「同根会」の20周年の節目に、上梓しました。当時編集委員として作業に当たりましたが、この随筆は、長文のため掲載しませんでした。
 少数の方にしか目に触れていないこの随筆を、40年の沈黙を経て、多くの方々にお読みいただけるのは、弟子の一人として嬉しい限りです。
 (なお本文の数ヶ所の言いまわしにつき、編者・春吉省吾が修正した部分があります。ご了承ください)

長谷川肇(智泉)先生のこと

 長谷川先生は昭和5年(1930年1月3日)のお生まれで、平成28年(2017年3月3日)に永眠されました。87歳の生涯でした。
●昭和27年(1952年)NHKに入社(アナウンス部)、TVの「貴方のメロディー」の企画から初代司会者となり、高橋圭三アナウンサーの後の「私の秘密」を担当、「ポケットサイエンス」「囲碁将棋の時間」「明るい農村」「明日の健康」など、スポーツ番組も含めて殆どのジャンルの番組司会を担当しました。
●昭和43年(1968年)NHK(チーフアナウンサー)退社
「長谷川肇モーニングショー」(NET・10チャンネル)の司会を担当。アシスタントに下重暁子(元NHKアナウンサー)、ばばこういち(フリージャーナリスト、元フジテレビ製作スタッフ)
 先生には、業界の裏話や、タレントの素行など様々なお話を伺いました。私(春吉)も、一時期TV業界に関わっていたこともあって、首肯することが多く役立ちました。
●昭和44年(1969年)中小企業庁提供「明日の経営戦略」。18年間にわたり2000社を超える企業・商店街など全国に取材して放送。鋭い視点のインタビューは中小企業の意識向上に大いに役立ちました。

長谷川肇モーニングショー・1969年

「同根会」という経営研究会について

 昭和49年(1974年)、経営研究会「同根会」発足。上場企業、中小企業100社の経営者、経営幹部が参加。令和2年(2020年)解散。
 同根会の会員第一号は本田技研工業(株)、取締役最高顧問・本田宗一郎氏です。
(株)アシックス・鬼塚喜八郎氏、吉田工業(株)YKK吉田忠雄氏、(株)藤田商店・日本マクドナルド・藤田 田氏、(株)丸八真綿・岡本一八氏などの著名な創業者もおいでになります。
 月一度の「同根会」は講師をお呼びして講演の後、長谷川代表とのディスカッションをする、会員相互の情報交換と相互映発の場として例会が開催されました。
 また長谷川先生の年2回、10講座による、情勢判断学、戦略戦術論、マーケティング論を深く学ぶための「実学講座」を開催しました。経営のための共通用語を学び、「経営則人生」という高度な人間学を、それぞれの経営に取り入れるための「同根哲学」の実践を確たるものにする講座でした。

平成16年8月4日長谷川先生と。まだ若かった。

「日本社会における指導者像」・同根会の考える指導者像

この記述について

 前半は全寮制のある高等学校が発行している雑誌に「日本社会の指導者像」(高等学校の管理者・教師が対象)というテーマで、執筆を依頼されたものの全文であり、後半はそのなかでも補足の要があると思われたところを加筆したものである。
(春吉註・この内容は、「全寮制の高等学校」の管理職や教職員の先生方には、僭越ですが、些かレベルが高いと思っています。日本的哲理を学んでいない方たちには長谷川先生の言外に含むことはなかなか理解できないだろうと思うからです。
 現在の日本の政治家、官僚、企業経営者でも、長谷川先生の言葉の深さを理解できる方は殆どいないようです。この内容の本質を理解して実践していたら、敗戦後80年、現在のような体たらくは起こりえ
なかったはずなのです)

型から学ぶ

 テレビ朝日系列で日曜日の朝放映している「明日の経営戦略」は、放送が開始されてから20年という民放でも数少ない長寿番組の一つである。私がレポーターを担当してからも、すてに15年が経ち、訪問した企業は800社を超えることになった。その中には一部上場の創業社長をはじめ、中堅企業、さらには家内工業的な零細企業まで、幅広い層と、あらゆる業種が含まれている。
 そのいずれにも企業の命運をかけ壮絶なドラマの歴史があり、そこから体得した経営の「常識」(コモンセンス)がある。
同根会とは、こうした経営の実際体験から勝ち取った鍛えられ磨きぬかれた経営の「常識」ともいうべきものを集積し、それを共に学ばんとして10半年前に設立した会である。
 日常、目の前に起る困難な問題をばりばり解決する上で大切なものは、この鍛えぬかれた「常識」というものであり、これこそ生きた学識というものである。
 今日、200社におよぶ経営者の方々が参加し、月例会は体験発表とそれにかかわる活発な討論が重ねられている。こうした経営者の努力は当然企業業績の上に結実し、昨年末には各分野で受賞される方々が続出することとなった。アシックスの鬼塚喜八郎社長(現在の「アシックス」の創業者)は毎日経済人賞を、食料品小売店全国コンクールで農林水産大臣賞を受賞された方や、その他の会員受賞者を合わせれば10賞ははかるく超えることになる。
 まったく賞と関係のないのは、代表の私ぐらいなもので、まさに代表は会員の〈助手の立場〉が、その使命であるといえよう。
 規模の大小を問わずそれぞれの経営者は優れた指導者であり、その思考行動には当然、普遍性と特殊性の両局面が見られる。特殊性はその人の持ち味ともいうべきもので、どんなに素晴らしいことでも他人がその外形を真似ただけでは失敗に終るといったものである。従って本会では〈型を学び型から学ぶ〉と教えている。型を生みだしたもの、型に現われる以前のもの、その人の事物のとらえ方、思考の枠組、さらには人生観にいたる深い洞察があり、それをわがものとして自分独自のものを生み出す、まさに同根会は、これを学ぶということである。

人生こそ心身浄化、向上の場

 同根会は指導者としての使命を持つ方々の集まりであり、使命達成にあたっての根本を学ぶ会ともいえる。人それぞれに使命があり、その使命達成のための一能ありとする。その一能を発見し発揮しつつ世に貢献し、そのプロセスを通して自己完成をはかるというのが、その生き方である。原理原則もまた本来人間には備わっているものと考えるので教義教則とか、べしべからずといった戒律も設ける必要はないとしている。
 とかく修業、道場という言葉を口にする集団の陥りがちなところは、最高の理想像のみを睨みつめ、あれもいけない、これもだめ、これも面白くないとして毛嫌いすることである。そのため経験は極度に貧弱、そこに育った人々の天分は極度に未発達のままに残り、万有進化の大いなる流れの中に置き去りにされることとなる。
 空、絶対を理想とする禅の修業は、無心になるためのさまざまな工夫がこらされているところは、まことに驚くべきであるが、しかし理想はあくまで理想であり人間である以上とてもそこには到達出来るものではない。
 もちろん学ぶ点も大いにあるわけで、それを学ぶことにやぶさかでないが、出来もせぬことを目指すのはまことに愚かなことといわなくてはならぬ。
 なによりも現世には現世の生活があり、その実生活のあらゆる経験を積みつつ一歩一歩、向上の道をいくのが人生である。この地上こそ心身浄化向上の場であり人格の完成が人生の意義であろう。
 本来、修業の第一はこの心身の浄化にあり、そのためには日常の〈真の反省〉を心がけることの重要性を説いている。
「かんながらの道」の鎮魂帰神の行法は、わが民族性にまことに合致したものと考えられるが、その鎮魂の目指す心身の浄化としての精神統一の実修も、しっかりとした指導者を得ることが第一であり、単独実修はむしろ危険といわなくてはならない。
 とすれは、かかる特殊な修業を心がけるより〈真の反省〉を心がけ、そのためには先ず、真の反省の仕方を学ぶことである。
 本会の、ことの出発とその基本にすえられた考え方の一端を述べたのは、同根会代表として執筆を依頼されたことと、自分の体験から出た指導者の条件を申しあげて、ご参考に供すべきと考えたからである。

活力は落差にある

 指導者たるものは成功失敗は戦略上のことと心得て大局観を養うことが必須条件となる。したがって
●日本社会における指導者は歴史的観点に立ち、日本固有の文明を十分自覚した人であること
●指導者たるものは使命感をもち新しい時代の新しい人生指導原理を確立することの急務であることを痛感する人であること
が前提となろう。
 東西両文明を融合し終えたわが民族は、その固有の文明を自覚することによって民族としての本来の使命に目覚めることになろう。数千年にわたる仏教、西欧文明という巨大な外来文明を受け入れるにあたり自己を至らぬものとしてきた民族が、いまようやく融合したところの固有文明を自覚するという大転換期にさしかかっている。
 以上は本会の指導者たらんとするものの根本になくてはならぬ常識の一端にすぎない。
 ことに当り、事物を分析することは有効な作業の一つである。分析を通して事物の優点欠点のあるところを解明することはよいが、あまりに分析に深く立ち入り綜合の観点を忘れると、ことの本質を見失うことになることは注意せねばならない。
 ことの本質が本当に〈わかる〉ということは直観力のなせるわざであり、直観力は綜合の過程に生ずるものである。その綜合の力は強靱な精神的エネルギーに支えられる以上、心身の浄化と同時に心身を鍛えることの必要性がここにある。
 心と肉体は相対不離の関係にあるからである。直観力を養うためにも真の反省は不可欠のものであるが、その反省と同時に深く思考を重ねなければならない。
 思考は心のはたらきであり、思考を練ることは理性を磨き鍛えることになるからである。肉体を動かし汗を出し身体の老廃物を出す、その一方で心を鎮め沈思黙考するという動と静の落差のなかから直感力は養われると考えている。
 指導者はこの直観力のある者が有資格者といってよかろう。
 同根会もこの10年、多くの変化を遂げてきた。
 すでに記述した内容のそれぞれは実は本会が歩んできたプロセスから学んだものであり、その曲折、過ちを通して再構築してきたものである。初期のころは最高と思われる理想を追うあまり、「べしべからず」といった硬直した思考にとかくとらわれ、しかも、それでよしとする〈うぬぼれ〉まで犯しがちである。指導者がしらずしておかす罪科穢(つみとがけがれ)というものかもしれぬが、恐ろしいことである。

 最近の会合は厳しいなかにも、ゆとりのある明るく愉快な会となった。
たとえば勉強会のあと、銘酒を楽しむ一時が設けられている。幸い会には優れた酒造元が多く参加しているので、本醸造吟醸大吟醸といった香り、のどこし、酔いざめの素晴らしい日本酒がとどけられる。
 本物を味わって日本の心を識ろう、といった名目をかかげてはいるが、これは〈かみごと〉における直会(なおらいかい)であり、厳しさのあとの楽しさが用意され、そこに落差が生じ、その落差から新らしい活力が生れるということである。
 行住坐臥(ぎょうじゅうざが )これ修業とはいえ、あまりに張りつめた心境のみでは現世生活は営み難いところとなる。
 人々は特殊な世界の特殊な修業僧を目指しているわけではない、この世の中は普遍性が主流であり特殊性は一部にすぎないのだ。

時代性を無視してはならない

 かつて将棋の大山康晴名人がこう語ったことがある。
「根性では永続きするものではありません。私が今日あるのは将棋が好きで好きでたまらなかったからです。だからこそ他人からみたら、とても出来ないと思われる努力、精進も出来たと思います」と。
 自己本来の一能を発見し、それを発揮せんとするとき精進も努力も当然のこととなるということであろう。精進努力は強制すべきものではなく自覚より発する自らなる行為である。
 オートバイに続き小型車でも「ホンダ」の名を世界的なものとした本田宗一郎氏は「嫌いなことをやってうまくいくはずがないね。事業をやるにも先天的に向かない人がやったら本人も苦しむかもしれんが従業員を不幸にすることになるよ。子供の教育でね、ぼくが親に云いたいことは、親の役目は子供を幸福にすることで、それには子どもの長所短所をよく見定めて、子供の好きな方向で、それぞれが将来社会のお役にどうたてるかを子供と一緒に考えて学校を選ばなきゃだめだっていうことですよ」と語り、さらに指導者について
「ぼくが、ここまでやってこれたのは、大勢の人がその分野分野でヘルプしてくれたからじゃないかなあ、ぼく一人ではどうにもならなかった。最後は人間性ということになるのかな、指導者は自分の考えがどんなに良くても大勢の人に納得してもらえなくちゃ何も出来ない。“あいつの考えならいやだ”と嫌われてしまってはだめなんで、“いっしょにやっていこう”という気持ちを大勢の人が持ってくれるようでないとね。
“やっぱり、へまもやるじゃないか、同じ人間同志だ”という気持ち、だから自分のへまを隠す社長なんかあまりたいしたことはないね」
 と、平易な話のなかに味わい深い人間心理を語って下さったものである。
 お二人とも本会の顧問会員としていろいろご教示をいただいているわけであるが、お会いするたびに感ずるのは〈底ぬけに明るく肩の力がすうっと抜けている〉ところである。
では気楽さばかりかというとそうではない。本会設立にあたり4年がかりで本田氏に語ってきた私に
「長谷川さん、本気だね」と、ピカリと光らせた眼力を私は昨日のように思い出す。ここにもメリハリの精神発動があり、その落差こそエネルギーと直観したものである。
 人を動かす力とは、その人の全人格から発するこのエネルギーであると思うがどうであろうか。
 それが五感を通して相手の深奥に迫り、しらず心を動かすということになる。
 指導者の眼にみえないこの力が人を動かし協力させ、事を成すといってよかろう。

 多くの人の協力を得られるためには〈相手を認める〉ところから出発しなければならない。現在の日本社会がどうあろうとも事物の生成発展には多くの理由があってそうなった以上、それを認めた上で事を成すという〈時代性の認識〉がなければうまくいかないものである。
 この世に存在するものは一つとして単独に存在し得るものはない、多くの〈こと、もの〉とのかかわりあいのなかにあるわけである。

 本会顧問、世界経済調査会理事長木内信胤先生はこのことを「事物は重層構造のなかにある」と表現され、これからの宗教は「宗教らしくない宗教ではないか……」と語っておられる。

 

 紙数の都合で結論を急ぐことにするが、本会顧問の法則史字の大家、村山節氏によると、21世紀は東西両文明の交替期であるという。そしてわが国は東西両文明を融合した固有文明の保有民族である。人類の歴史的流れは精神主義への転換期とも考えられる、いずれも大転換期を暗示している。
 こうした歴史的観点と真の人間観に立脚した人生指導原理の確立はまさに急務といわなければならない。
 あらゆるところで行きづまりをみせる世界情勢は、こうした大きな歴史の流れのなかにあり、人類は“新しい時代の新しい思想”を生みだすための苦しみを味わうことであろう。
 日本社会の指導者は今日このときに生をうけたことに深い感動を憶え、ひたすらそれぞれの使命を果たすべきであろう。わが国は企業規模の大小にかかわらずそれぞれの分野にすぐれた指導者をもっている、それが日本経済の活力となり世界でもっとも安定した経済社会をつくってきたわけである。
 昨年1月(昭和58年・1983年)に大阪で開かれた中小企業サミットには31ヶ国150人の方々が世界中から集まり、日本の中小企業政策を学びたいと熱心な希望がきかれた。おそらく今後、世界の眼は日本に注がれ日本研究はますますさかんになることだろう。それが刺激要因ともなって日本人は自己のもつ特質に気づくはずである。
 徹底した相対的な事物のとらえ方、二元にして一元の人間観、そして万葉の心〈優しさ〉等々、日本人が本来の自己をとり戻し21世紀にむけて、世界人類に貢献し得る人材育成を、そのロマンとする指導者が一人でも多く出ることを祈っている。

理想への架け橋を(加筆)

その(一) 気楽になるために

 

 ことに当っては、まず〈相手を認める〉ところからはじめなければならないという事は、本会ではすでに何回も語ってきたところである。
 思考を重ね、ある結論を得ると短兵急にそのまま現実に適用しようとしがちなのは、その人が未熟である証左であり、いささか酷な云い方となるが〈自己中心的〉といわれても仕方のないところであろう。すべての〈こと、もの〉は、それなりの多くのかかわり合いと、多くの理由があってそうなっているのであるから、それなりに認めた上で、〈どこから、どのようにして、ことをはじめてあげたらよかろうか〉と考えてこそ、ことはうまく運ぶものである。
 否定し分析し綜合するという事物解明の方法は結構ではあるが、それから得た結論を、そのまま現実にあてはめようと急いではならない。
〈こうあるべきはずのもの〉という結論が得られたら、それはそれとして現実に立ち戻り現実を一応認めた上で、さてどうするかと考えることである。
 このとき、解明にあたって現実に対した当初とは、すでに〈心の余裕〉が違っているはずである一応の結論を得るまでの思考行動のプロセスがその余裕を生みだしているのである。この余裕をもってもう一度、現実をみつめなおし、その背後の事情を認め対処の方策を考え実行すれば、時の流れにそって事物はその結論の方向に動きだすものである。そこを認めず事をなせば、有形無形の反発を招来するのみで、本当にうまくいくということにはならない。
 そこまで対処の方策をほどこせば、あとは事物そのものが今度は変化していく番である。こちらは気楽な気分でその変化を見守っているというぐらいで丁度よかろう。
“人事を尽くして天命を待つ”とは、この気楽さがあってこそといえる。

その(二)根本治療と対症療法

 

 世を否定し時代を否定し悲憤慷慨してやまない人がいる。
そういう人に限って一人よがりの言動におちいりがちである。なぜ一人よがりになるのか考察してみると、自己のかち得た理想に酔い〈相手を、世相を認める〉ことを一切しないというところに原因がある。つまり理想に酔った酔眼、もうろうたる眼では、目前の事物の、よってきたる原因なぞ、まったく見えなくなっている。
 幸福に酔い理想に酔うと、〈人生の理を忘れ、天の理のみに片寄る〉といった片手落ちに陥る。天の理、地の理の交点を識ることが知恵であり、その上に立って事をはかることが要諦である。
 その辺の理が本当にわかれば〈悪すら認める〉ゆとりが生れるものである。
そこにはすでに善悪の別を超えた世界がある。善悪とともに向上進歩の道をいくといった全く別の世界は、悪を許し悪に迎合するということではない。悪というものの存在の意味を深く理解するという事であり、であるからこそ対立を超えてどう生かすかというところに自己が立てるのである。悪はただ憎むべき存在とみてはならないということであり、それでは悪にとらわれ、その境涯を超えることは出来ないというものである。
 病気になる、病状が出る、その病状にとらわれ憎めば、その病状さえ除去されればよしといった短絡的な考えとなり、その病状を招いた多くの原因のあることを忘れてしまうのと同じである。
 世の中が悪い、教育がなっていないといっても、その背後には実に多くの理由があってそうなっているのであり〈根本治療〉とは、その背後の原因を取り除くところにある。
 ガン細胞を切除してはたして完全治療につながるかどうか、切除は増殖を防ぐための緊急対策の一つであり、と同時にガンを招来した多くの原因をさぐり、それへの対処の方策を講じてこそ根本治療といえるのではなかろうか。
 切除は対症療法であり背後の原因除去が根本治癒であろう。根本治療を忘れれば第二、第二の重い病をまねくということにもなりかねないと知るべきである。
 本会では、抗生物質をはじめとする薬物の乱用、酸性食品のとりすぎ、ストレスの蓄積、自己中心の強欲、など心療内科を含めての注意を喚起してきた。
 病状を認めるとはその背後の因果関係を識るということであり、根本治療への第一歩である。

その(三)理想と架け橋

 同根会はそれぞれの天分を発見し、その天分を発揮しつつ、人間形成をはかるとする人々の集りである。
 人間は未発達の魂の持主であり〈永遠に向上進歩の道をいく〉と考えているから、すくなくともこの人生で〈これでよし〉とする時はないと心得ている。
 学校教育、社員教育においてもまた同じである。わずかな期間でその教育の理想を実現せんとあせってはならない。そのあせりはしらず生徒への強制となり、ために生徒の不平不満は次第に内向して、みせかけの従順の姿を見せるといった最悪の事態となる。強制が外れれば以前より性の悪い人間になるという場合がしばしばある。
 善の強要は悪を生むといってよい。しかし、それは善から生ずるものではなく強要した指導者の人間性がそうさせるのである。
「これほど正しいと思うことを生徒に分らせようと懸命の努力をしているのに、実効があがらない」
 という場合は、教えている内容ではなく、その人自身に問題があるといってよい。
 本来、強制は一時的対症療法である教育指導には肉体的訓練と精神的指導の両面から考えねばならぬが、肉体訓練といっても修業僧のごとき、滝にうたれ食を断つといった、極端な坐禅のようなものを組んで、眠りまでも克服するというような異常な特殊な訓練肉体に対する一つの苦痛を与えるというようなことをする必要は全くないといってよい。
 まずは自分のことは自分でするという身の廻りの整理整頓が適度な運動であり、さらに必要と思われる若干の肉体訓練をすればこと足りるものである。それより精神的な措置として〈反省の在り方〉、〈深く思考を重ねる〉といった理性を磨き鍛えるということの方がはるかに重要であるといえよう。
 実はその自覚にもとづいて本人が特殊な肉体訓練の必要性を感じて行う行法であるならば、それはそれなりに有効な手段とはなろうが、あくまでこれもまた本人の自覚をともなったものでなければ、厳しい肉体訓練もたんなる飾り物にすぎないものとなる。
 理想を追い、事を急ぐあまり、現実から理想への永い架け橋を忘れては現実にそぐわない人間をつくるということになろう。
 その架け橋こそ人生そのものであることを忘れてはならない。
 人生を生きる上において求められる人間像は、生き生きと生きている人間味あふれる人間であって、枯木寒厳さながらの修業僧まがいの人間では断じてない。
 真剣になるときは真剣になり、遊ぶときは我が日本の陽性民族の特徴として素裸になって踊るもよしとするのが同根会の人物像である。
 真剣になったその凝りをほどくのが〈なおらい〉という、いわば宴会であり、そこに本当の楽しさ愉快さが生れるのである。いや生きる上での活力はその落差から生じるといってよかろう。
 社内に、校内に明るい陽気が充ちるようでなければ、その教育指導は間違っているといってよい。
 社内に校内に心からなる笑い声がきこえないようなところには活力はなく、活力のないところには人は住めるはずがない。
 社内の活性化、学校内の活性化とは真に自由なる心の広がりと向上心、そして〈あそびの効用〉があってはじめて生ずるものである。
「べしべからず」で人が育つわけがない。
 指導者に人間的幅のあるやなしやが問われるところであろう。
 そして教育指導とは向上進歩への手がかり足がかりを与えることであり、人生の永い架け橋にいざなうことである。人生という一生を通して理想への道を一歩一歩向上していくのは本人のなすべきことであり、指導者がその理想をふりかざして強制するかごときことは、人間観の欠除のしからしめるところといえよう。

 

以上、長谷川先生の40年前の随筆を御紹介しました。

 

長谷川先生の教えの先に・春吉省吾

 この長谷川先生の文章は、40年前のものとは思えないほど本質を抉っています。
 世界の指導者達の、あきれるほどの二枚舌と、保身と我欲の言動を見るに、今、先生が生きておられたら、どんな言葉を発するかと思うのです。
 私がまだ40代の頃、月に一度電話が掛かってきました。
 大きい事件や経済変動の時局について「君はどう思うかね」とか、私がイベントや経営コンサルタント業をしていたことから「○○の業界はどうかね」とか質問されました。仕事が立て込んでいるときなどは、ぞんざいな対応をしたことを、今になって反省していますが、大抵先生の話術に乗せられて、長電話になってしまうのです。段々乗せられて、本音を話すと、「そのとおり」と仰って、更に深く尋ねてくるのです。この「電話指導」によって、大分鍛えられたなと、感謝しています。

 平成30年(2018年)5月に、同根会で薫陶を受けた恩返しとして、哲理的随筆集「言挙げぞする」を上梓しました。体調を壊したこともあって、長谷川先生の生前に、謹呈することが出来なかったのが心残りでした。
 今回、先生の随筆をスキャナーで取り込み、校正しながら「この先、先生の哲理を更に進めつつ、崖っぷちに追い込まれた日本人の生存権の危機(殆どの人達はそのような危機があることを認識していない)を回避するにはどうすればいいのか」と考えながら作業をしていました。そうこうするうちに2023年から2024年に年が変わりました。

 長谷川先生の随筆が書かれた1984年までの日本は、私を含めて日本は何処までも経済的に成長していくのだということを信じて疑わなかった時代でした。ところが、翌年の1985年8月の日本航空123便墜落事故が通称御巣鷹の尾根で起こりました。不思議な事故で未だに原因は謎です。
 更に同年9月には、膨れ上がった日本の対米貿易黒字の削減の強引な「プラザ合意」がなされ、その後の「失われた30年」(このプラザ合意を起点にすれば、「失われた40年」ということになります)が始まります。
 当時の中曽根康弘首相、竹下登蔵相は、これら隠された秘密を抱えたまま、鬼籍に入りました。
 その後、現在に至るまで、日本人がせっせと働き続けて蓄財した「虎の子」は、ウォール街(ネオコンの搾取も含む・アメリカの軍・官ハゲタカ集団)、ロンドン・シティ、更には、China資本にいいようにされて、気付いてみたら、日本の庶民は無防備なまま投げ出されてしまったという状況です。
 日本政府の推し進めている「日本国憲法」の自民党の改正案の「緊急事態条項」や「97条」の基本的人権尊重の条文の全面削除、はては、諸外国では殆どがワクチン接種は停止されているのに、見切り発車のレプリコン(次世代mRNA)ワクチン承認、食糧自供率の問題、エネルギー政策など、国民の危機管理とは真逆政策、あるいは無策、そのいい加減さは目を覆うほどです。
 日本は、世界の金融グローバリスト達の「草刈り場」となっています。既存の腐った行政組織や既存の政党に任せていたら、我々国民は「命の危険」に瀕してしまいます。
 特に日本の中小企業の数は、全体の99.7パーセントを占め、就労人員は70パーセントを超します。インボイス制度発足により、中小企業(中規模企業・小規模企業)を育成するどころか、政府・財務省は中小企業は、不効率で不要という政策をとり続けています。中小企業の育成・保護は日本の物作り、サービスの生命線なのですが、ここのままでは途絶えてしまいます。
 外国人の不法入国、不法滞在者対策なども、過激な人権左派の活動によって、日本人の生存権が侵される危険も生じています。万一、大陸で異変が起きたら、押し寄せる移民によって、日本はどうしようもなくなります。核武装云々の論議をする前に、日本人の生活を守る具体的な戦略・戦術が必要なのです。
 日本人を取りまく環境が40年前とは比較にならないほど劣化してしまいました。理由は簡単です。敗戦後80年、ことの本質を知らず、あるいは知っていても、それにどう対処するのかという覚悟を持つリーダーがいなかったのです。勿論、多くの日本人がことの本質を学ばず(あるいは、敗戦後のGHQの巧妙な統治政策の呪縛が解けないまま、マスメデイアの情報を鵜呑みにして)、多くの日本人が愚民化し今に至っています。
 この現状を打破するには、我々日本人が覚醒するしかありません。それがなければ厳しいです。現状の社会の枠組みをそのままにして、暫時社会を改善していくのは、もはや不可能です。日本政府は我々を守ってはくれないようです。


 権力を把握している者からの権力委譲では、改革を成し遂げることは不可能です。現状の外側に新しいゴールを設定しないと、ここまで劣化した社会組織を変革することは出来ません。崩壊は常に内部の腐敗から起こっているからです。政・官・財・メディアの、権力を持つ組織内部が、錆び付いてしまっています。
 日本の場合、長谷川先生の随筆にあるように、極端な変革は好みません。大天才・織田信長は、変革を急ぎすぎました。
 私は、もう一人の大天才、空海・弘法大師の、仏教者としての業績の他に、教育者、社会事業(満濃池の治水工事など)、醍醐天皇のもとでの政治手腕を発揮した空海の空前絶後の能力を高く評価しています。空海のような大天才が、日本の政治のトップにいれば、日本は変わるだろうと思うのです。空海の人誑し(ひとたらし・良い意味で使っています)は、政治交渉術においても、やはり大天才の面目躍如です。
 アメリカをはじめとした欧米諸国、そしてロシアやChinaを相手に、空海のような人物が政治の中枢にいれば、日本国民の安全安心を担保してくれただろうなと夢想しています。遣唐使として入唐時に見せた交渉術、恵果をはじめ唐の文人たちを忽ち虜にしてしまうその天分は驚くほどです。
 南都法相宗の高僧徳一は、会津の慧日寺を開創した僧ですが、最澄空海に教学論争を挑みました。最澄は徳一の誘いに乗ってしまい三乗一乗教学論争を戦わせ、その対応に苦慮したのです。その点空海は、実に如才なく立ち廻り、その煩わしさから逃れ、本来すべきことを成し遂げました。こういう大天才は、日本史上、空海を措いていないのです。現世に、大天才「空海」出でよ、と祈りにも似た感情を抱いています。
 最澄、空海、徳一と三人の仏法論戦を、小説にしたいといろいろ資料を集め、現地も取材したことがありましたが、論文ならいざ知らず、それを小説仕立てで面白く記述するのは難しく断念しました。

 70歳になってから、世界を視野にいれて活躍する主人公を作りあげ、新たな歴史時代小説を書こうと決意しました。皇室の血を引く、天才主人公・宇良守金吾の活躍を通して、幕末期、世界の中の日本という切り口で「初音の裏殿」シリーズを企画し、現在第3巻を執筆中です。
 2024年、決意を新たに気を引き締めて、今年一年頑張ります。
 読者の皆様には、健康で、充実した一年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。

 

             令和六年(2024年)元旦
             春吉省吾

戦争か

2024.12月 読者各位へ Vol.124

渋谷再開発中11.14
渋谷スクランブル11.14

●渋谷再開発・渋谷スクランブル 2023.11.17


今年もあとわずかになりました

 読者の皆様方にはお元気で、ご活躍のことと存じます。
 ブログ記事は10月5日を最後に、配信を停止したままですが、小生は至って元気で、小説・随筆執筆も、資料収集も、読書にも励んでおります。
 只、今まで、午前3時に寝て、朝の弓道や居合の9時から稽古など「強行スケジュール」はさすがに体力的にきつくなりました。
 弓道居合道の審査受審などは、前日にいくら早く寝ようとしても無理で、これまで超寝不足で参加していましたが、2週間前から、11時半には入浴し、それから寝室で、読書をして遅くても1時に就寝することにしました。
 無理をせずに「睡眠」を主軸にして、残りの時間を武道の稽古と、小説・随筆・論文の執筆に宛てることにしました。

 

「初音の裏殿」シリーズ

「初音の裏殿」シリーズの第3巻「愛別離苦」は、当初の予定ですと年内に発刊予定でしたが遅れています。でも順調に執筆しています。
単行本の体裁で現在460ページまで書き進んでいます。「ペリー来航前」まで書き込むと、650ページを越しますので、100ページ近く短くする作業があります。筆が進まないのではなく、乗りすぎ、書きすぎてしまった様です。

●初音の裏殿シリーズ・第一巻「怪物生成」第二巻「破天荒解」

 

Double Standard・日本壊滅」

Double Standard・日本壊滅」の執筆は、数年前から書き進めていたのですが、世界(日本も含めて)おぞましいほどに劣化が進み、「狂ってしまった」ので、書き直しを迫られました。
 その原因は何故か、これらをじっくり考察する時間が、私にとって必要になったのです。
 西欧哲学、則ちアリストテレスプラトン旧約聖書一神教ゴッドから、仏教、儒学の有り様も、私の視点で学び直しています。
 デカルト・カント哲学、西洋哲学の行き詰まりと、日本哲学=日本哲理・思想との比較検証も大切です。しかし私が思う日本哲学は、放射状に拡散していて未だ纏まっていないと思っています。いずれ「縄文精神」を核として纏めあげなければならないと思っています。
 我々日本人の「日本再生」というよりは「新興日本創造」には、それらの再検証なくしては決して達成できませんし、このままでは「日本壊滅」から逃れることは難しいようです。

 

空論に堕ちた現代貨幣金融論

 また、現代の主流となっている貨幣金融論は、現実を反映していません。
 例えば、日本でも有名なJ.Kガルブレイスミルトン・フリードマンも現象面の研究に留まっています。現状の中央銀行システムを不動の前提として論述するのみで、主流派の経済学者達は、その裏側については一切触れません。
 殆どの人達が、隠された背景を知らないものだから、「日経新聞」を読めば益々馬鹿になると言ったアイロニーに陥ってしまうようです。(日経関係者の方にはゴメン。でもホント)
 「経済」とは中国隋代の古典からの熟語だが、日本では江戸時代中期、太宰春台が「経済録」の中で「天下國家を治むるを経済と云、世を経(おさ)め民を済(すく)ふ義なり」とあります。しかし現在の経済・金融論は、ごく一部の金融資本家、グローバル企業を富ますだけで、その他の98%の人々を、彼らの経済支配に隷属し続けることを良しとする学問です。こんなものが真の学問であるはずがないのです。
 とにかく我々日本人の多くが、笑ってしまうほど、事の本質を探ろうとしません。だから肚(はら)の坐らない、既得権と欲得にまみれた、日本の政界、官界、財界、マスコミ、言論界のリーダー=「愚頭(グズ)」達にいいようにされてしまうのです。驚くほどです。
 と言うわけで、「Double Standard・日本壊滅」の刊行は暫く措き、今後私が、発表する「時局解析」を五月雨式に発表しながら、日本の現状を踏まえつつ、解決策を常に模索して、読者各位へ提案し、それらを纏めて「紙の本」として発刊していきたいと思います。

 

時間はそう残されていません

 

 とはいうものの、時間はそう残されていません。来年7月3日に発効される新紙幣や、この数年の「金」(ゴールド)相場の変遷と、FRB世界銀行IMF、日本では日銀、財務省などの動きをつぶさに見ていると、国際金融資本が何をしようとしているのかが見えてきます。ロシアと中国、オイルダラーの箍が外れたサウジなどの産油国の動きと、日本の杜撰な「マイナンバーカード」などの管理運営システム、デジタル通貨の拙速なまでの推進など、全て繋がっています。危険な兆候(と言うよりも進行中)なのです。その辺りも逐次、御報告していきます。時間が無いですからね。


世界を動かすカラクリを知れ

 世界の動きは「欲まみれ、金まみれ」ですが、そのカラクリを知ってしまうと、心は穏やかではありません。
 私の精神が何とか均衡を保てるのも、マイナスをブラスに転化し、実行していく、「初音の裏殿」シリーズの主人宇良守金吾とその軍団の行動に、「日本人」の理想型を「仮託」して執筆しているからです。
 金吾の戦略計画に基づいた戦術実践は、確かな哲学に裏打ちされた、行動哲理に基づいています。
 金吾はこの先も、激動の幕末を舞台にし、実在した人物達と関わっていきます。それは新興日本創造のための真のリーダー像は、かくあるべきだという私からの強烈なメッセージです。
 戦後80年近く、「愚頭(グズ)」リーダー達に欺され続けてきた多くの日本人に覚醒して貰いたいという、作家としての強烈な意志です。

 時代歴史作家の大先輩でもある司馬遼太郎氏の「司馬史観」、実は高度成長期にマスコミ主導で作りあげられた「史観」です。
 しかし、まさに「今」、起こっている現象はそんなに単純ではありません。それらを鵜呑みにすれば、日本再生どころか、日本沈没の泥船に乗せられ、貴方の大事なものが根こそぎ崩壊するのです。財産だけでなく、一番大事な貴方の根幹精神の「矜持」が奪われてしまうということです。
 我々はその「際(きわ)」=「しきい値」 (threshold)に立たされているのです。

 

「初音の裏殿」シリーズの趣旨

 ノーク出版は、大手出版社やマスコミのDouble Standardに抗う、ちっぽけな物書きの組織です。蟷螂の斧と言われても仕方ない存在です。ましてや、マスコミ大看板の歴史作家と違い、名もない物書きなど、相手にされません。
 しかし、「初音の裏殿」シリーズの主人公「宇良守金吾」は、司馬先生の「竜馬が行く」の主人公「竜馬」の活躍の更に向こうの高みに立って、しかも次々と、家臣や領民達を巻き込んで、殖産事業を開発し実現していきます。
 更には、日本を真綿で締め付けるように軍事的、経済的侵略を仕掛けてくる欧米列強に対し「知」を巡らし、軍団一丸となって戦いを挑みます。
 幕閣の事なかれ、公家達の狭量な因襲、外様・大大名達の覇権抗争、大商人達の我欲・金銭欲、これらに対しても、敵にも味方にもならず、あらゆる情報を集積し、目的達成のために利用します。
 金吾の目的は何かと問われれば、「家臣、領民、そして協力してくれる仲間達一人一人の暮らしを今よりも豊かに希望あるものにし、目標のある生き方をしてもらうため」と答えるでしょう。

 この先も波乱に富んだ人生を生きる「宇良守金吾」の活躍を是非お読みいただきたい。
 幕末期の激動の時代、活躍したとされる人物達、前述の坂本竜馬(龍馬)をはじめ、島津斉彬西郷隆盛勝海舟徳川慶喜伊藤博文等々、彼らが主人公として一般に読まれている物語の主人公は、せいぜい50から100人程でしょう。
 この「初音の裏殿」シリーズは、えた非人、庶民、武士、公家から天皇に至るまで、幕末期に蠢き、活躍した人物達の相関関係を丁寧に辿り、その背後のルーツを紹介する壮大な人間ドラマです。
 「初音の裏殿」シリーズは、歴史時代小説として従来とは一線を画する小説と自負しています。
 マスコミや既存の学閥権威に抗っていますから、彼らは論評を拒否するでしょうが、読み切った読者の評価を俟ちたいと思っています。

 

歴史作家の自負

 この「初音の裏殿」シリーズは、時間をかけて準備し、私の「歴史時代小説・四季四部作」の完成を待って、70歳から執筆した書きおこし歴史時代小説です。
 現在第3巻執筆中ですが、全シリーズ5巻半から、6巻になる予定です。何故5巻半かは、伏せておきます。
 この先年齢とともに間違いなくボケが襲ってきて、自然の摂理で集中力、記憶力が欠如します。ただ、想像力はこの先も豊かに保ちたいので、日常の雑事は全て自分でこなし、スーパーを買い廻りし、何処の何が新鮮で安全で、かつコスパに優れいてるなど実体験し、日常生活から好奇心と判断力が乖離しないように心がけています。お陰て想像力が枯渇することはないと思っています。
 この「初音の裏殿」シリーズは、全て書きおこしなので、頭が惚ければ、物語はそこで終わりです。ですから「神仏の御加護をもって、どうかこの物語を完成させてください」と、常に祈りの気持ちを持ち続けています。
 優秀な編集者も校閲者もいないので、全て自力で資料を漁り調査します。
 編集者が「先生、次にお書きになる資料を纏めて机上に置いておきます」などと悠長な人任せの大作家先生とは違います。そんなずぼらなことで、血の通った小説が書けるかという思いが私にはあります。

 

下作業もまたよし

 只、取材からPR活動の全て、校正印刷、仕上がった本の梱包・発送まで一人でやっています。作家と、校正・校閲者が同一人物だと、誤字脱字があっても読み飛ばしてしまいます。年号などもそうだと思い込んで校正漏れが生じてしまいます。読者には申し訳ないと思うことしきりです。
気がついたところは、全てチェックし、電子書籍や再版版には訂正して発刊しますが、発売して直ぐに誤字が見つかったときは、一冊数ヶ所、大きな間違いだけ、シールで切り貼りして、読者に届けます。その作業中「俺はなんでこんな、数ミリの訂正シールを切り貼りしているんだ」と涙が流れてくることがあります。
 普通の作家は、絶対に経験しない「下作業」でしょうが、そんな思いを抱いて自分の校正ミスを切り貼りしている作家もまた、世界に一人だと思っています。
 読者から訂正箇所を指摘していただくこともあります。本気でお読みいただいている最中に誤字によって、せっかくの流れに乗れなくなって、申し訳ないと思う一方、流さずに、本気で読んで貰っているなと感謝しています。
 現在はボランティアで粗校正していただく友人がおり、これまた有り難いことで感謝しております。

 

お陰様で全日本剣連連盟居合道七段合格

●2023.12.10 全日本剣道連盟居合道七段審査合格。57-Aが私の受審番号です。
 

扨、最後になりますが、この12月10日に、東京で実施された、全日本剣道連盟居合道の七段全国審査に合格いたしました。今年は、弓道の教士審査にも挑戦しましたが、審査一ヶ月前までは、調子が良かったのですが、突然「欲」が出て、迷いはじめ、本番で自滅しました。
 今回の居合の審査は、前述した様に、2週間前から普通の生活環境に変えるべく(それでも普通の方よりは、遅寝ですが……)本番に臨みました。
 七段の先輩先生に、細かく「駄目だし」を頂いて、何とか悪癖を修正しようとしましたが、そう簡単ではありません。審査前日まで、7ヶ月以上集中して稽古をしましたが纏まりませんでした。
 本番では、開き直って、仮想の敵をしっかり意識し、大きくゆったりと焦らずに、体の軸をぶらさないように抜きました。合格できたのは、私の師の励ましや、先輩の七段の先生のきめ細かな御指導、仲間達の応援で合格させていただきました。お陰様でひとまず、新たなスタートの区切りを、年内に付けることできました。これまた有り難いことです。

 

令和6年、マイナスをプラスに

 さて、来るべき2024年は、さらに厳しい年になるだろうと、臍を固め、地に足を付けて自分の頭で考えるようにしましょう。マイナスの事象にぶち当たっても、そのマイナスを「プラス」にする解決策は必ずあるのです。決して「愚頭(グズ)」達の策略に欺されてはいけません。
 40歳半ばから始めた、弓道居合道、未だヘタのままで、思うようにいきませんが、「事の本質は何だろう」、「この現象の根本は何だろう」と考えるようになりました。私にとって、これこそが武道を続けてきた「功徳」だと思っています。それと何よりも、肉体と精神の活性化にも役立っています。

2024年、令和6年は、読者の皆様にとって稔り多き歳になりますよう、お祈り申し上げます。

2023年・令和5年12月17日 
     春吉省吾

今ここに在る「日本の危機」を打破せよ !!〈VOL.123〉

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「異常な世界」と向き合うと鬱になる

 投稿も3ヶ月ぶりだ。
 世界保健機関(WHO)が、2020年3月11日新型コロナウイルス感染症パンデミック(世界的な大流行)と表明して以来、「時局随筆」という形で、皆様に多くのことを発信してきが、3ヶ月ほど投稿を中断した。理由は、私のブログ記事への反応があまりに弱く、独り空回りしていると落ち込んだからだ。
 西側諸国のプロパガンダ情報は相変わらず我々を惑わしているし、それに追従する日本のマスメディアも目に余る。
 しかし何の疑いもなくそれらの情報を妄信している読者も多く、私の思いは伝わらない。焦りが増す。これは拙い精神の兆候だ。
 このままでは独り芝居で、私自身が「鬱」になってしまうと思った。
 そう思った私は、猛暑の中、7月、8月、9月と弓道居合道の稽古を、ほぼ毎日汗だくでおこなった。
 これによって、随分と疲れた精神を恢復することが出来た。
 まさに、「心身一如」(自己の哲理を発見確認し、強く柔かな心の安定を図り自分の存在意義を信じようという、春吉省吾の基本理念)を実践したと思う。ただ、猛稽古の結果、却って筋を痛めたり肘に違和感を覚えたりして、審査も試合も思うような結果を残せなかったが、それは承知の上で実行したことだから一切反省も悔やみもない。精神的に「危ない時期」をなんとか免れることが出来た。
 この期間を通して、精神のもろさと、加齢による肉体の限界、勿論、自己能力の見極めもついた。おまけとして、武芸の「深さ」もこれまでよりもほんの少しだけ垣間見た。何しろ弓道も居合も40歳から始めて30数年。へたなりに、よくここまで続けたなと思っている。
 ところが、この猛暑の中、無理がたたって、ここに来て腸の調子を乱してしまった。しかし今回は、自己免疫力を信じて、病院へも行かず、薬に頼らず恢復力を俟った。お陰さまで、多少時間が掛かったが本来の私に戻った。

原点復帰

 もともと、私が実業の世界から距離を置いて、60歳から物書きになろうと決意した理由は、これまで誰も書かなかった、いや、書けなかった「物語」を書こうと思ったからだ。
無名の物書きだから、大手の出版社などはまともに相手にされなかった。ようやく大手の文芸部長に読んで貰ったが、私の執筆コンセプトとは根幹から違っていた。(拙著「冬の櫻」のあとがきに記載したので省略)
 それならば、自分のための出版社を作り、自分の表現方法で、自己の哲理を表現したいと始めたのだから、いまさら「反応が弱い」などと読者を責めるのは筋違いだ。
スタートは「たった一人の読者に感動して貰えば良い」と始めたのだ。「反応が弱い」のは私の力が及ばないからだ。ならば、焦らずに「反応を強めていく」のが私の役割だ。危うく「原点」を忘れるところだった。
 パンデミックなどという「世界的な全体主義的盲動」に浮き足立ってはいけない。

日常のローテーションで見えてきたこと

 ここ数年、私の一日のローテーションは、歴史時代小説の執筆(現在は「初音の裏殿」シリーズ、第三巻「愛別離苦」を執筆中)とその資料の読み込み、また数年前から実施している西洋哲学、経済学、政治学、宗教、量子力学など、手当たり次第に「文字」を読む日課だ。第一巻「怪物生成」、第二巻「破天荒解
 年を取ると若い方々と違って、体力は勿論、シナプスの減少にともなって反応が鈍化する。だが、物事を体系的に判断する能力は衰えない。
 長い間、「どう考えても変だな」「何か納得できないな」「どうも単純すぎるな」と考え続け、「俺は馬鹿だから納得できないのか……、理解できないのか」と50歳ぐらいまでは、その先を考えずに、突き詰めて考える事をしなかった。
 しかし、その後、歴史時代小説を書く準備を始めて、様々な資料を漁って思った。
 「いや、違うぞ、殆どの優等生やインテリは、『ある前提を疑いもせず、それを土台にして』物事を考えるが、はたしてその前提が間違っていたり、フィルターにかけられていたり、歴史の勝者が故意に隠蔽したとしたらどうだろう」
 50歳から自己流で、雑多ながら思考の幅を枠に捕らわれずに拡げていった結果、小利口さから解放されて、事の本質から離れた、いい加減な纏めにお茶を濁している研究論文などを見ると「それは違うな」と、私の本能が働くのだ。
 つまり、表面だけをなぞった理屈や浅い解釈をした文章や言質は、受け付けない体質になっているので、「気持ち悪さが残る」のだ。これは理屈ではない。

 大先輩諸氏の歴史時代小説の先生方には悪いが、彼らの時代歴史小説を読んでも楽しめなくなった。幕末にしても、その舞台背景を政治、経済・金融、ロシアも含めた西欧列強相互の対立や連携、Chinaと東アジアの関係、流通、交易などの地勢は勿論、その時代の生きた日常の詳細に立ち入らないと、本当の歴史時代小説は書けないのだ。

スマホタブレットをもっと有効に利用すべき

今年に入って、既に電子書籍版で「事の本質を見極め 時を伺う」(第一回)2023年5月、「世界中が豆腐脳」(第二回)2023年7月の二回、電子書籍として上梓した。
電子書籍」は高齢者の方々こそ、もっと有効利用すれば良いと思う。しかし、多くの方が、電子書籍リーダーソフトをアップロードできず、その利便性に気付いていない。
 「Kindle」だけでなく「playブックス」や、「楽天Kobo」などは無料で利用できることを知らない方が多い。残念なことだ。
 携帯やタブレットでの、「電子書籍EPUB」は、文字の拡大は自由自在なので、高齢者こそ利用すべきツールなのだ。利用しないのは勿体ない。まだ不完全だが「playブックス」は読み上げ機能もついている。
 「playブックス」はGoogleの開発だが、そのシステム開発能力には脱帽するしかない。現在のところ、Googleに立ち向かえるIT組織は世界にない。

 日本は、今の5GのもとになるioTテクノロジーの基になったTRONの開発に頓挫した。(1985年8月12日。日航ジャンボ機123便が、御巣鷹の尾根に墜落し、540名の命が奪われたが、その中にTRON開発者のグループが搭乗していた)
 この事故が無ければ、TRONは、Windowsソフトを凌駕し、現在のビックテック寡占状態にはならなかったかも知れない。
 だがよく考えれば、それは甘い。アメリカ政府、ITの利権屋、デープスティトがそれを許すはずが無い。どうあがいても「宗主国アメリカに従属する日本」の置かれた状態ではそうなるのは不可能であったろう。当時の中曽根康弘首相は、そんなに腹の据わった男では無い。「風見鶏」だからな。
 今となっては、夢物語だが、ビックテックに対抗する国産ITシステムが活躍するステージが見たかった。

NHK地震速報だけでいい

 テレビは関心のあるドラマやドキュメンタリーや語学放送を録画しておいて、後で纏めて視聴するが、私の基準に適ったものは少ない。最初の5分早送りして、消去。新聞は一切止めた。雑誌や週刊誌はここ15年来一度も買ったことが無い。「文春砲」などの記事を読まなくても何が書いてあるか想像がつく。時間の無駄だ。
 テレビは地震速報(颱風予想も含める)だけでいいが、最近は、ブログの「ウェザーニュース」の方が遙かに早い。NHKの反応の遅さが際立つ。
 NHKの衛星放送は契約していないし、私には地上波だけで十分だ。
 それにしても腹が立つのは、NHKのドキュメンタリー番組だ。どうしたらあそこまで「偏向番組」を臆面も無く作れるのだろうかと訝(いぶか)ってしまう。
 「情弱」拡大プロパガンダだ。偏向と言っても良いが、大半の日本人は何が偏向か判らない、誠に悲しい状況に追い込まれてしまった。
 NHK民法のテレビからしか情報を得ていない方には、私が何を言っているのかチンプンカンプンだろうが、これが日本人の大多数だ。
 「mRNAワクチン」や「ウクライナ問題」「SDGs」や「脱炭素・地球温暖化」「LGBTS」等については、多くの日本人が、マスメディアによって「誤謬の情報・あるいは偏頗な情報」を刷り込まれてしまったので、良く知らない方との会話では話題にしない。ただ、相手が「mRNAワクチン」などについて、質問してきたときに限って、「○○の論文」や、こういう一次情報を自分で調べたら、と言うに留める。
 妻や家族とも意見が合ったり合わなかったりする。思考の幅が違うのでやむを得ない。そう割り切ることだ。
 また日本で報じられているプロパガンダ情報の闇とは別に、FacebookYouTubeTwitterなどのSNSを通した情報は、彼らSNS経営者にとって都合の悪いテーマは、「バン」されてしまう危険もある。時に両極端な悪質なデマ情報も流れるので、その取捨選択には、従来の経験則とは、随分と違った考え方をしないと、その本質の裏に隠れている事象が一切見えない。
 またGoogleなどの検索エンジンは、端(はな)から検索出来ないようにアルゴリズムされていることもあるので、私は「Brave」をメインの検索エンジンにしている。

「情弱」とは「薄弱」なり

 Wikipediaによると、「情弱」とは「情報弱者」の略称だが、この意味で使われることは少なく、インターネット上などでは別の意味で用いられることが多い。
 Wikipediaの記述にはこうある。囲み数字は私が付けた。加えて、Wikipediaを正しい記述と鵜呑みにすることは危険だ。https://swprs.org/wikipedia-and-propaganda/
「①情報環境が良くない場所に住んでいたり、情報リテラシー(「リテラシー」とは知識やスキル、理解が不足している状態)やメディアリテラシーに関する知識や能力が十分でないために、放送やインターネット等から必要な情報を享受できていない人」
「②転じて、各種の情報に疎くて上手に立ち回れない人を揶揄して言う言葉」
「③情報環境や情報リテラシーあっても自ら調べようとしない人」
 このWikipediaによる説明は、実態を把握していない。
 そもそも、日本においては「①必要な情報を享受できていない人」と言うが、テレビ・新聞のマスメディアが、「必要な情報を享受できないように意図的に誘導し、作りあげている」のだ。日本人の多くがそれに洗脳されているのだ。
 敗戦後79年経ったいまも、日本のメディアは世界の偏った情報を、全く裏取りも無く流している。戦時中の情報統制と何ら変わりがない。

 日本国民はGHQの苛烈な言論統制、7千冊以上の焚書によって、言論を封殺されて、現在に至っている。多くの日本人はその実態を未だに知らない。
 当時、その言論統制に協力したのは、東大をはじめとした官学の学者達であり、新聞、マスコミ幹部の追従者達であった。日本語に精通して、インテリでなければこんなことは出来ないからだ。「鬼畜米英」から、敗戦後あっという間に、マッカーサーを「神」と讃えたのだから「情弱」そのものといえる。
 そのマッカーサー曰く、「日本人は、国史の長さからすればはるかに古いが、まだまだ教育を受ける段階にあった。近代文明という尺度からすれば、私たちが45歳であるのに対して、12歳の少年のようなものであるだろう」と言われても、ありがたがる。これは「薄弱」の度を超して、頭のネジが緩んでしまったとしか思えない。
 しかしこのように①の情報環境に上手く立ち回れない国民が、③のリテラシーその根っこを統制され続ければ、自ら調べようとする国民の気力は萎え、刷り込みや誘導に流され、気付いたときには「呼吸」すら出来ない事になっているかもしれない。

日本のマスメディアの現状

 日本政府は、マスコミを利用し、「情弱」を維持し、恐怖を煽り、物事の表面のみを、ただ黙って首肯する「薄弱」な国民を作りあげた。それは宗主国アメリカの指令でもあった。それに抵抗する指導者は、完全に排斥される。未だに属国「日本」の悲劇である。
 だから②の対極にある「情報に対して上手く立ち回れる人物」は、私は一切信用しない。特に政治家やマスコミ関係者の多くは、「ある筋のご意向」に逆らわない名人だ。事実を知っていながら敢えて「ご意向=ご威光」に逆らうような馬鹿なことはしない。
 例えばマスコミで言えば、ニュースキャスター、頻繁にテレビに露出するジャーナリストや御用学者だ。彼らは事実を曲解して発言することに何ら良心の呵責を覚えていない。そうしないと、マスメディア世界から抹殺されてしまうからだ。(自分の発言が正しいと思ってそうしているとしたら、それは本当の馬鹿だ)
 日本人は彼らの発言を正しいものとして受け入れる。
 それが「世論」を形成し、社会が動いている。恐ろしい社会だ。
 彼らは、ディレクターの指示で動き、ディレクターは経営上層部のシナリオ通りに動く。動かないと出世が止まる。その上部の経営者は、政府やスポンサー、宗教団体、財界に忖度し、海外株主へも忖度。忖度の大安売りだ。
 未だにアメリカ占領下の統治が事実上続いている現状で、日本の指導者達は、宗主国アメリカの意向には決して逆らわない。逆らうと権力が剥奪され、命も危ない。
 だから日本の保守と言われる組織は、一番肝心なその部分には触れずに、中共やロシアを非難する。確かに中共・ロシアは「危険な国家」であることには違いないが、アメリカに対して腰が引けている。 「保守」とは名ばかりの問題外。
 本当の「日本の保守」の役割は、未だ80年近くアメリカの属国に甘んじている実体を明らかにして、  国家として主権を取り戻すことである。それは、アメリカを敵に廻すことだという輩がいたらそれは「馬鹿だ」。多岐に亘り幾重にも、「それぞれのアメリカ(ここが大切・バイデン共和党ネオコン共和党意外にも様々なルートがある)」に対して、戦略・戦術を仕掛けていくことだ。それが外交だ。
 戦後、吉田茂から現代に至る自民党の無定見が、現在の似非(えせ)保守とヘタレ野党、そして、硬直頭脳の外務省、財務省などの高級官僚達が、日本人の矜持を喪失させ続けている。いままた、岸田文雄という空っぽの男が、日本を日本人を、不幸のどん底に落とし、そのスピードを加速させている。それに加担しているのは、日本のメディアである。
 吉田茂に対する研究は、此所十数年にしてようやく「実像」が明らかになった。
 杉原誠四郎氏の著書「吉田茂という反省」「吉田茂という病」や鬼塚英昭氏の「白洲次郎の嘘」などを参考にされたい。プライドだけは高いが、中身のない人間だと判る。
 杉原氏の著書の中で、吉田の狭量を示すエピソードがある。
 奉天総領事になったときのことだ。張作霖が吉田を歓待して食事に誘った。張作霖は毒が入っていないことを証明するため、小皿に料理を取って少し自分が食べてから吉田に差し出した。吉田は不潔だと、嫌悪感をあらわにして一口も口に付けなかった。
 外交官としての役割もはき違え、自分の感情だけで行動する男だ。


アメリカの分断

 日本の宗主国アメリカ政府は、CIAや軍事情報機関とネオコンと言われる「戦争屋」(これは民主党も、共和党も双方共である)達のいわゆる「デーブスティト」に操られている。彼らの利権は、則、兵器製造巨大メーカー、巨大薬品メーカーと共有する事になる。そしてそれらの大株主になっているビルゲイツなどの大富豪、そしてその更に上部には、通貨発行権を持つ一握りの金融資本家達、特にロスチャイルドとロックフェラーに繋がる金融資本家達の意志が強烈に反映している。
 彼らにとってはマネーが全てだ。グローバリスト、大企業を誘導し、中国市場を活性化させ、その中国で生まれた余剰マネーは、金融資本家達の錬金術所「ウォール街」に流れ込んだ。
 流れ込んだChinaマネーは、金融資本家達に莫大な利益をもたらしたが、同時に、アメリカのマスコミ、ハーバード大学コロンビア大学などの名門大学をはじめ、多くの大学の研究所に流れ込んだ。   「孔子学院(大学内に設置された、中共の宣伝工作拠点)」などは、表に出ている部分だが、もっと恐ろしいのは大学教授達に、個別に行われている「研究費援助」である。
 その成果は見事に実を結び、過激な左翼思想を助長し、あるいは修正マルクス主義フランクフルト学派」の思想的基地となって、卒業生達の「活躍」もあって、アメリカの世論を完全に二分してしまった。 
 更に、ヘッジファンドで巨万の富を得たジョージソロス。彼の作ったオープンソサエティ財団に資金を集めて、ネオコンと組んで、ウクライナ戦争にも深く関わっている。アメリカという枠をとにかく潰したい。各州の知事、検事、裁判官、議員などに多額の資金が流れ込んでいる。
 アメリカ大統領選挙にもBLM(ブラックライフマター)などを金で操り、トランプを落選に追い込んだ。もはや、NYやロスの一部分は、ゾンビの居住地となっている。
 ソロスなど過激な集団は手段を選ばず、彼らにとって邪魔な存在は徹底的に潰していく。
 ロシアのプーチンも消したかったが、そう上手くはいかない。プーチンのしたたかさだ。
 これらは電子書籍版で「事の本質を見極め 時を伺う」(第一回)2023年5月「世界中が豆腐脳」(第二回)2023年7月の二回、電子書籍として上梓した中に、詳細に記述したのでそちらをお読みいただきたい。
 彼らにとっては、反グローバリストのトランプがとにかく目障りで仕様がない。
 そして、その背景にいるのが、通貨発行権を牛耳る国際金融資本家=金融グローバリストなのだ。そして、「世界経済フォーラム(WEF)」という、世界的談合システムは、国際金融資本家達の露払いのような役割を果たしている。そこでいろいろと宣言らしきものを出しているが、私に言わせれば「完全に狂っている」。
 例えば、世界経済フォーラムの側近、ユヴァル・ノア・ハラリ氏(私は狂信的なアジテーターと思うが、MHKはじめ日本のインテリ諸氏は盛んに持ち上げる)は、2022年9月13日のWEFの会議の中で、 「人類がエリート層に主権を引き渡すことを拒否すれば絶滅に直面する」と警告した。
WEF: ‘Hand Over Your Sovereignty to the Elite or Die’
 ヤクザの脅しのようだ。これがWEFの知性だとしたら、世界のグローバリスト達は、もう一度「ソクラテス哲学の本質」を学び直してほしい。

グレートリセットとは

 クラウス・シュワブが主催する「世界経済フォーラム(WEF)」という民間組織のグレートリセットは、「世界中のあらゆるシステムを見直すことだ。資本主義社会は、多くの国に経済的な繁栄をもたらしたが、一方で、環境破壊、経済格差の拡大など弊害も多く見られる。そのような社会の在り方を多面的に見直し、改革せねばならない」という、この主張は正しい。
しかしこれは、あくまで表層をなぞっただけの「模範解答」に過ぎない。
この「グレート・リセット」と言う言葉は、リーマンショック後の不況の中で発刊された、アメリカのリチャード・フロリダ氏の著書のタイトルである。
シュワブの主張は、国家の障壁を取り払い、金融や社会を構成しているさまざまなシステムを一度すべてリセットし、再構築することだ。
しかし、再構築が「彼らにとって都合の良い再構築(リセット)」であればどうだろう。前述の、ハラリの言が全てなのだ。こんな悪党をありがたがる、メディアに露出している日本のジャーナリストやNHKの報道スタンスは「日本人を貶めるグローバリスト」そのものなのだ。
グレートリセット」についても「世界中が豆腐脳」(第二回)2023年7月という、拙著電子書籍で記述しているのでそちらを参考にされたい。
ところで、世界経済フォーラムやグローバル金融資本家達は、何故「グローバルリセット」を拙速に行おうとしているのか。
もう一度彼らのテーマを見てみよう。
「資本主義社会は、多くの国に経済的な繁栄をもたらしたが、一方で、環境破壊、経済格差の拡大など弊害も多く見られる」とある。
「環境破壊」「経済格差」は、いずれも結果としての現象面にすぎない。どうしてそうなったのかその根本を明らかにしようとしない。
なぜなら、その根本原因を突き詰めると、「リセット」しなければならないのは、WEFそのものであり、その背後の金融グローバリストをリセットしなければならないことが明らかになってしまうからだ。

主流経済学は「貨幣のヴェール」を剥がせない

 「経済学」を学べば学ぶほど何か変だなという思いが強くなった。50年ほど前からだ。更に、ここ十年来、様々な経済書、日本の中堅の経済学者達、例えば、岩井克人氏や、MMT理論などの論文、書籍を「お腹いっぱい」読んだ。しかしもどうも靄(もや)が晴れない。
 かつて、司馬遼太郎氏の幕末小説や、半藤一利氏など昭和史の読後に抱いた違和感と同じようなものが、頭の中から離れない。「何かが違う」のだ。

 WEFがグレートリセットしようとしている「資本主義」とは何なのか、そしてその資本主義経済を支える「経済学」とは何なのかもう一度考え直さないとこの靄は晴れない。
 以下、天野統康氏の「政治学原論」から引用する。
 「主流経済学はマネー(貨幣)を経済モデルに組み込み、実際の経済にどのような影響を与えているのかを分析しなかったし、出来なかったということだ。そうなったのはマネーがどのように作られ、なくなるものかを教わらないからである。
 経済学の教科書でもファイナンシャル・プランナー(Financial Planner)、証券アナリストの教科書でも、教わらないのである。学校の教科書でも教わらないのである。当然、マスコミも伝えようとしない。そうなると経済学の専門家も、現場の金融マンも、一般人もマネーについてどのように作られ、なくなっているのか、それが経済にどのような影響を与えるのか誰も判らなくなってしまう。つまり社会全体からマネーの影響が「無意識化」されてしまう。
 それではこのような欧米の主要先進国の状況は、偶然に作られたのだろうか? 答えは明確に否である。
 中央銀行と民間銀行という通貨発行(信用創造)を行う機関を私的に管理してきた国際銀行権力が、アカデミズムと経済学を牛耳り、意図的にマネーの影響を市民に理解させないようにしてきたのだ。そのためタブーを破る研究者や政治家に様々な圧力をかけ排除してきたのである。このように現在主流の経済学とは、国際銀行権力がマネーを作る信用創造特権を独占し、世界を管理するための道具としてフル活用されている詐欺的な洗脳学問なのだ」
 後半は言葉がきついが、大枠では間違っていない。世界金融の管理者にとっては、決して知られてはならないことだ。

地雷を踏むと命も地位も抹殺される

 1865年4月14日、リンカーンが暗殺された。南北戦争の主たる理由は、アメリカの経済力を削ぐ、北部と南部を分断しようとする勢力、それはヨーロッパの金融資本家達(イギリス「シティ」、ロスチャイルドが主導)なのだが、それに対抗する戦費調達のために、金融資本に対する高利貸し融資を排して、グリーンバックス(Greenbacks)という政府紙幣を発行した。真の暗殺の原因はそれだと言われている。
 35代アメリカ大統領ケネディも1963年6月4日に大統領令を出し、連邦準備銀行券(FEDERAL RESERVENOTE)から合衆国貨幣(UNITED STATE NOTE)を発行しようとして、半年後の11月22日に暗殺された。

 民間銀行に過ぎない中央銀行通貨発行権を得て、その特権を守ろうとして、大統領までも暗殺しようとする。政府が直接マネーを管理するという当たり前の論議は、その恐怖の前に、皆口を噤んだ。
その後、世界経済はアメリカを中心として、1929年10月29日(暗黒の木曜日)、第一次世界大恐慌が起こる。
 そして2008年9月15日(リーマンショック)第二次世界大恐慌が起こった。この時期「グローバリゼーション」が活発化し始めた。
 グローバル金融制度は、FRB、世銀とIMFというネットワークを構築し、世界中の金融を取り込んだ。

 世界大恐慌の後始末は、金融資本家達に忖度して中途半端な妥協策しか取れなかった。現在のマネー制度を続けると、第三次世界大恐慌が、第一次・第二次よりも遙かに深刻な状況で、まもなくやって来るだろう。
 現在、基幹通貨の米ドルが、オイルダラーの独占的地位を失い、BRICS諸国は、ドル離れを起こしている。状況は一見混沌としているように見える。しかし私はそうは思っていない。グローバル金融資本家達が、そのシステムの崩壊を何とか食い止めようと、この機に乗じて躍起になっている。彼らはどんなことでもする。
 これらについては、「ストーリー・テラー( Storyteller)」の題材としても、実に興味があるが、煩瑣になり、全体像をしっかりと説明しないと、あらぬパニックをもたらす恐れがある。別途記述することにする。
 いずれにしても、金融システムのからくりを知って、どう覚悟するかということが、今回の随筆の到達点だが、厳しい。
 しかし、どのように厳しいかを見ておかないと、対処の仕様がない。解決策もあるのだ。

シカゴプランを潰せ

 いまからおよそ90年前、1929年の世界大恐慌の5年後に、アメリカにおいて「シカゴプラン」という名称でエール大学の経済学者アーヴィング・フィッシャー、そしてシカゴ大学の教授達によって提案されたプランがある。
 このシカゴフランについてざっくりと述べると、「銀行が無からお金を創造出来る連邦準備制度(FRB)を廃止し、政府のみが貨幣を創造する。また銀行が貸し出しによってお金を創り出し部分準備制度(Fractional-reserve banking・銀行が預金の一部だけを準備として保有するシステム)を排除する必要がある。
 請求支払額に対して政府貨幣のドルでいつでも交換出来るドルを銀行が保有することを義務づけ(100%money)、金融の安定を図る」というものである。

 この案は、1913年12月23日に、多くの上院議員が休暇中を狙って、ロスチャイルド家や当時米国で台頭した新興財閥があらゆる策謀を弄し、成立させた連邦準備金制度(FRB)そのものを反古にし、国家に、マネーを取り戻そうとするものであった。
 金融資本家達にとっては、決して呑めるものではない提案であった。

 ちなみに、この連邦準備制度(FRB)は、民間銀行に過ぎない中央銀行が、通貨発行権を得たことにより、無から通貨を取り出す術を手に入れ、政府を国民を自由にコントロールできるシステムなのだ。
かつてロスチャイルドの基礎を作りあげた、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドは「私が一国の通貨を支配できれば、法律などは度外視できる」と豪語したとされる。まさにそういうことなのだ。我々はFRBが政府機関ではなく民間銀行によるカルテルでもあることを、忘れてはいけない。

 このシカゴプランは、国際金融業者の力を恐れたルーズベルト大統領が採用するには至らなかった。その後「シカゴフラン」は無意識下に追いやられたが、シカゴ学派ミルトン・フリードマンが1960年に、シカゴプランに改良を加えた「貨幣安定のためのプログラム」を出版した。
ところがその3年後、政府紙幣を発行しょうとしたケネディ大統領が暗殺されるや、身の危険を感じたフリードマンは「シカゴプラン」については研究対象から意識的に外した。そのお陰もあってか、1976年にノーベル経済学賞を受賞した。残念ながら、現在、シカゴ大学で「シカゴプラン」を研究する研究者は一人もいないという。研究そのものが抹消されたのだ。

 ちなみに、ノーベル経済学賞は1968年に、世界初の中央銀行であるスウェーデン国立銀行300周年を記念して創設された。この賞は中央銀行の利権のために大いに活用(利用)されている。中央銀行=国際金融資本に利する研究しか対象にならないのは当然で、「金融工学」をベースにした1997年のマイロン・ショールズ(彼の設立したLTCMは市況を読み間違えて倒産した)の受賞や、2022年はFRBの議長だったバーナキンの受賞など、グローバル金融資本家達の意向が強く反映されている。私はノーベル経済学賞と平和賞、それに文学賞は不要だと思っている。
 理由は拙著電子書籍「世界中が豆腐脳」(第二回)2023年7月に記述してある。
この随筆を校正しているときに、ノーベル生理学・医学賞が、mRNAの発明開発者として、カタリン・カリコ博士に決まったというニュースに、「やっぱりな」という思いと、無力感を感じた。
 2019年から彼女は、ビオンテックの上級副社長となったが、この会社は、2020年にファイザーとビオンテクが共同開発したCOVID-19ワクチンにも応用され、同じ技術が、モデルナのワクチンにも応用されている。ちなみに武漢型コロナが世間に発表されたのは2019年12月である。
 カリコ氏の今回のノーベル賞の受賞は、グローバリスト達の鮮やかな勝利だ。これで、mRNAワクチンへの懐疑が、ノーベル医学賞という権威を利用して弱められる。

信用創造資本主義の弊害

 市場経済の自由な企業活動と私有財産制だけでは、資本主義の特殊な条件を満たさない。すなわち
「銀行業による銀行が融資などにより公的な通貨を発行する信用創造と、市場経済の企業活動と私有財産制度が結合した経済システムで、かつ、それによって創造された債務貨幣(銀行券や銀行預金)が、社会の購買力の中心として機能している」
と言うのが「信用創造資本主義」の定義だ。

 ロスチャイルドを頂点とする国際金融資本家たちに支配された中央銀行制度(FRB、日銀も含まれる)、IMF世界銀行により、人類が奴隷状態に置かれていることを我々のほとんどが気付いていない。無意識下に置かれてしまったのだ。
 経済学とは「世を経(おさ)め、民を済(すく)う」学問と思っていたが、主流の経済学は決して「経世済民」学ではない。強者による弱者への支配ツールだ。
 我々は、グローバル金融資本家達に、この先も頭を押さえつけられ、搾取され続けるのか。
 考えれば考えるほど「鬱」になる。
 出口は無いのか。
 周到に仕掛けられた、グローバル金融資本のシステムだ。簡単に粉砕する「解」など見いだせるわけがない。
 実行可能か否かは別にして、具体的な「実行策(解)」を求めて、一年半ほど彷徨(さまよ)った。
 デジタル金融システム、Web3のDefi(中央集権的な組織を介さずに、ブロックチェーン上で動作するスマートコントラクトによって実現される様々な金融サービス)なども調べてみた。どうにも理解できなかった。
 中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する議論が世界的に加速している。
 日本の中央銀行、日銀も現時点では発行する計画がないとするものの、CBDCに関する研究や準備を進めていることは公にし、実証実験も進めている。
 しかし、デジタル化したら「債務貨幣」のデメリットが増幅されるだけではないか。
 これまで西側のグローバル金融資本家達が、より短期間に、多くの儲けをもたらす賭博ビジネスに突き進み、投機マネーを巨大に膨らませ、世界経済をここまで危機的にしてきた信用創造資本主義が一層加速される。あるいは、それらの痕跡が、デジタル通貨によって消されてしまうのではないか。
 思い出してほしい。
 2008年9月15日(リーマンショック)第二次世界大恐慌の原因の一つに、貧しい人々に借金で家を買わせるために、サブプライムローンを組み、返済の見込みのないその債権で大手証券会社がバブルで稼ぎまくった。バブルは当然の如く弾けた。不良債権を政府に救済させ、国民がそれを肩代わり。金融資本家達は、無傷で勝ち逃げしたのをよもや忘れてはいまい。
 金融資本家達はそれに味をしめて、更に多くの利益を求め、経済をカジノ化させ、そして収拾がつかなくなったのが「今」なのだ。
 それを隠蔽し曖昧する為のシステムが、中央銀行デジタル通貨(CBDC)なのだ。
 日本の「マイナンバーカード」などもその延長にあることを理解すべきだ。

彼らにとって、都合の悪い経済理論

 そんな時にある書籍に出会った。
山口薫氏の「公共貨幣」(2015年・東洋経済社)、そして新刊「公共貨幣入門」(2021年・集英社新書)だ。
 山口氏はフィッシャーが提唱した「シカゴプラン」の進歩系とも言える「公共貨幣」という概念を生み出した。
 同じような、研究をしているのはリチャード・ヴェルナー氏だ。彼が出版した「円の支配者」は2001年日本でベストセラーになった(草思社)。この本は日本銀行の金融政策と中央銀行が行う窓口指導を分析する良書である。また「虚構の終焉―マクロ経済「『新パラダイム』の幕開け」(原題: Towards a New Macroeconomic Pradigm) (2003年PHP研究所)がある。

 山口薫氏の理論を、簡単に言うとお金には2つの種類しかないと言う。
 一つは「債務貨幣」もう一つは「公共貨幣」というものだ。
 債務貨幣でカギとなるのが「中央銀行」だ。
 日銀などの中央銀行が政府とは別な「民間会社」として存在し、国はそこから国債という借金をして紙幣を流通させている。これが「債務貨幣」
 借金であるため利息を払い続けなければならず、複利計算によって借金地獄に陥るリスクを常にはらんでいる。
 紙幣の流通量も「信用創造」というシステムが用いられ、手元資金の数倍の量を投資に回せるので、市中には実体経済を上回る資金が流通することになる。
 これに利息が付くので、金貸し、つまり金融資本家はカネを増やし続け、ない者は利払いで搾取されて借金漬けになる。
 つまり「信用創造」という名目で錬金術のようにお金を生み出し、バブルと不況を人工的に発生させることができるのだ。
 国家は天文学的な借金を抱え、その解消の為に戦争へと突入する。ここ100年来の人類の歴史をざっと考えてみただけでそれは明らかだ。
 そして、戦争に至らずとも、不況とバブルを繰り返し、破綻するごとに貧富の格差を広げて人々を苦しめてきた。
 マネーゲームを演出し、株価の高騰時には人々に高値で株を売りつけ、株価が下落した時には放出された企業株を安値で買い集めて企業支配を強化してきた。
 彼らは、メディア支配も洗練された方法によって、さりげなく情報統制も進めている。その大本締めが、金融資本、つまり金融グローバリストだ。メディアもどっぷりとそのシステムに取り込まれている。

ではこの仕組みをやめて、
1.銀行は保有する預金額に相当する実物貨幣を所有する。
2.中央銀行(多くは完全民営)から紙幣発行権を政府に移し、政府が紙幣を印刷したら、それがそのまま政府の収入になる仕組みとする。
3.銀行が民間に貸し出す限度額は、「部分準備金制度」により実際に銀行が持っている(預かっている)金額の100倍までとする。

大枠、これら3つの改革を実行すれば、先に挙げた現在の経済システム(債務貨幣システム)が持つ欠陥を全て解決することができるというものだ。
これが、「公共貨幣」の概略の骨組みである。詳細は山口氏の「公共貨幣」を読んでほしい。ここでは、わかりやすく説明することがこの随筆の要諦なので、細部は一切省略した。一般の方には、難しい事を述べても理解できないと思われるので(失礼!!)「山口公共貨幣論」の概略までを説明したが、より詳しく知りたい方は
 貨幣論増税なしでも国の借金は完済できる!シカゴプラン(貨幣改革)のシミュレーション
という山口薫氏の草稿論文のPDFを貼っておく。御覧頂きたい。http://www.muratopia.org/Yamaguchi/doc%28J%29/NewMonetaryTheory.pdf

 更に詳しく知りたい方は、上述の「公共貨幣」(2015年・東洋経済社)、そして新刊「公共貨幣入門」(2021年・集英社新書)を御覧頂きたい。ただ「公共貨幣」は現在、絶版で高額書籍になっている。

 共和党の大統領候補に2度立候補したロン・ポール下院議員が、2009年に「連邦準備銀行を廃止せよ」という著書を出版するとともに、連邦準備制度情報公開法を議会に提出し、成立させたことで、史上初めて連邦準備制度に監査が入ることとなった。これにより銀行の暗部が暴露された。
 2012年には驚くべきことに、国際金融資本の一端を担う組織であるIMFの研究部門の研究者2名による「シカゴプラン再考」が出版され、その中でシカゴプランの有効性が確認されている。

「公共貨幣論」の徹底排除

 このように、シカゴプランや米国貨幣法の考え方を取り入れるべきだとする考え方が2010年代半ばに、世界中に広がりつつある中、国際金融資本を是正しようとする動きは高まったが、それに対しグローバル金融資本家達は慌てた。
 それはそうだろう、お膝元のIMFの研究員が2013年に反旗を翻したのだ。
 その2013年を境にしてこれら改良「シカゴプラン」研究者達は、災難に遭遇する。

 山口薫氏は、2013年の春、同志社大学大学院教授の座を突然追われた。
 また、リチャード・ヴェルナー氏は、2003年にダボス会議の「次世代のリーダーの一人」に選ばれたが、「虚構の終焉」を上梓した直後、ダボス会議から追われた。WEFの汚い裏側を知って自ら関わりを絶ったとも言われる。
 また、ロン・ポールも、グローバル金融資本家から徹底的に叩かれた。
ちなみに現在共和党アメリカ上院議員ランド・ポールは、ロンの息子である。骨のあるアメリカ上院議員の一人だ。2022年、上院保健委員会の公聴会で「新型コロナウイルス」を巡って、ファウチと激しい応酬を繰り広げたことは記憶に新しい。ランドポールは何度もあからさまな脅迫に遭っている。
 
 グローバル金融資本家は、自分たちにとって都合の悪い、思想家・学者・政治家・研究者を徹底的に排除する。
 「新シカゴプラン」が公にされ、俎上にあがることを阻止するということは、この理論はそれだけ  「核心」を突いているということだ。
 只、このプランの実現は厳しい。世界の金融資本家達を敵に回すからだ。しかし、世界のあらゆる事象はまさにここを変えない限り、何も変わらないのだ。

Threshold of The Sword

 世界の先行きは、2014年のウクライナ紛争から端を発した、欧米諸国とロシアの事実上の交戦によって、ドル崩壊や大恐慌の危機、更には、第三次世界大戦の危機も孕んでいる。アメリカは、民主党バイデン政権(実質ネオコンが仕切っている)の愚策で、国家が分裂し掛かっている状況だ。
 岸田政権はその泥船に簡単に乗ってしまった。ロシアと中共と双方を敵に回した。
 端からアメリカは日本を助けるどころか、100%中国とは戦わない。「アメリカの核の傘」などもともと存在しない。かといって日本の「核武装」など全く論外だ。ここでは述べないが、ほかに方法はいくらでもある。もう一度冷静になろう。そして、自分の頭で考えよう。残念ながら多くの日本人は、未だに情弱で、mRNAワクチンを惰性で打ち続け、自己免疫力を進んで喪失している。精神的にも劣化し、物事を大きく捉えて、どのような戦略を立て、具体的にどの様なプランが必要か考えようともしない。本能的な判断能力が著しく劣化してしまっている。
 我々を不幸に陥れる阻害要因の元凶は何だろう。
 そんなことも考えずに生きてきた輩が、一番見苦しくばたばたし、晩年になって売国奴になってしまう。悲しいことだが現実だ。
 戦後80年に限っても、歴史を精査すれば、残念ながらそれはそのよう推移してきた。

 大手出版社が出版を拒否したという森永卓郎氏の「ザイム真理教」の記述にあるように、財務省はもはやカルト教団化し、その教義を守る限り、日本経済は転落し続け国民生活は貧困化し続ける。
 日本沈没のそのギリギリ、Threshold of The Sword(剣(つるぎ)の閾(しきい))=絶体絶命のその時に、この山口薫氏の「公共貨幣論」プランがあることは大きな救いだ。
 「豆腐脳」に陥った財務官僚OB達、グローバル金融資本家達の僕(しもべ)となってしまった日銀の指導者達も、あちら側に尻尾を振らず、自己保身の鎧を解け。日本人の矜持を持って、日本国のために命をかけて職務を遂行してほしい。優秀な頭脳を「日本再興」のために使え。
 それが出来なければ単なる小利口な小心インテリと証明されてしまうぞ。
 山口薫氏の「公共貨幣論」は日本人を救う。私の「鬱」も取り払える。
 このプランは細かな修正はあっても、大枠のはっきりした指針が見える。あとは、実行する胆が坐っているかいないかだ。しかし、現在の自民党や、既存政党、財界トップでは無理だろうな。
 アメリカと違って、中央銀行を55%政府所有する日本の「日銀」は、持続可能な公共貨幣システムへの移行が比較優位な立場にあるのだ。
 たとえ残りの45%の株式がロスチャイルドやロックフェラーの手に渡っていても、55%の結束があればそれは可能なのだ。
 驚くべき事実は、米国の負債総額が90兆ドル(一ドル150ドル換算で、1京3500兆円)で、その殆どは  FRBという民間の中央銀行から借り受けている。返済の目処がないのだ。まもなく巨大債務は崩壊し、商業銀行業は壊滅状態で、大規模な銀行デフォルトが起こる。その予兆は既にある。
 そして銀行が破綻すれば、西側諸国の決済システムに対する制御を失うことになり、そしてそのとき、CBDCが、彼らにとって「明らかな救済策」となる。断っておくが、救済されるのは、決して我々庶民ではない。
 そうなれば、金融グローバリストの完全支配が始まる。そうならない唯一の処方箋は「公共貨幣論」のプランだ。今なら日本はそれが可能なのだ。
 実施には多くの困難が伴うが、実現すれば、日本は、幕末以来、日清・日露戦争という、欧米金融資本家達の代理戦争から、敗戦をまたいで、今こそ真の「独立」を勝ち取ることが出来る。
 大東亜戦争で日本人は、軍人軍属、民間人を併せて430万人が亡くなった。今回の真の「金融独立戦争」は、知略と腹の据わった、リーダー達の決断だけでいい。
 日本人は欧米金融グローバリスト達のキャッシュディスペンサーとなって久しい。
 日本のリーダー達が、日本の為に命を賭して、その知力を結集するときが今なのだ。
 山口薫氏は、「世界に先駆けて公共貨幣システムを構築することの経済効果、及びその歴史的意義は限りなく大きい。日はまた昇る! 日本よ、世界を照らすリーダーになろう! 」と我々に檄を飛ばす。

   2023年10月6日   春吉省吾

追伸

 私、春吉省吾は
初音の裏殿シリーズの第一巻「怪物生成」第二巻「破天荒解」を既に上梓し現在第三巻「愛別離苦」を執筆中です。予定よりも遅れていますが、焦らずに書き進めています。
 この小説は、これまでの幕末期の日本国内の物語とは、趣を異にします。
 この「初音の裏殿」シリーズをお読み頂いている方々は、主人公、六千石旗本嫡男、宇良守金吾が琉球渡航し、通商貿易、経済流通、貨幣の何たるかを掴み、その後、大活躍する物語だと御存知です。
 私がとてつもないスケールで幕末動乱を捉えようとしていることが読者各位にはおわかりだと思います。また、そういう立場で「幕末」を考える必要があります。
 人間の繋がりと反目、市井のさりげない暮らし、それらを綜合し、政治と経済・金融、琉球や清、イギリス、ロシア、アメリカ、フランスなどの列強(加えてイギリス系、ドイツ系の武器商人も含まれる)との関連も絡ませ、具体的な記述をした「幕末もの」はこれまでにありませんでした。

 重層的記述に当初は、とまどうかも知れませんが、大河小説とは本来そう云うものだという、コンセプトで筆を進めております。お楽しみに。

〈世界中が「豆腐脳」 〉AmazonKindle 上梓に思う Vol.122

豆腐豆上梓
never ever give up

リーダーソフトは「Google PlayBooks」がお勧め

 2023年6月27日にAmazonにKindle版(電子書籍)〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉を上梓しました。840円です。前回記載したように弊社のショップからの購入はは、430円です。(「ノーク出版・自社ショップ」からは3回までダウンロード可能です。カード決裁のみです)
 皆、誤解しているかも知れませんが、電子書籍のリーダーは、AmazonKindleだけではありません。  GooglePlayBooksも楽天koboもあります。いずれも無料でダウンロードできます。書籍購入しなくても、「書籍」をダウンロード出来るのです。その無料リーダーソフトで、拙著〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉を読むことが出来ます
 フリーの電子書籍リーダーソフトは、それぞれ一長一短ありますが、私が比較利用した限りでは、GooglePlayBooksが、AmazonKindleよりすっきりして、貼り付けた動画や論文などもKindleよりも反応が早くリンクします。PDFもリンクします。辞書機能も、書籍内の同単語を検索し、そこからGoogleにリンクします。(当然Wikipediaや辞書を検索できます)読み上げ機能も改良の余地がありますが利用できます。

Epub電子書籍の良いところは、PCからダウンロードして、タブレットスマホを連動させておけば、いつでも何処でも読書できます。文字の大きさもフロー出来ますので、老眼鏡なしで読める字の大きさに調節できます。
 「私は絶対紙の本でなければ駄目だ」という方も、一度利用してみると良いでしょう。電車の中でゲームやLINE、芸能ゴシップ動画を閲覧するだけでなく、読書の時間に宛てる事も出来ます。
 
 世界中が「豆腐脳」の中でも記載しましたが、5Gの弊害と不便さを知ってから、4Gに戻しました。 スーパーマーケットで、電子マネーが機能せずに、結局現金で支払ったことがつい2ヶ月前に起こった。現金持参していなかったら、どうなったか。全て買い物カゴの中身を戻さなければならなかった。
要は、5G基地局の電波は遠くまでは届かず、数百メートルから1キロメートルほどしか飛ばない これは現行の4Gと比べても短く、この課題を克服するためにはより多くの5G基地局を設置する必要があります。日本中がアンテナだらけになってしまう。
また、5Gによって、電磁波被爆量が急増するため、生物多様性、人体の健康への懸念があることが問題になっており、世界各国では並行して規制も進んでいます。イタリアの500自治体、アイルランドでは20自治体、イギリスでは10自治体が5G基地局の設置禁止や一時停止を採択しています。スイス環境庁は、5G基地局の設置禁止措置を執りました。日本ではそんな問題一切取り上げませんね。NTT、auは勿論、総務省環境庁厚生労働省は5Gの弊害を知っているはずですよ。

「プライミング効果」に欺されないために

 世界中が「豆腐脳」にも記載しましたが、こんな世の中だから、私は、思考の抽象度を上げて物事を考える事にしています。
 真逆の事例が情報としてあるときに、真逆の情報をそのまま受け止めます。既成概念は全て取っ払って考えます。ただこれが大変難しいのです。
 しかしこれが出来ないと、自分の頭で考えられなくなり、あなたの自由は益々狭まり、遂にはあなたの生活権の全てを奪われる危険があります。
 プライミング効果(priming effect)という、マーケティングの基本的な技法があります。事前に見聞きしたことがその後の判断や行動に影響を与えることです。実際、私たちは自分の中の「無意識」に操られています。無意識だからコントロールのしようがありません。プライミング効果は、ほとんどすべての広告にデフォルトで盛り込まれています。 無意識に買わせるためには、広告制作者はなんだってします。

 中でも、1931年にはじまった米コカ・コーラのクリスマス広告は象徴的です。
https://youtu.be/dCZI9S_Wo9w
 実はそれ以前、サンタクロースに決まったイメージはなかったのですが、太っちょの大きな身体に真っ赤な衣装を纏い、白いあごひげの陽気で楽しいサンタクロースが登場し、アメリカ中が飛びつきました。以来、サンタイメージをFIXさせただけでなく「サンタクロース、コーク、赤色、家族、隣人、恋人、愛情、幸せ」を連想の力で結びつけ、無意識にコークを飲みたくなるように仕向けたのです。
これを何千回、何万回、頭に刷り込まれると、貴方の脳は完全に従属的「豆腐脳」です。
麻薬患者のようになってしまうのです。

刷り込みは、更に巧妙になりました。欺されていませんか?

 COVID-19によるパンデミックは、国連(戦勝国連合)、WHO、米国CDC(疾病予防管理センター)、世界経済フォーラム(通称・ダボス会議)をはじめ、あらゆるマスメディアが、恐怖を煽りました。
 NHKなどは「今日の感染者」と毎日、毎日、都道府県ごとに発表しました。「感染者」というのは間違った言い方です。本当は陽性者と言わなければならず、それもPCR検査での陽性者というべきです。
 しかしPCR検査は、陽性と陰性を決める数値を人為的に変更できるので、役に立たない検査法です。   アメリカのバイデンが大統領に就任して直ぐにこれを実施し陽性者を少なく見せました。
 それらの基礎的な知識もなく、情報に対する耐性も持ち合わせていなければ、人々は簡単に恐怖の「豆腐脳」になってしまいます。
 そこで、世界ほぼ同時にパンデミックを宣言し、人々の行動を制限し、強制的にマスクをさせ、体温チェック、手指消毒、学校閉鎖など更に恐怖を煽り、舞台が整うと、拙速にmRNAvaccineを導入しました。

 これまであらゆる新薬は「薬の候補」の効果や安全性を調べるために「治験」という、臨床試験を行います。どんな場合でも約3~7年を要し安全を担保してきました。命に関わることだからです。しかし、今回のCOVID-19・mRNAvaccineは違いました。アメリ米食品医薬品局(FDA)は2020年12月11日に、このワクチンの緊急使用を拙速に許可しました。人間への接種を認めたのです。但し、未だに緊急使用なのです。治験をクリアしたとは言っていません。つまり、世界中が人間モルモット状態なのです。

 この様な情況下、世界のメディアは「人類史上、最高の英知を結集してmRNAvaccineを開発した」と開発者のカタリン・カリコ博士持ち上げたのです。ノーヘル賞の候補者と騒がれ、「mRNAvaccine」で人類を救ったと、マスコミは手放しで記事にし、皆飛びつきました。
 マスメデイアは、その後の彼女の行ってきたことを、正しく報道する責任があります。
 ちなみに、彼女は2013年より、ドイツ・バイオンテック(BioNTech)の重役を歴任し、上級副社長(Senior Vice President)に就任しています。バイオンテックは、Chinaの復星医薬、ファイザーとともにCOVID-19ワクチンの開発を推進している会社です。
真のメデイアの役割は、事の本質を告知することです。マッチポンプがその役割ではありません


薬害の恐ろしさ

 私は、17年前に耳鼻咽喉科で処方された抗生物質が合わず、アナフラキシー症状になり一命を取り留めたことがありました。浜松町に本社のある会社の打合せの後、帰途に突然呼吸が苦しくなりました。服薬後2時間半のことでした。
 這うようにして終了間際の東芝本社ビルの診療所に飛び込んで、ステロイドの点滴などの処置をしてもらいました。
 「このまま死ぬのか」と思ったことを覚えています。お陰様でまだ生きていますが、呼吸困難のその先の「窒息死」は苦しく「死」のおぞまし形態だと想像します。
 何とか呼吸が出来て落ち着いた後、診療した医師に
「この近くには、我々の診療所の他に、病院が無い。間もなく閉める時間だったが、治療薬があって良かった」と言われました。
 ベッドから起き上がって、トイレに行って鏡を見ると茹で蛸のようなどす黒く腫れ上がった顔がありました。
「ああ俺は、まだ生かされている」と今も、その時の事を思い出します。
 以来、服用している常備薬と病歴、薬害歴は、常に縮小コピーして携帯しています。初診の病院には勿論そのコピーを持参します。
 というわけで、薬やvaccineの薬害や副作用には、人一倍注意を払い、世界中の論文なども調べています。一連のmRNAvaccineに対しても、町医者よりも私の方が、知識を持っているかも知れません。やがて、mRNAvaccineに関する批判論文やデータなどは一時期マスメディアからもネット上からも全て排除されました。多くの研究者や医師が職を失いました。
 今でも、西側の主要メデイアは、報道規制していますし、イーロン・マスクによっ手買収された Twitterがようやくツイート出来る様になりましたが、今でもFacebookYouTubeなどは厳しい検閲を続けています。現在、検閲が一番少ない日本の「ニコニコ動画」(ドワンゴ)が頑張っています。

「あざとい」という言葉では名状できないが……

 私のような経験をした者からすると、このmRNAvaccineおかしいなと「人間として自己防衛反応」が働きますが、多くの方々はそうではありませんでした。
 多くの国が、先を争ってファイザーやモデルナmRNAvaccine購入の秘密契約をして接種が猛烈に始まりました。その後、様々なデータによって、このvaccineは、致命的な問題があって「拙い」と判断した国々は接種を停止しました。国民に訴えられる前に店じまいをしたわけです。しかし、周回遅れで、未だに接種している国が日本です。余ったvaccineを国民を犠牲にして在庫処理している様な案配です。
 そのファィザーの広告を紹介しましょう。あざとい」とは、抜け目がなく、やり方が露骨なこと。 本来の意味としては、あくどい、浅はか、小ずるいなどのネガティブなイメージを連想させる言葉です。
上記のコーラのPR動画のコンセプトと同じです。「vaccine、家族、隣人、恋人、愛情、幸せ」
 どうです。実にあざといでしょう。コーラは個人の嗜好だが(最近、人工甘味料アスパルテーム発癌性があるとWHOが警告)、COVIDvaccineのような、人間社会に甚大な影響を及ぼす修復不能な危険もあるmRNAvaccine関連のCMについては、プライミング効果を巧妙に=あざとく利用されると、取り返しがつかない結果を招きます。
https://www.youtube.com/watch?v=uYl8wUS6jqs
https://www.youtube.com/watch?v=LmRczgLk4oM
https://twitter.com/i/status/1644321598261047296

しかし、これが本当のファイザーです。動画をクリックしてください。
https://twitter.com/Camille_Dyalan/status/1628627535390191616/video/1
https://twitter.com/i/status/1672833936731557894
 下の2つは、オバカの見本のPR広報です。最後の動画は我が故郷の広報ですが、補助金ほしさの無駄なPR。情けない。日本の全ての都道府県、市町村は接種を煽りました。ひどいのは、「打って、打って打ちまくれ」と叫んだ知事もいましたね。
 vaccine担当大臣河野太郎以下、煽りに煽り、ここに来て、だんまりを決め込んだり、逆ギレするような人間が、組織長にいるのです。国民、都民、道府県民、市長村民、あなた方は、嘗められているか、利権の片棒を担いでいるのか、どうなのでしょうか。嘗められたと知ったら、10倍返しでしょう!!
https://www.youtube.com/watch?v=6FUdiJR-Y1o
https://youtu.be/c5NS9-CZd_4 (この宣伝、電通仕切りですね。動画を見れば直ぐ判る)
 日本政府が、これだけ危険を隠して、接種をごり押しするのを「変だな」と、人間としては勿論、動物 の本能として感じなければならないのですが、惰性に流されると、何も考えられない豆腐脳となって、すんなりと受け入れてしまうのです。
 詳細は、拙著〈世界中が「豆腐脳」〉を、お読みください。より詳細に、全体を把握した後、解消法まで記載しました

両極の情報をどう捉えるか

 世界中が刷り込まれている最大の地球的な問題。上手く創作したものです。
 地球温暖化、脱炭素、二酸化炭素削減等々です。何故? そうなのかと、多くの人は、考えられなくなっています。正しい反論の研究結果は封鎖されました。反対意見を吐くと、ろくに判りもしないのにと反発してくる輩もいます。
 実に完璧に「豆腐脳」になりました。疑問を持たず、学ばなかったことで、すすんで罠に落ちたようなものです。
 科学的な不確定な現象が、いつの間にか、政治と儲け口と、権力獲得に変わった最悪のシナリオです。今や世界がこの流れで動いていますが、この先何十年後に「失敗した。このままでは社会が機能しない」と多くの人間が叫んでもその時は完全に修復不能です。今、失敗を現実のものとして認識し反省ないと、変わりません。愚かなことです。
 ドイツの連立政権を組む緑の党は「非炭素化政策を加速、脱炭素へ妄信」していますが、その現状とDoubleStandardをじっくりと調べてみると良いですよ。

 蒸し暑い日やこの先熱帯夜が続くと、自分の環境が全てだと思ってしまうのはやむをえませんが、もう少し地球環境を俯瞰してみる必要があります。温暖化を推進するマスメディアは、「環境利権」のために偏頗な切り取りをしているので、「そうか、そうだよな、こんなに暑い日が続くんだから、地球は温暖化しているな、確かに」とそうなってしまう。
しかし、我々は、世界の具体的な現象を恣意性を外して取り上げてみることが大切です。
●6月18日米ワイオミング州各地で「6月の雪」気温は約1℃
●6月19日、カナダのブリティッシュコロンビア州記録的な気温が記録され、果物生産者たちは、記録的な低温により、今年の収量は最大50%減少する可能性があると警告。
●6月19日、インド北部ウッタルプラデシュ州バリア地区で、45度の熱波で、少なくとも54人が過去数日で死亡した。隣接するビハール州でも45人が死亡した。
●6月21日、オーストラリアのシドニーとキャンベラでは、ここ10年以上で最も寒い 6月の朝を経験した。シドニーでは -1.4℃、キャンベラでは -10℃まで下がった。
●また6月 21日、アメリテキサス州デルリオは 46.1°Cの史上最高気温を記録し、ソノラは 43.9°C、ロックスプリングスは 42.8°C に達した。極度の暑さは、その後の数日間も続き、さらなる記録更新につながった。
●6月22日、スペイン南部で44度の熱波 首都マドリードも猛暑に見舞われる。春以来干ばつ、数ヶ月断水の地区もある。
●6月24日、ブラジルで寒波のために低体温症により3000頭以上の牛が死亡。
●6月27日、オーストラリア北西の分厚い雲帯が州全域に大雨と寒い気温をもたらしたため、オーストラリア奥地の一部は、6月の日中として観測史上最も寒い気温が記録された。
 「寒い」と「暑い」が世界中で起こっている。NHKなどは「暑い」方しか報道しないようです。原因は「地球温暖化」だけではないのです。むしろ「地球環境激烈化」と考たほうが思考が拡がります。豪雨、干ばつ、台風、竜巻さらにその地球そのものの軸の傾きが大きくなっているのです。さらに太陽の活発化で、間もなく重大フレアを引き起こす可能性がると言われています。その太陽系から銀河系へと思考レベルをあげていって、更には「宇宙」そのものについて考える。そのように物事を考えると、落ち着きを取り戻せます。まあ、現在起こっている現象は、人智の及ばないことなのです。それを、やれ、球温暖化、脱炭素と騒ぎ、新たな商売を作り出そうとする、欧米・金融資本の利権屋が存在することを忘れないでください。補助金まみれの偏向した政策や、浅知恵による政治的利権の結果が後世に大きなツケと禍根を残します。日本にも「太陽光パネル義務化」などとさわいでいるオバカがいますが、一端選ばれてしまうと、その後なかなか辞めさせることが出来ないのです。消極的「豆腐脳」のみなさん、あなたの浅はかな1票が、東京を日本を駄目にします。

軽薄な善意は、却って事を悪化させます

 私は今回のロシアで起こったワグネルの反乱を「この反乱でプーチンの政治力は間違いなく衰えるだろう」というの西側の(丸呑みの日本の報道は右ならえ)お題目報道とは違った考え方をしています。
 FACTを集積して判断し、抽象度を上げて考えれば(今回は、そんなに抽象度を上げなくても、少しだけ俯瞰して事象を見て行くと)、NATO=アメリネオコン、ゼレンスキー政権にとって、大きく思惑が外れ、ロシアが絶対有利になるということは明らかです。プーチンが暗殺されない限り、ウクライナ侵攻は、ロシア有利で推移することになりますね。この先、NATO=アメリネオコンとゼレンスキーは、ウクライナ国民を犠牲にしても戦うというのなら、欧米諸国の衰退は一層拍車がかかります。米国の属国である日本もまた然りです。

 だから「豆腐脳」の日本人の頭で、ウクライナ義援金を差し出すのは考え直すべきです。日本のオバカな岸田政権がやっているように、ゼレンスキー政権への援助は「泥棒に追銭」なのです。
 そのお金は、キエフ政権=ゼレンスキーに渡り、多くは着服され、国民には決して渡りません。国連(戦勝国連合)事務局や赤十字は、ロシアを敵対視し、完全に豆腐脳で役に立ちません。あなたが善意で差し出した義援金は、アメリカゼネコンの軍事産業に流れ、その武器は横流しされて、世界中を破壊するテロリスト達の武器になるのです。
 ウクライナ戦争は、アメリカ民主党の存続のための戦争で、日本人の義援金は、却ってウクライナ紛争を長引かせてしまうことになり、無防備のウクライナ国民に対して、加害者にもなりうるのです。

 世界中が「豆腐脳」になってしまい、アメリカが内部から瓦解し始めています。現状を見ていると、バイデン民主党政権の超愚策と、それを裏から操る、デーブスティト(連邦政府・金融機関・産業界の関係者達の秘密のネットワーク組織)によって、このままでは国家として機能しなくなるでしょう。日本も真っ先に崩れます。
 10日ほど前から、フランス全土が「内戦状態」になっています。移民政策の失敗、シュワブの直弟子のマクロンの「グレートリセット」政策の失政、ゼレンスキー政権に加担し、政財が混乱した結果、収拾不能になっています。
https://twitter.com/jack_hikuma/status/1674908136313073664
 このままでは、ドイツ、イタリア。イギリスも早晩、混沌とした状況になると予測します。農業国のオランダは「政府の環境政策」名の下に、「国家が自国の農業を崩壊」させています。
 ほおって置けば、日本もそうなりますし、現に酪農家の困窮を助長する愚策は、もはやまともな政治とは言えません。もどかしく、激しい怒りを覚えます。

 この先解決策を見いだし、策定していくのは容易ではありませんが、〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉にその解決策の一つを記しました。次作は、違った視点から、更に深掘りして、具体的な解決策も提示していきます。ご期待ください。先ずは、〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉を自社ショップからご購読ください

2023.7.1 春吉省吾

〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉電子書籍上梓。vol.121

電子書籍上梓しました。令和5年6月26日

世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉というタイトルで、原稿用紙で200枚ほどになったので、EPUB電子書籍として〈春吉省吾 ノーク出版〉「自社ショップ」から上梓することにした。また、Amazon Kindle版としても上梓することにした。
 内容的にも時局分析として、広範囲な話題で、世界と日本で起きていることを体系的に纏め、現在の置かれている状況を多角的・重層的に分析を行った。
 日本の(西側諸国)マスメデイアでは、記事や動画になっていない事件や、論文もネット上から引用した。〉
 時として、TwitterYouTubeFacebookなどの投稿には検閲もあり、また動画や書き込みには秀逸なものもあるが、細切れな記事で全体が把握できにくいということもある。今回、それらの動画や記事を引用しながら、総合的に纏めた。
引用した動画、論文は70項目あり、膨大な情報量になる。その情報は多岐に亘り、現状を把握するために重要だ。
※引用した動画や論文は、EPUBリーダーによって、リンクしないものもある。GooglePlay Booksや楽天koboでは、ほぼリンクするが、Amazon Kindleはリンクできないものが数件ある。また、引用した時点では確かに「存在」したが、何らかの理由によって削除された動画や記事もある。ご了承あれ。〉

 雑多で様々な情報を整理してみると、世界全体がどのような流れになっているか、読者の情勢判断に役立つはずだ。
そして私が今、上梓にあたって思うことは、世界の情勢は、とにかく眼を覆いたくなるほど、欺瞞と嘘と陰謀に満ちているそれは驚くべきDouble Standardで、身の置き場の無い、激しい怒りと苛立ちを募らせる。
 しかし、そんなことで「カ~ッ」となったら、そこで終わりだ。我々は、腰を据えてそのレベルを凌駕しないと、自由な生活は守れない
 しかし日本国内の新聞やNHKなどの限定的な情報にしか接していないと、あなたは完全に「情報貧困」に陥る。
 私の上述の言葉も、「何言ってるの、こいつ」ということになる。そういう方は、ここでお読み頂かなくて結構。ましてや、私のEPUB本など決して購読しないだろう。
 この3年、ブログを通して多くの意見を述べてきたが、残念ながら私の予測は全て当たっている。当たって欲しくなかったものも多い。〈競馬の予想じゃあるまいし、「当たり外れ」の事などどうでも良い。物事の流れをじっと見ていれば当然そうなるべきことで、あまり喜ばしいことではない〉

日本は突出した「情報隔絶孤島」

 敗戦後、GHQは、日本が二度とアメリカの脅威にならないように、日本の文化を徹底的に破壊した。    そのために、学者や文化人を懐柔するのはたやすいもので、簡単に靡(なび)いた。
 彼等が最も注意深く行ったのは、NHKはじめ、大新聞社への対応であった。
 その結果、GHQの情報統制から、現在に至るまでこの業界は、実に歪な変化をして現在に至っている。
 日本のテレビメディアは、思想的にかなり偏向していて、勝手な自主規制をし(放送禁止用語などは表層の一角) 、様々な政治的なフィルターがかかっているので、日本のマスメディアからの正確な情報収集は殆ど期待できない。
アメリカだけでなく、中共朝鮮半島の情報も、日本のマスメディアの特殊事情から、正しい情報は入ってこない。彼等にとって都合の悪い情報は、上層部が握りつぶす。これについては、別の著書で記述する〉
 このままだと日本人の人権と生活権の権益を著しく冒す危険がある。
 本来放送の独立性・政治的公平性を担保するはずの「放送法」は、1950年の4月から改訂が重ねられて現在に至っているが、根本改訂はされておらず、画餅になっている。例えば、放送法で決められた外国資本比率を上回っている民放局もある。
 NHKの受信契約の抜本見直しや、地上波の枠の増設など、改善する事は山積しているが、彼等の既得権益を護るために「報道の自由」などと詭弁を弄して放送法改正に猛反対する。
 日本メディアの情報ソースであるアメリカは、既に、金融グローバリストが大株主となり、時には中共資本も入り、編集者達は、思想的にはフランクフルト学派という修正共産主義に冒され、偏向記事も多い。
 戦後、日本の超インテリと称される方々は、NEW YORK Timesや、Washington Post、Wall Street Journalなどを読むことがそのステータスでもあった。しかし考え方を修正した方がよろしい。長年思考がそのようになってしまい、今さら修正も出来ないほど、頭は硬直している方が多くいる。それでは日本は変わらない。
 情報はロシアからもアラブ諸国からも、スイスやドイツの独立研究機関からも収集できる。
 それらの情報を自ら取りに行って、既存の西側諸国の情報も併せて取得し、総合的に精査出来る頭の柔らかさが必要だ。

世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~・目次

 データは縦書きのEPUBデータです。購入方法、ダウンロード方法は、春吉省吾 ノーク出版「自社ショップ」から、「お買い物カゴに追加」をして、購入手続きをしてください。支払いは「カード決済」限定です。税込み430円です
 データは、それぞれの「document」にダウンロードされます。
そのデータを「Amazonkindle」「Google Play ブックス」「楽天kobo」などのEPUBリーダーソフトで御覧ください
目次
●(一)「豆腐脳」とは ●(二) 豆腐脳にもいろいろある ●(三) シュワブとソロス ●(四) mRNA vaccine と関係者 ●(五) ロックフェラーのシナリオとブラックロック ●(六) ダボス会議は「世界規模の談合集団」 ●(七) プラトンの「国家論」 ●(八) プラトンは「共産主義者」 ●(九) 奴隷は生ある所有物 ●(十) 欧米思想は「奴隷制」から抜けられない ●(十一) 国連「戦勝国連合」がカルト教に成り果てた ●(十二) 哀れ、日本の豆腐脳 ●(十三) 日本の金融制度と国民 ●(十四) 安倍首相暗殺の黒幕 ●(十五) ダボス会議の企み ●(十六) 思考の抽象度と柔軟性 ●(十七) 全体主義の具体化は、中央銀行のデジタル通貨だ ●(十八) マネーの仕組み「信用創造」は詐欺 ●(十九) ドル一極支配の終焉 ●(二十) 中央デジタル通貨 ●(二十一) CeFi と DeFi ●(二十二) 金担保のデジタル通貨 ●(二十三) 悪しきサイクル ●(二十四)故郷喪失 ●(二十五)じんわりと浸食し、そして絡め取る ●(二十六)群れるか 孤高か そして「解」 ●(二十七)「一匹狼」と「Web3」の世界
 前回VOL.120で紹介した目次は(二十六)迄だったが、それでは消化不良になってしまうので、新たに〈(二十七)「一匹狼」と「Web3」の世界〉を付加し、今回の「解」の具体例とした。

「奥付」の最後の数行

 今回の電子書籍〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉の「奥付」の最後の数行を紹介しておく。

(前略)日々流されるプロパガンダ情報に耐性を持ち、欺されないようにするには、我々は何をしたらいいかと「解」を模索した。それは自由を勝ち取るための設計図だ。
 量子力学、仏教哲学も援用し「自由な主権獲得のサバイバル」のために必要なスキルの一つは、「Web3」であろうという仮説を立てた。
 ITと実在と相反する概念を両立し、それを生かす人間社会の創造が、真のグローバルリセットだ。歪な金融資本主義者達から我々は自由と権利を取り戻さなければならない。
しかし、それはグローバリスト達が主張する、「持続可能性」や「環境保全」を表看板にした裏のある活動家達とは違う。
 しかし私には日本人の真の独立と生存権を守るビジョンはあっても、Web3の具体的な、DAOの設計・運用方法を知らない。詳細を学ぶには年齢が勝ちすぎた。
 この書を読んだ若きシステムエンジニアの方々へお願いしたい。
 中央集権に縛られない新しい情報インフラを創りあげたいという「若き天才達」よ!! 君たちにはそれが出来る。共創的組織、独立型金融システムをベースにした未来図を描こう。
 その志は「日本」に留まらず「世界を救う」。
 そんな未来を創ろうではないか。
 微力ながら筆者もそこに参加協力できれば望外の喜びだ。
 新興日本万歳。

と記載し筆を置いた。
「新興日本」と敢えて記したのは、幕末開国から、大東亜戦争をはさみ、現在に至るまで、我々日本民族は、結局のところ欧米の金融資本家に首根っこを押さえられてここまで来た
 しかしこれから我々が目指すことは、欧米やこの先Chinaなどの中央集権・隷属的な金融資本から真に独立し、本来あるべき民主経済活動の「新興日本」を創りあげたいという私の意志を現し、敢えてそう記した。
令和5年6月26日
  春吉省吾

〈世界中が「豆腐脳」【警鐘】〉について vol.120


立葵
立葵
サルスベリ
百日紅
夕顔
昼顔
城西地区居合道審判講習会
6月3日、城西地区「居合道審判講習会」の司会をした。ひさしぶりで緊張。
妻に贈ったカーネーション
妻の誕生日に、カーネーション

「豆腐脳」とは私の造語です

 本来の豆腐脳(ドウフナオ)は北京庶民の伝統的な朝食で、崩れたおぼろ豆腐の中にキクラゲ、シイタケ、ねぎなどの具をのせ、あんかけをかけて食べる食べ物である。
しかし「豆腐脳」という言葉に違った定義をして私が造語した。

 〈世界中が「豆腐脳」【警鐘】〉のブログは有料・会員限定で、一切忖度なして、記述させていただく。EPUB電子書籍版として、〈春吉省吾 ノーク出版〉「自社ショップ」からダウンロードして購読できる。目次はこの文章の最後に記した。6月16日にアップします。
 原稿用紙にすると、180枚ほどになり、一冊の書籍の分量になった。様々な動画やブログを引用したので(英文の論文・記事などは、Googleマイクロソフトの日本語翻訳を利用して欲しい。もう少し確かな翻訳希望の方は、DeepLで翻訳するといい)、これら引用記事を全てチェックすると、速読の方でも数日かかると思う。
 内容は、現在起こっていることを大きな括りにし、それぞれ、具体的に踏み込んだ記述をしている。従って、GoogleFacebookなどでは、バンされる可能性が高いので、所在のはっきりした読者限定とし、有料にしている。〈330円・税込み〉
 そんな話は聞いたこともない、とんでもないと、思われるでしょうが、それは、あなたの得ている情報が、偏っているか、薄いからです。
 残念ながら、日本の主要新聞記事は役に立たない。NYtimes、WashingtonPostなどは、金融グローバリストの資本が入っているし、有料記事でも紹介したが、WallStreetJournalは、シュワブが主宰するダボス会議のメインスポンサーだ。そんな記事を買い取って記事にするのだから金融グローバリスト達の都合の悪いことなど記事になるはずがない。日経新聞も読むと却って「経済」がわからなくなる。記者が、あるいはデスクがことの本質を判っていないから当然だ。
 今世界中の人類の多くが豆腐脳になってしまった。
 豆腐脳にも2種あり、何も考えずに、ひたすら指導者と称される組織や人物に従っている奴隷のような豆腐脳が大部分だが、自分自身は、選ばれた「エリート」だと思い込んでいるごく少数の者達も、どうにもならない豆腐脳もいる。これが実にくせ者だ。
 これを質すには、豆腐脳に陥っていない、ごく少数の人々の息の長い活動が必要になるが、棘道だ。政府が、我々国民の生存権を脅かしているのだから……。

歴史時代小説に求められること

 私事だが、昨年11月の誕生日を期して、やっておきたいことがあった。
「春吉省吾の歴史時代小説」の執筆能力を更にブラッシュアップするためだ。現在までも、長編歴史時代小説「四季四部作」(春のみなも・夏の熾火・秋の遠音・冬の櫻)、そして「風浪の果てに」と上梓してきた。企業戦略コンサルタント活動を停止し、60歳還暦から、歴史作家として執筆している。収入の道を断っての決意だ。
 このブログでも数回紹介しているが、「ノーク出版」という出版社を立ち上げた。この出版社は「世界で唯一の独り出版社で、ギネスものだ」と自讃した。
 というのも、資料収集から執筆、本文校正(粗校正だけは友人の菅野氏にお世話になっている。最終校正・校閲も作家・春吉が兼ねているので、誤字があるのはご容赦頂き、いずれ改訂版で完璧にしたい)、レイアウト、表紙デザイン、印刷・製本手配、DMやしおり作成、電子書籍版作成、HP作成、ノーク出版のネットショップの自作、注文発送、在庫管理、資金管理、決算業務、青色申告、事務所の掃除からあらゆる備品調達まで、全て独りでやっている。世界中の何処を探しても他に無い「孤高の出版社=者」である。
 理由は簡単、大手出版社の言いなりな作品は書きたくないからだ。

 大ベストセラーを生み出した司馬遼太郎氏が活躍された高度成長期ならまだしも、「ご都合主義」の時代小説を読んでも、感動は独善的・短絡的になるのではと思っている。それも読書の一つだが、じんわりと腑に落ち、感動のバイブレーションが、次々に押し寄せてくるような歴史小説を読みたくないか。
 この先求められる「歴史作家」としての資質は、あらゆる事象が重層的、複雑にからみあう、社会の裏と表の、相生相克を具体的に物語にできる能力を備えている事が重要だと思っている
 例えば、幕末を舞台にするなら、国内の、雄藩大名とその家臣、幕閣の権力争い、天皇と公家、諸外国なら、列強の公使・大使、在留貿易商、そしてそのエージェンとなど、立場の違う様々な人物の関連を、具体的に社会の経済背景も考慮した物語を描くことである。しかしこれには、読者にも相当の読解力が求められ、作家にも従来欠如していた重層思考が求められる。

 大手出版社の文芸部は、販売売上げをベースにした作品評価だから、「もっと短く簡潔にして貰わないと読者がついて行けないのでね……」と、旧来の価値判断から抜け出せない
 実はその「簡潔に出来ない説明部分」が、これからの歴史時代小説に求められるキモだと思っている。
 例えば、江戸庶民の市井小説と言われるジャンルがあるが、時代を「江戸」と置き換えただけのおそまつな作品が多い。山本周五郎先生はそんなことはしなかった。
 幕末と言っても、天保から慶応の38年間は激動の期間だ。米価はもとより、団子一串、銭湯代の変化も具体的に触れなければ‥‥。
 ましてや幕末日本を舞台にした大河小説的「歴史時代小説」執筆にあたっては、金融、財政、民政、列強諸国の動きや、東インド会社アメリカ、ロシア、清朝琉球などの詳細で、広汎なバックポーンに裏打ちされていない歴史小説は、私にとっては手抜きとしか思えない
 まあ、日本の大部分が豆腐脳になったのも、読者に迎合し、事実をねじ曲げ、歴史を捏造し、勝手な思い入れをした作家の影響も少なくない。 
 日本人が豆腐脳に陥った原因の一つに、歴史時代作家にも責任の一端がある。
 彼等は、大新聞社の傘下に組み込まれ、日本人の新聞好きも手伝って、「わかりやすい新聞小説」が、社会を風靡した。それによって新聞購読数も伸びた。しかし、そんな時代は終わった。毎日の細切れ新聞歴史小説に、重層的な筋立てなど邪魔なのだ。勢い、単純な筋立て、英雄が求められた。
 当時の新聞社パワーは絶大で、歴史作家達はその権力に乗った。大衆迎合歴史小説だ。時代は働けば欲しいモノが手に入る高度成長期だったが、空虚感は満たされなかった。それを埋める精神的清涼剤が、「新聞・歴史時代小説」であった。
 時代は移り、今まで隠されていた事象が、メディアの綻びから、ようやく見え始めた。情報操作という強力な権力を持つ者達は、それを隠蔽しようと、次々と新手を繰り出してくる。
 そのお先棒を担ぐのが、大手メディアで、彼等の情報操作、プロバガンダ活動は、目も当てられない。これまでその庇護の許で歴史小説を書いてきた作家達は、歴史裏側を凝視し、厳しく物事を精査する緊張感など忘れてしまった。大部分の御用学者と同じレベルに堕ちた。
 メデイアによって作られた似非作家達が、偉そうに御託を並べる。
 これらの現象を前に、一人出版社の私がいくら活動しても、ごまめの歯ぎしりにもならないかも知れない。それでいい。ただ残念なのは、これら長編歴史小説の販売ルートがもう少し広がりを見せていたら、ベストセラーになって、多くの読者の心の襞に触れることが出来たなと残念に思っている。しかし私の作品は消えない。多くの方々に、いずれ手に取って貰えると信じている。

72歳、現在私がチャレンジしていること

 現在、宇良守金吾という特殊な境遇に生まれた旗本6千石、宇良守家十二代を主人公として、「第一巻・怪物生成」「第二巻・破天荒解」、そして現在「第三巻・愛別離苦」を執筆中だ。第三巻は、原稿用紙で350枚ほど書き進めているが、この後、250枚ほど書いて、全体をスリムにさせて、550ページほどにして仕上げたい。
 この三巻と四巻、五巻が、この長編小説の大きな見せ場で、従来の幕末歴史小説にはない、広がりと、歴史の面白さと怖さと意外性を読者に堪能して貰いたいと思っている。第一巻の冒頭のシーンが、第四巻に繋がってくる。その壮大なプロットは、読者になって頂かないと判らない。
従来の一巻、二巻も、既読者ならその意外性に驚かれているはずだ。全六巻の予定。

 昨年の12月から、生理的・例外を除き、起きている間は「活字」から目を離さないというルールを決めた。
 ジャンルは哲学、宗教、経済、金融、天文学量子力学、時に手塚治虫先生の漫画(晩年の作品は凄い。しかし、政府批判が際立ち、それ故「文化勲章」の対象外になったと思う。日本政府の狭量)等々、電子書籍やネット上の論文も含む。要はあらゆるジャンル。
 もう半年になった。
 一日13時間ほど、机に座っているが、情報収集の仕方が上手になったため、西側の情報だけでなく、ロシア、インド、チャイナ、台湾、アラビア諸国のデータも収集している。
 ここ数年、世界のリーダーと目される者達のあまりにダーティで、茶番の現実に絶望の淵に落とされた。
 この20年来、かつてない大規模な「太陽津波」が発生しているという。我々地球の全てを支配する太陽の活動が激変しているのだ。太陽の活動が苛烈になると、それにリンクするかの様に、「暴力的な精神異常者」が続出してくる。
 人間が凶暴になり、狂った豆腐脳のリーダーが湧き出してくるのは、このせいだと思っている。そうでなければ、この狂気で愚かな人間どもが輩出する異常を説明できない。
 この狂った豆腐脳の輩を何とかしようと自己を鼓舞し、自己哲理の「再強靱化」「一階層上の抽象思考法」の向上に努めている。消化不良になろうがなるまいが、あらゆるジャンルの書籍を読み込んで、現在に至っている。
 とにかく、眠りに落ちる瞬間まで活字から眼を離さない。そう決めた。絶望とは人間の情動そのものだが、その情動を乗り越えたとき、自分の意志はより強くなる。そして、次世代を担う日本人達に、私の意志を伝えようと決めた。

 文字から離れる時間は、睡眠時間、入浴時間、買い出しや料理の時間、妻と一緒に食事をする時間(週3回)、事務処理時間(確定申告、決算業務)、事務所掃除、ブログアップ、その他のネット上の事務処理、弓道や居合の稽古の時間、講習会、仲間との飲み会、ジョギングウォーキングの時間を除く。要は空いている時間の全て、食事もトイレの時間も、眠る数分前まで、活字から目を離さない。時代小説の資料読み込みも含め、常に数十冊の本を一緒に読んでいる。
 テレビのニュース、ニュース解説は見ない。政治家のアホ面、行政の長の勉強不足コメント、解説者の薄い解説と不勉強、したり顔に我慢が出来ないから。ドキュメンタリーも殆ど見なくなった。NHKの偏向が強すぎて、頭が痛くなる。録画しておいて後に閲覧するのは、英会話と、気に入ったドラマのみ。最近では東京MXの王朝宮廷もの。辛酸をなめ、遂には権力を握る女性達が主人公だが、宮廷内の権力闘争の残忍性、執念深さのドロドロがよく判る。Chinaは怖い。
 また新聞も見なくなった。西側諸国の情報はネットで取れるし、ロシア、中国の情報も、Googleを介さずに取得できる。金融情報などもなまじ「経済新聞」のフィルターがかからない分よく分かる。
そこで「はたしてどっちが正しいか」「どっちもフェイクかな」などと考え、頭を訓練すると、世界の「今」、緊迫した状況がわかる。
 ヤフーニュースやMicrosoftのニュースは、フィルターがかかっているので当然見ない。

豆腐脳の怖さ

 世界中の9割以上の隷属的豆腐脳は、このまま、声を上げず現状に従っていると、更なる「奴隷的」立場に陥ってしまうことを知らない。
 奴隷であるということを気付かせないように、数十年掛けて更に世界の人類をコントロールしようとローマクラブやWEF(ダボス会議)の狂った連中は着々と準備をしてきた。
 細切れの情報しか得られず、彼等の全体計画がわからない殆どの人間は、自分たちが信じて疑わなかった真逆の情報を目にすると、「そんなのは『陰謀論』だ」と騒ぐ。しかし、そう仕組んだのはマスメディアである。「陰謀論」という実に便利な言葉を作り、グローバリスト達の「陰謀」を隠蔽している。
 全体のからくりがどうなっているか判らない中途半端な豆腐脳達は、自分で自分の首を締め付けて、窒息させている。バカの上塗りとしかいいようが無い。

 有料記事の「世界中が豆腐脳」は、どのような目的でそうしたいのか、個別の事象について説明を加えた。メデイアが取り上げなかったことを敢えて取り上げている。
 全ての事象が、ダボス会議で語られるように、金融グローバリスト達に都合の良い、ワンワールド、IT全体主義に収斂していく。
 Coronaバンデミックで世界中を恐怖に陥れ、それを元に「VaccinePassport」、ITデジタルカードで、豆腐脳の奴隷を更に奴隷化する。
 ところがロシアのウクライナ侵攻によって、アメリカそのものの脆弱性が露見し、ドル一極支配の構造が崩れつつある
 ウクライナを実質指揮しているNATOとその背後のアメリカと西側諸国(日本もそれに加わっている)と、ロシア、中国を含んだ、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)にサウジアラビアやイランを含む十数カ国の国に分裂し、後者の方が優勢な情勢だ。

 さて、日本は、日本人は、今こそ豆腐脳から解放しないと自由は更に狭められるが、大きく意識を変えない限り、現状変革はとても無理だ。
 例えば「日米合同委員会」(日米地位協定の25条の規定に従い、正式な協議機関として設立されている。主に在日米軍関係のことを協議する機関で、政治家は参加せず省庁から選ばれた日本の官僚と在日米軍のトップがメンバーとして月2回、協議を行う)がある限り、未だに、日本は占領下だ。
 隠れた西側の司令塔として「外交問題評議会」(Council on Foreign Relations, 略称はCFR) その影響力を世界的に拡大し制御できるようにするために、CFRは特に次の3つの権限領域「ビルダーバーグ会議」「三極委員会」「米国政府のネオコン」がそれを補完する。彼等の主張と利益は非常に広範に及ぶ。
 戦後80年近く、アメリカに完全に隷属させられた日本。その間ずっと何も言えなかった日本の政界、官界、財界に期待できるものは何もない。そして平和惚けした大部分の豆腐脳の日本人。
 アメリカには隷属、中共には仕事が欲しいと、親中ならまだしも、媚中にこれ務め、日本の国土を買い漁られ、まともに機能しない太陽光パネルで日本の環境を汚染し、ロシアには、プーチンに「未だに独立していない日本とは相手にしない」と馬鹿にされ(本当なのだが)、貧乏国になって久しいのに、日本国民をそっちのけで、諸外国には大盤振る舞いの銭外交。頭がいかれているとしか思えない。
 マイナカードで紐付けして、情報ダダ漏れのシステムを棚に上げて、一切「責任は取りません」「但し、加入しないと便益は得られませんよ」と脅すデジタル庁とやら。その長たるや、シレッと暴言を吐きまくり、国民を脅す。こんなことは極道ヤクザもやらないぞ!!
こういう輩を「売国奴」という。

 PCR検査、COVID-19vaccine接種に、既存の政党、国会議員は誰一人反対しなかった。おおいに煽った。自民党公明党日本維新の会立憲民主党共産党、その他野党の全てがそうした。馬鹿なマスコミも、御用似非学者を仕立てて煽った。不安の先導者達だ。私は忘れない。
 ウクライナのゼレンスキーの演説に、スタンデングオベージョンをした全国会議員を私は絶対に信じない。SDGs法案に賛成している政治家も政党も、豆腐脳の極みだ。今後、国政選挙、地方選挙があれば、vaccine接種反対、SDGsに反対している「参政党」のみに投票する。絶対に自民党公明党、日本維新、立憲民主、共産党などに投票してはいけない。(言っておくが私は参政党の党員ではない)

歴史小説家の時局解析は何故ないのか

 戦前、戦後を通じて、歴史小説家の「時局解析者」はなぜいないのか。
政治、経済、金融、社会動向などに対して、冷静な分析記事・随筆・論文を書く(書ける)歴史作家は何故いないのか。
「社会風刺・風俗解説」として、歴史作家の書いた随筆はあるが、上記の全てを総合的に把握し、今起こっていることに対し、時宜に応じて「時局解析」をした歴史作家は私の知る限りいない。
怖いのだろう。世間に棹さして、正論と信じて発表して、全ての食い扶持を失うことが怖いのだ。覚悟がない、肚が決まらないからだ。それに、自分で丹念に情報収集し、分析し推論し仮説を組み立てる能力が無いのだ。
 これまで、新聞やテレビや雑誌などで、解説委員や大学教授、文化人と称する「時局解析」が発信されてきたものだが、特にマスメデイアの情報操作と偏向が明らかに判った今、その解析の信憑性が疑われる。
 過去から現在、そして未来を一貫して総合的に考察し「歴史小説」を書こうとしてきた意志を持つ歴史作家が、その役割を担っても良いはずなのだ。

 本来、歴史作家は、人間関係、組織の繋がり、時局に影響力を持つ人物の思想背景、利害関係、金銭授受など、総合して物事を見る訓練をしてきたはずなのだ。
 真の歴史作家は、過去の歴史上の事象から具体的な「欠片」をかき集めて、未来に、それらの様々な情報を伝えていく役割を果たす。それは偏狭な歴史作家が決めるものではなく、断定・確定されるものではない。
 例えば、量子力学の研究が進み、我々は「思考・意識の変革」の途上にある。
 量子というのはこれだという存在があるわけではない。電子も素粒子も量子状態で、不確定性が働くくらいの小さな存在を量子と呼ぶ。
 例えば、一個の電子を飛ばしたら、2つのスリットを通ったり、干渉現象が起きて、縞模様が出来たりする。電子の位置を観測するために光子をあて「観測」する事によって、実にその「観測」するそのことによって、電子のような小さなものに不確定性を与えてしまう。
 これらは物理空間によって起こることだが、情報空間においてもそれは言いうる。
 則ち、私のような何の権力も無い男でも、邪悪な豆腐脳の存在を変えてしまうことも出来るのだ。本来歴史作家は、その役割に相応しいのではと思っている。そして、ぼけっとして更なる過酷な奴隷になろうとしている諸君、立ち上がれ。政治の1票は、「どうせ変わらない」のではない。豆腐脳から脱して、岸田や河野、茂木や林がのさばる、弊害の温床のような自民党、ローマクラブにべったり組みする公明党媚中日本維新の会などに投票しないことで「どうとてもする」事が出来るのだ。1票を無駄にするな。1票を放棄した結果が、今のこの状況を招いた。何も出来ない緑の婆さんを、東京都の首長などにしてはいけなかったのだ。豆腐脳諸君、このままだと自分で自分の首を絞めることになるぞ。

社会の具体的事象を知らずに事を語るな

 現在起こっている出来事は、あらゆる事が関連している。
 例えば、2019年末、Chinaの武漢から流失した、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を例にとっても、その後に起こった世界の出来事が、密接に結びついている事が判る。
 COVID-19はまたたく間に世界各地に拡散し、世界中の人々の暮らしを変えてしまった。
 2020年1月30日に、WHO(World Health Organization)のテドロスは手回し良く、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」とし、3月11日には「パンデミック」宣言をした。世界中のロックダウン、早すぎるmRNAvaccineの開発と接種、様々なvaccine障害と死亡。その後、アメリカ国立アレルギー・感染症研究所 (NIAID)アンソニー・ファウチが、武漢研究所に危険な機能獲得研究を委託していたことが発覚。
 今年の1月の下旬「プロジェクト・ベリタス(Project Veritas)」のオキーフが、ファイザーの幹部(ウォーカー氏)への潜入囮捜査によって、ファイザー社のCOVIDvaccineに関連する危険な機能獲得研究をしていことが発覚し、それがTwitterで暴露公開されたのだ。それは聞くも恐ろしい企みである。
 ロシアのウクライナ侵攻と遺伝子組み換えワクチンが無関係と思いきや、米議会での国務次官補のヌーランドが、ウクライナ生物兵器研究所が存在すると証言。(議会での証言は、日本と違って偽証罪になるので、米国が研究させていたとは言えないが、研究所の存在は認めた)
 時系列から考えれば、ウクライナ紛争はシュワブやヌーランド、ネオコンが仕掛けたのは明らかで、プーチンはそれに乗った……様に思えたが、しかし、プーチンの方がしたたかだった。プーチンが大統領になる前は、元ロシア大統領のボリス・エリツィンを仲介役として、ウクライナとロシアのオリガルヒ(新興財閥)が、ロシアの利権を独占し、甘い汁を吸ってきた。しかしプーチンによってそれが出来なくなり、アメリカ・ネオコンNATOは、傀儡のゼレンスキーを使って、ロシア分割を画策し、天然ガス穀物の利権を奪おうとしたが、そんなに、ロシアは甘くはない。
 そのせいで、イギリス、NATO、そしてオ馬鹿な岸田政権まで、ネオコン政策に協調したので、日本も食料・燃料・肥料の高騰となった。食糧危機を煽り、畜肉を減らせ、人工肉を推奨し、飢饉に備えてコオロギ食と来た。この3年半の事象のピースを混み合わせていくとこの筋書きはあまりにおぞましいが、全て現在進行中。詳しくは有料記事で読んでほしい。何故、コオロギ食なのか、あなたは冷静になるべきだ。食生活からも人体の異変も引き起こす。
 しかし、西側メディアは常に沈黙。何も知らない豆腐脳は哀れだが、慣らされてしまったので、行くところまで行くしか方策はないのだろうか。
我々は、豆腐脳から抜け出すために「解」を見いださなければならない

 この有料記事を読んで、それぞれの解を見いだせたら、つまらない新聞雑誌を見るよりも、遙かに役立つと思っている。但し、ちょっと手強い!!

〈世界中が「豆腐脳」【警鐘】〉目次

有料記事〈世界中が「豆腐脳」〉の目次は以下の通り。
データは縦書きのEPUBデータです。
(一)「豆腐脳」とは
(二) 豆腐脳にもいろいろある
(三) シュワブとソロス
(四) mRNA vaccine と関係者
(五) ロックフェラーのシナリオとブラックロック
(六) ダボス会議は「世界規模の談合集団」
(七) プラトンの「国家論」
(八) プラトンは「共産主義者
(九) 奴隷は生ある所有物
(十) 欧米思想は「奴隷制」から抜けられない
(十一) 国連「戦勝国連合」がカルト教に成り果てた
(十二) 哀れ、日本の豆腐脳
(十三) 日本の金融制度と国民
(十四) 安倍首相暗殺の黒幕
(十五) ダボス会議の企み
(十六) 思考の抽象度と柔軟性
(十七) 全体主義の具体化は、中央銀行のデジタル通貨だ
(十八) マネーの仕組み「信用創造」は詐欺
(十九) ドル一極支配の終焉
(二十) 中央デジタル通貨
(二十一) CeFi と DeFi
(二十二) 金担保のデジタル通貨
(二十三) 悪しきサイクル
(二十四)故郷喪失
(二十五)じんわりと浸食し、そして絡め取る

(二十六)群れるか 孤高か そして「解」

 

令和5年6月12日  春吉省吾

世界が狂い、日本はただ隷属 vol.119

定点観測
●定点観測・櫻の向こう新宿のビル群が。2023.3.22
かんびざくら
●カンビサクラ 3.14 ジョギングゴースで。
河津桜
河津桜 3.10 ジョギングコース。
コブシ
●コブシの可憐な花弁。3.16 ジョギングコースで。
八重桜
●八重桜。3.19 ジョギングコース。
椿
●椿もそろそろ見納め。3.20 ジョギングコースで。


全てがおかしい

てがおかしい。全てが狂っている。

 誰が何のために世界を混乱に陥れたのか?
 頼んだ覚えもないネジのぶっ飛んだ85歳のクラウス・シュワブ=「ダボスの蛸」Die Krake von Davos、がWEF(世界経済フォーラム)の主宰者として仕切っている。取り巻きには、金融ギャング、93歳のジョー・ソロスなどもいる。ソロスは、社会哲学者カール・ポパー(1902~1994)の直弟子と言うが、昨今の動きは、銭に魂を吸い取られた様で、何やら最後のあがきを見ているようだ。WEF・シュワブの愛弟子として有名な政治屋に、「強引に非常事態宣言のカードを振りかざしている」カナダのトルドーや、「就任早々デモが収まらず、パリをゴミの街にしている」マクロンhttps://odysee.com/@Mchan:1/society302:b
 「国民の声をデマの声とうそぶいた」ニュージーランドのアーダーン(2月に退任)など、キラ星★★★(ボッコレ屑★)の如く、信奉者が政財界に拡散している。
 彼等の称える「グレート・リセット」のアジェンダが優勢になれば、人間はやがて「余計なもの」の対象になる。トランスヒューマニズム、永久監視、ゲノム編集など、人類にとって危険極まりないリセットなのだ。
 更に恐ろしいのは、誰も選んだ覚えがないWEFのもとに、国連もその配下のWHOも唯々と従属している。https://odysee.com/@Mchan:1/society294:2
 儲ければ良いというグローバル企業、パンデミックの元凶となった、ファイザー、モデルナなどの製薬  企業、更には、ビックテックと言われる、世界規模で支配的な影響力を持つ巨大IT(情報技術)企業群、そして経営不能に陥り、資金援助されたオールドメディア。更に厄介なのは、アメリネオコンという戦争大好き集団。
 ハーバード大学を筆頭として、アメリカ教育界に見られるような狂気の左傾化共産主義化(名前は「フランクフルト学派」として路線変更している)など、それら全ての資金源は、ドル札を刷り増しする裁量権を持つ、アメリカ政府でもない組織のFRBである。
 もっと大きく括ればウォール街だ。ここには、中共マネーがジャブジャブと流入し、ロックフェラーや、ロスチャイルドの隠然たる支配がある。

 FRBは、Federal Reserve Board・連邦準備制度理事会FEDはFederal Reserve System の略称で、連邦準備制度のことを指す。つまり、大まかに言えば、FEDは米国の中央銀行の制度そのものを指し、その中で実際に意思決定をする組織がFRBである。このドル建てをベースにする世界金融システムの破綻が、現在起こっている全ての元凶である。
 先ずこれを、しっかりと理解しないと、トンチンカンな方向に行って、結局何が何だか判らなくなり、袋小路に入り、「結局考えてもしょうがない」と、人権・生存権を放棄してしまいかねない。
まあ、はっきり言えば、そこまでしか理解できないのは、実に「あさはか(バカとは言いません)」なのだか、まずそこを読者に知ってもらうことが、この記事の主旨だ。
 そうでないと日本のメディアで報じられている「逆転報道」を鵜呑みにしたまま、理不尽な生き方をしていくしか道は残されていない。

この「解」を解くために

 ではこの「解」を解くためにはどうするか。
 様々な矛盾する情報を集積して、それらの情報を判断し、その中からどのように「抽象度の高い」ものの見方を身に付ける訓練が必要だ。私が主宰してきた「心身経営学講座」の骨子でもある。
 細部の矛盾する情報を並列で読み込んでも、それを纏めて抽象度の高い思考法を作りあげていかないと、あなたは、恐怖と不安に苛まれ、ただただ流されるままに、浮き足立ってこの先生きていく事になる。ごく限られた金と権力を握った極一部の人間にコントロールされ、「普通に生きていける」確率は、極端に低くなる。

 当たり前だが、この世には、膨大な情報量が存在する。その情報を取捨選択する能力が問われているのだ。多くの日本人に限って言えば、テレビ新聞などから入ってくる、限られた偏向した情報では、正しい上位概念の「抽象化」など出来るはずがない。情報収集も人任せ、極端は「俺はそんなに長くないから、そんな難しい事は考えない」と、ごく普通の想像力を放棄し、そういう訓練もしたことも学んだこともなければ、「どのようにどうすれば良いのか」と考える事すら出来ない、中年、高齢者の方々。  まあ、テレビ・新聞の偏向しまくった、御都合主義の情報だけ見て満足している方々は、ご自分が「日本人」であることを放棄しているだけでなく、次世代の日本人に対しても責任を放棄していることなのだ。
 そう言った輩に限って、細部のことで「ギャーギャー」と騒ぎ、結局自分自身を貶めている。

 そう言えば、養老孟司先生が、こんなことを仰っていた。「頭が良くても駄目だ。頭が丈夫でなければならない」と。
頭のいい人(世間一般にはIQの高い人)は、平和時には、マニュアル通りに、物事を進めればいいので問題ないが、非常事態では、パニックを起こして役に立たない。その点「頭が丈夫」な人間は、ひとたび修羅場に直面すれば、腹が据わり柔軟な判断をして、実行に移すことが出来る。私は、養老先生の言葉をこう解釈した。

 世界のエリート達、例えばMBAの学位を取った経営者が、この緊急事態に、マニュアルから外れて、舵取りをしていけるとは思えない。「丈夫な頭」を持ったものでなければ、メチャメチャになってしまった「世界」と立ち向かえるわけがない。「有情」のハートを持って「非常」な決断は、出来ない。腹が据わり命を天に預けて、目的を完遂する意志がなければ、何も出来ない。

空の理論と量子論の合一

 この思考法には、二通りあり、ここでは、数行触れるに留める。
 一つは、「構造主義」と言う西欧近代科学の考え方と、もう一つは、ナーガールジュナ(龍樹)が思想形成した、大乗仏教の「中観」と言う思想である。
 私は、後者の「中観」思想を再構築し、現代の量子力学の基本となる考え方を融合させれば、「日本」は消滅しても、「日本人」は永く世界に君臨することが出来ると信じている。
 「お前、頭が狂ったか」と、私のここまでの文章を、初めてお読みになった方は、そう思うかも知れないが、そういう方は、以下読んでいただかなくて結構。
 只、我々にはあまり時間が残されていないので、いきなり結論から言うことにしたのだ。
これらの具体例と、理論背景と解決法は、この後、三部に分けて、判りやすく私の有料ブログにアップする。現状分析とそれらの対処法を記述する。
 「常識を鵜呑みにすると……」「世界中が『豆腐脳』」、そして「嫌でも関わるロスチャイルドとロックフェラー」という「時局解析」随筆をEpub(電子書籍用)で配信
する。現在それぞれ10枚から20枚ほど執筆しているが、それらをよく理解して貰うその前段として、今回は、我々が置かれていいる現状と、それらをどう考えるかという、思考法としてもっとも大切な「上位の概念」を記載する。

 腐敗した既存の政財界、学界が淘汰されなければ、このまま日本は「頓死」するしかない。あと数十年もしないうちに、「日本国」は無くなる可能性もある。
 しかし、確たる抽象概念を構築できる日本人がいる限り「日本人」は無くならない。

 これらのことをより具体的に考えてもらうために、私は幕末期を舞台にした「初音の裏殿」シリーズを執筆している。現在、第二巻まで上梓しているが、この物語の主旨は、従来の幕末維新小説の概念を刷新する。
 特殊な境遇にある天才主人公、旗本宇良守藩六千石嫡男、宇良守金吾の、緻密な情報集積を基にした戦略は、現代の「量子論」の考えと、仏教の「縁起」と「空」とが密接に結びついているのだが、この哲理を思想背景に、物語の主人公は、痛快に時代と向き合っていく。
「醜悪な社会を正す 天才金吾の活躍が始まる」(第一巻「怪物生成」)、
「弱者も戦い方一つで強者になれる」(第二巻「破天荒解」)、
現在第三巻「愛別離苦」を執筆中
である。
これまで、先輩作家達が、取り上げなかった、幕末の裏側の胎動世界を楽しんでもらいながら、サバイバルの具体的な戦略・戦術が詳細に描かれる。
我々日本人が必要とする「今」が描かれている。
独立不羈、緻密戦略、状況俯瞰を、リーダーとして実践する金吾の活躍は、勝海舟坂本龍馬西郷隆盛などを遙かに凌駕する。
ご興味があれば、弊社ネットショップからお求め頂きたい。様々な特典があります。
「怪物生成」「破天荒解」二巻特別セット販売

 ちなみに「量子で読み解く生命・宇宙・時間」の中で、著者・吉田伸夫氏は「量子論とは、根底に存在する微細な波が干渉し合うことによって、世界が柔軟に変化する事を明らかにする理論である」と述べておられる。しかし、素人にはそんな抽象的なことを言われても判らない。
 柔軟にダイナミックに生きることはどういうことか、「初音の裏殿シリーズ」の宇良守金吾の活躍から、そのワクワク感を味わって欲しい。
 苫米地英人博士の言葉を借りれば「時間は未来から過去に流れる」(過去から現在未来へと流れるのではない)というその具体的行動は、幕末を舞台に天才主人公宇良守金吾が大活躍する物語だ。
苫米地博士は、アビダルマ(ブッダの教え(ダルマ)に対する(アビ)考究を独自の解釈をされている。混乱するのでここではそのまま博士の理論を尊重する。

世界を混乱に陥れた元凶は

 世界を混乱に陥れた「犯人」が、白日の下に晒されたのは、COVID-19の見せかけのパンデミックによってである。
 しかし、このパンデミックが「見せかけであった」と理解出来ない方々は、未だにmRNAvaccineを打ち続けるだろうが、それによって免疫不全になっても、お気の毒だが致し方ない。
 「気づき」がないことには始まらないからだ。何を言っても無駄だ。人々の分断が「犯人」の狙いなのだが、今のところ見事に成功している。しかし残念だが、私が何を言っても聞く耳を持たない方が大多数なのだ。

 そしてこの究極の目的は、人類がこれまでに経験したことのない最大かつ最も計画された洗脳によって可能になった金融クーデターなのだ。
 既に、5~6年前から、金融資本主義システム自体が制御不能で、致命的な金融バブルに苦しんでいたFRB。その事実を糊塗するのに、COVID-19はまたとない材料であった。FRBを中心とする、西側の中央銀行・金融グローバルシステムが、大衆に服従を強いる恐怖のパンデミックを創出し、見境無く、ドルを刷りまくった。
 謂(いわ)れのない「恐怖」を植え付け、マスコミ・プロパガンダを最大限に利用し、世界中の人の心と体へ、長期的な影響を与えた。そして、誰もそれに異を唱える事が出来ない様にした。 異を唱えようものなら、言論を封殺し、営業活動を停止させ、職業を剥奪した。
 強制的なロックダウン、経済活動の抑制が、2年以上続き、Covid の狂気が収まりつつあったところに(日本は未だに毒vaccineの最終処分場として、滅亡の道を辿っているが……)、ロシア・ウクライナ戦争が起き、既に2年目を迎えているが、戦況は西側メディアが喧伝することとは真逆で、ロシアは負けない。

 余談だが、この文章を校正中の3月21日に、日本の岸田文雄首相が、Ukraineのキーフを電撃訪問したというニュースが飛び込んできた。日本の立場としては絶対にやってはいけない「悪手」だ。しっかり状況判断できる政府関係者はいないのか。日本野球チームが、メキシコに逆転勝ちを収めた高揚感はいっぺんに吹っ飛んだ。
 「駄目だ、日本政府は」。アメリカ・ネオコンの「ポチ」だ。
〈3月22日、ベースボールクラッシック世界大会で日本がアメリカを破り優勝した。大谷、ダルビッシュ選手達の大活躍と、栗山監督以下首脳陣のリーダーシップに深く感銘を受けた。日本政府や、政財界のリーダー達にも矜持を持って貰いたいが、無理だろうな〉

情報統制の仕組み

 西欧諸国の通信社や、ニューヨークタイムズワシントンポストは、民主党左派の政治的プロパガンダに成り下がり、本来のあるべき健全なリベラル情報紙とは遠く隔たってしまった。日本のジャーナリスト、識者と呼ばれる学者、文化人達は、「あのニューヨークポストでは」「あのウォーターゲートを暴いたワシントンポストでは」と「出羽守(でわのかみ)」よろしく、ありがたがる御仁が多いが、今や偏向記事満載のプロパガンダ紙で、参考記事として見る限りにおいて、その役割がある。
 また、我々の耳、目から入ってくる西側からの報道は、ほぼ匿名で運営されている報道機関の情報に依っている。その西側の報道機関=通信社は 3 つしか残っていない。
●American Associated Press ( AP )
 世界中に 4000 人以上の従業員を擁する。AP は米国のメディア企業に属し、ニューヨークに主な編集オフィスを構えている。AP ニュースは、約 12,000 の国際的なメディア アウトレットによって使用され、毎日世界人口の半分以上にリーチしている。
●フランス通信社( AFP )
 パリを拠点とし、約 4000 人の従業員を擁する準政府機関。AFP は毎日 3000 を超える記事と写真を世界中のメディアに送信してる。
ロンドンにある英国の代理店ロイター(Reuters)
 個人所有で、従業員は 3000 人をわずかに上回る。ロイターは 2008 年にカナダのメディア起業家トムソン (世界で最も裕福な 25 人の 1 人) に買収され、ニューヨークに本社を置くトムソン ロイターに合併された。

 多くの国が独自の通信社を運営しているが、国際的なニュースになると、各国の機関は通常3 つの世界的な機関に依存し、それらのレポートをコピーして翻訳するだけだ。
 日本では、共同通信社時事通信社などがあるが、国際情報では、これら西欧諸国の3つの通信社から配信される記事を、日本のマスメディアに流す。
 つまりこれらの3つの機関は、ある意味で世界の出来事の鍵を握っている。では、この通信社は、どのように機能し、誰が資金を提供しているのか?
 言わずと知れた、西側のグローバル金融資本だ。

 NHKをはじめ、テレビ朝日などが引用するCNNは、見事な偏向プロパガンダで、経営状態と視聴率は極端に悪化している。それを後生大事に引用するNHKの正体は、猿でもわかりそうなもの。CNNの創業時はよかったのになあ。(私の長編小説「永別了香港」の天安門事件の際のCNNのレポーターの活躍が、第5巻に記載してある。kindle unlimited会員だと、全巻無料で購読できる。中共に冒されない当時の「香港」が活写されている)

 また、マスメディアに関わる主要人物は、大西洋横断のエリート・ネットワークの一部であることだ。この点で最も重要な機関には、米国外交問題評議会 (CFR)、ビルダーバーグ・グループ、および三極委員会が含まれる。特に三極委員会は、設立当初からキッシンジャーなどが深く関わり、現在のWEF(世界経済フォーラム)の原型となったものだ。シュワブが最初ではないのだ。

現在の金融危機の意味

 2008年9月14日の日曜日の午後、金融大手のリーマンブラザーズが破綻した。
そのリーマンショックから 15年後米国で 2つの大手銀行、3月10日と12日にシリコンバレー銀行(SVB)とシグネチャー銀行が崩壊した。
 シリコンバレー銀行はリーマン・ブラザーズとは違い、破綻したのはしたのは、リーマンのときのようなリスクの高いローンを大量に作っていたからではない。シリコンバレー銀行は、預金者の資金の大部分 (1,199億ドル / 約 16兆円) を米国政府債に保管していたため、失敗したのだ。
 シリコンバレー銀行は、金利がはるかに低い時期に長期国債を積み上げたが、FRBの急激な金利上昇によって、同行が2~3年前に 1.78%で購入した同じ債券の利回りは現在 3.5%~ 5%となり、大幅な損失を被った。経営者達の倒産前の債権引き上げなど、醜い我欲が取り上げられるが、倒産の主原因は、米国債が新たな「有害な証券」となったことだ。
 米国の国債は、世界で最も安全で「リスクのない」資産であると考えられていたが、国債でさえ価値を失う可能性があるということになった。
 預金者たちは資金を引き揚げ(Bank Run)、銀行は破綻した。
 そしてそれは一瞬で起こると言うことだ。この危機は始まったばかりだ。今後、銀行だけでなく、マネーマーケットファンド、保険会社、さらには数々の企業から、多くの犠牲者が出ることが予想される。

 米国の国家債務をとてつもなく嵩ませたバイデン政権は、無能の集団だ。インフレの高騰に右往左往するだけだ。
 米国債を購入した外国人たちも大きな損失を被っている。FRB前議長ジャネット・イエレンと現在のパウエル議長の大失策だ。急ぎすぎだし、アクセルを踏みながら急ブレーキを掛けるようなお粗末さだ。
 それに、西側の金融グローバリスト達は、ロシアの金融・経済状況を見誤った。ロシア通貨ルーブルを、西側中央銀行は潰しにかかったが、それを乗り切ったプーチンの勝ちだ。
そして中共も、これに乗じてドルの代替として自国の通貨を積極的に売り込み始めている。西側金融資本の認識は極めて甘かった。
 3月17日、米国上院財政委員会の公聴会で、ロン・ジョンソン上院議員 (共和党) は、公聴会で、インフレについて、ジャネット・イエレンに質問したのだが、イエレンはまともに答えられない。老醜そのものだ。こんな奴が、金融を牛耳っていたのだ。何とも言葉がない!!

 クレディ・スイス銀行の破綻は、支援を拒否したサウジアラビアのバンクランにあると言われるが、背景にはサウジアラビアがロシアと急接近していることの証しだし、中東でイランとサウジアラビアの間で和平が成立している。つまり、この金融危機は、まだ始まってもいない。クレディ・スイス銀行は数年前から、不正が囁かれてきた銀行で、日本ではソフトバンクや野村が関わっていると噂されていた。
 スイス国立銀行SNB中央銀行)が、クレディ・スイスの救済について緊急協議を行った結果、UBS(スイスに設立された多国籍投資銀行)が3月19日、31億5000万ドル(約4200億円)の輸血すると言うが一時凌ぎだ。いずれにしてもクレディ・スイスは、1856年からの167年があっという間に消えた。
 言えることは一つ、FRBが主導する西側の金融システムが崩壊の危機にあると言うことだが、残念ながら、彼等にとって有効な打ち手はないのだ。
この先ブラックロック(BlackRock Inc.)などが、どういう動きをするかだ。ブラックロックとは、ニューヨークに本社を置く、世界最大の資産運用会社で、2021年末における同社の運用資産残高(AUM)は10兆ドル(約1,153兆円)と日本のGDPの2倍に相当する資産を持つ。
 只、FBRもIMF(国際通貨基金)の指導者としての甘さは否めない。
 参考までに、IMF筆頭副専務理事ギータ・ゴピナートは、3月13日の公式ブログをこんなことを記載している。
「インフレとの闘いを主導するのは中央銀行であるべきだが、他の政策も有効性を発揮し得る。財政政策が果たすべき役割として、経済を刺激しない形で最も脆弱な人々に的を絞った支援を実施できるだろう。政策当局者は気候変動への取り組みを前進させ、経済・金融安定性の維持に努めるべきである。最後に、世界貿易の分断リスクを低減する政策は、供給ショックのリスクを緩和し、世界の潜在GDPを押し上げることに寄与するであろう
いまさら寝ぼけたことを言うなと言いたい。視点が完全にポケている。やはり駄目だ、コリャ!!

金融危機に対する日本の立ち位置

 アメリカ国債の国別保有残高では、中共が徹底して売り逃げしているので、日本がダントツ一位の保有国だ。日本が前月比420億ドル減の1兆782億ドル保有している。(一ドル135円として、およそ146兆円)
 金融システムが崩壊すれば、この資産は戻ってこない。
 岩井義照氏が今から26年前に「どんとこい銀行」(サンマーク出版)でこんなことを記載している。
アメリカが自国の経済を守るためには、理論的には金本位制復帰とデノミしか選択の余地がない。現在のアメリカの繁栄は世界最大の借金の上に成り立つ完全なバブルの上の繁栄である。アメリカ経済は経常収支と家計の赤字という膨大な新たな「双子の赤字」の上に成り立っている。
 ではこのバブルはいつ弾けて、アメリカの株とドル(国債)が暴落するのか。世界中の投資家は絶えず高値に対する期待と併せて暴落に対する不安をもって見守っている。それはアメリカ経済が破綻し、ドルは基軸通貨としての地位を失うことであり、世界恐慌の始まりとなる。
 こうした暴落の危機に対しアメリカ政府は当然対策を準備しているはずだ。その対策は1つしかない。 債務超過で破綻した国を救う方法は債権放棄しかない。しかし債権国や企業が自発的に債権を放棄するわけがない。とすれば事実上強引に放棄させるしかない。
 アメリカの株とドルの暴落が始まれば、大統領は直ちに非常事態宣言を下し、一時、国債・ドルなどの支払を停止する。世界の経済混乱を防ぐためと称して直ちに金本位制復帰を宣言して新ドルを発行し、ドルの権威を保ち、紙切れとなった旧ドルのデノミを行う。これしか方法がない。日本政府の姿勢を考えればアメリカの勝手を防ぐ方法はない。残念だが各企業・個人は防衛のためドルや円ではなく金保有割合を高めておくしかない。いま金の価格は史上最低である。これこそ無気味である」(この時代の年平均価格、金100グラム、1520円)
 乱暴な言い方だが、骨子はその通りだ。ドルの崩壊は、ドル建てのグローバール金融資本の崩壊と言うことだ。ロックフェラー・ロスチャイルドアメリカ・ウォール街、ロンドン・シティが崩壊することだ。つまり1ドル135円が=10円になるかもしれない。

 アメリカの属国日本、大蔵官僚、日銀は抵抗することが出来ない。
ロシア・ウクライナ戦争以来、西側はロシアの経済を孤立させようとして、様々な経済制裁を行ったが、逆に天然ガスの支払いをルーブル建てにし、中国は元決済に移行しつつあり、インドも含めたBRICS諸国もドル決済から離れようとしてている。サウジアラビアBRICS加入を望んでいて、クレディ・スイスの破綻を招いたのだ。
 アメリカのキャッシュ・デイスペンサーとしての日本政府は、従わざるを得ない。日米地位協定の管理下にあって、アメリカの意向に逆らえない。
 少しでも逆らえば、アメリカ・ネオコン、CIAに命を狙われる。どんなに周到にやろうとしても、政府官僚は勿論、自民党公明党の中にリークする者がいる。中共へのリークも日常だ。議員会館の中はスパイだらけだ。吉田茂以来、外務官僚をはじめとして、大蔵、日銀、通産あらゆるところに、スパイがいる。ある意味、アメリカのネオコンよりもタチが悪い。

金の相場について

 上述の岩井義照氏がいう、今から26年前の金の相場は、1998年では年平均、100グラム1520円台であった。2007年のサブプライムローン問題も金価格上昇の要因となり、金価格は、3000円台を突破した。また、2008年にはリーマンショックによって金価格は一時期値下がりしたが、3年も経たずに再び金価格は上昇傾向。そして、翌年には2013年金融緩和政策「アベノミクス」が実施され円安が促進。同時に金価格も1年で4000円台前半から、5000円台に迫る急激な値上がり傾向を迎えた。
 2021年は、年平均6600円、22年の平均は8750円とじわじわと価格を押し上げ、2023年3月20には、9千円の大台を超したと思ったら、9303円と過去最高をこの一週間に更新し続けた。
 この先の、金融情勢の変化によってはどうなるか。
 冷静に見る必要がある。9千円を再び割り込むか、一万円の大台に乗せるか。
 金相場については、なかなか複雑なので、有料版の「嫌でも関わるロスチャイルドとロックフェラー」という「時局解析」随筆で解説する。

デジタル通貨の認識

 さて、こうなると、西側の金融グローバル資本家達は、この窮状を黙って見過ごすことは決して無い。ほおって置けば、金融資本主義を牛耳ってきたドル建ての中央銀行制度が崩壊し、彼等は全てを失う。我々も金融崩壊になれば、とんでもないことになるが、彼等にとってはこれまでため込んだ全ての財産と、既得権と強大な権力を失う。
 彼等は何を措いても、中央銀行のデジタル通貨移行を、緊急で実施しなければならない。
 このデジタル通貨は、集中化され、すべての取引を追跡でき、人民を制御する事が出来る。つまり、中央銀行のデジタル通貨の実施は、中央権力によって我々の自由と権利が、奪われ閉鎖される可能性がある。

 中共で行われている「ワクチンパスポート」は、中国政府は国民の命を守るという大義名分をのもとに、私権制限を堂々と行ってきた。接種証明書をほぼ全員のスマホへ入れることで、監視アプリを全員へ導入させ、日常的に起動し機能させる。
 習近平主席にとって、中国製ワクチンの効果はそれほど問題にしていない。それよりも国内を統制する上でこの「ワクパス」はとてつもなく重要なのだ。これに金融を紐付けると、完全な人民支配が完成する。
 クラウス・シュワブに代表されるWEF(世界経済フォーラム)と、発想は同じだ。シュワブは習近平のこのシステムを高く評価しているのだ。
 冗談じゃないぜ、デジタル通貨が導入されれば、あらゆるものが紐付けされ、「民主主義からテクノ封建主義」へリセットされてしまう。つまり、私たちが何世紀にもわたって争ってきた基本的な権利の多く、特に自由を奪われてしまうのだ。

 日本政府の河野太郎デジタル担当相は、保険証のマイナンバーカードの一気の切替えと、時期の前倒しを進めている。日本政府は、2024年度中は、「目途」目標で、あくまで「選択制」とも公言していた。保険証は「原則廃止を目指す」とあり、ここにはわざわざ注釈が付けてあって、「加入者から申請があれば保険証は交付される」とある。どこをどう読んでも「2024年秋に、保険証はマイナンバーカードに切り替えます」とは書いてない。こんな人物が、デジタル担当相なのだ。はっきり言って詐欺だ。
 こんな政府に、金融グローバルシステムご推薦の「デジタル通貨」になったら、日本人の人権、生存権まで侵される。日本の野党よ、何をしているのだ。

米国大統領ウッドロー・ウィルソンの瑕疵

 国民主権は、今や風前の灯火のようだ。国家の枠を取り払い国家のその上の上位概念、世界が一つにという「ニューワールドオーダ-」、WEF(世界経済フォーラム)が提唱する、国家破壊を目論む計画のスピードか早まった。多くの良識ある人間達が、その裏側の邪悪さに気付いたのだ。「急げ、多少銀行など潰れても、金融恐慌をそのものを盾にして、デジタル通貨システムを作りあげるのだ」奴らはなり振りり構わない。
 先に述べたように、シュワブの弟子達、社会主義者を含む国家元首、首相、閣僚は、当然のことながら、グローバル化された金融資本の導入に躍起になっている。

 今からちょうど110年前、1913年12月23日に28代大統領ウッドロウ・ウィルソンにより署名された法律、連邦準備法(FRBFEDの原型)が、金融グローバリスト達を跋扈させた元凶だ。私立銀行の公的なカルテルを作らせてしまったのだ。
 しかし、晩年ウッドローは、この制度を作ってしまったことをこう評価し悔やんだ。
人々のためのものだった政府は、上司とその雇用主、特別利益団体の手に落ちた。民主主義の形の上に、目に見えない帝国が築かれた」
 金融資本家達が躍起になって推し進めるデジタル通貨制度は、世界の通貨と私たちの生活様式を完全に変えることになり、トランスヒューマニズムテクノクラシーイデオロギーに染み込んだ奴隷制度が私たちの目の前に出現しようとしている。

 はっきり言おう、いい加減な地球温暖化、脱二酸化炭素、コロナパンデミック、それによって不安と恐怖を煽り、人口削減を図り、意図的に世界中を食糧危機に陥れ、果ては、コオロギ食を推薦するという。SDGsもマスコミの主張と現実は大きくズレている。悪魔に取り憑かれているとしか思えない。
 以下は国連広報センターの、日本のSDGメデイア参加企業だ。国連の虚偽については、私は何度も記載しているが、日本のメディアがこうも無節操だと、戦うのは辛い。
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_
development/2030agenda/sdg_media_compact/sdg_media_compact_members/

中央集権デジタル通貨と、分散型デジタル通貨とは天と地ほど違う

 中央集権型の従来のweb2.0システムは、GAFAM(GoogleAmazonFacebookAppleMicrosoft)などの、巨大プラットフォームのサービスによって成り立っているので、個人情報だけでなく、趣味趣向、行動履歴など多くの情報が集積される。つまり、個人のあらゆるデータ情報が独占的に収集でき、プライバシーを把握できる。権力者にとっては人々のあらゆる情報を手にすることが出来る。
 一方のブロックチェーンの分散型の暗号通貨は、web3システムで、個人の情報を分散して自分で管理できるのだ。
 これを、デジタル通貨に利用されると、現在のグローバル金融システムそのものか機能しなくなる。グローバリスト達にとっては、どうしても阻止したい。
 前回の参議院選で1議席を獲得した参政党の党首、松田学氏が、「マイナンバーカード」は分散型のシステムにすべきとした具体的提案は卓見である。
 只、日本人の多くは、これを知らないし、既存のマスコミも、政財界も口を閉ざしてこの意見を紹介しない。既存社会がグローバル金融資本家達の目指すところから大きく外れてしまうからだ。「人類の善良な進化」という視点から、このシステムは正しい。

 様々な難題はあるが、金融力の分散化は、より良い経済と未来につながると私は確信している。我々冷遇されている日本人も痛手を伴うが、日本に巣くう、様々な既得権益者を掃除しない限り、日本人の明日はない。


 2023.3.23 春吉省吾