春吉省吾のブログ

物書き・春吉省吾のブログです。マスメディアに抗い、大手出版社のダブスタに辟易して一人出版社を営んでいます。おそらく、いや、世界で最もユニークな出版社だと自負しています。

「冬の櫻」全面改訂にあたって  VOL.67

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●今年は、花見も思うように出来ませんでしたが、夕方の散歩で、いいショットがとれました。満開とおぼろ月。2020.4.4

●一見、フンドシのようですが、新作シリーズ「初音の裏殿」の「ネタ巻(物)」です。ここに時系列に人間関係を書き込んであります。7メートほどあります。随時、新資料の項目も書き込んでいきます。シリーズ物創作ならではの長巻物です。写真には記載してある文字は消してあります。春吉の秘策ですから!
2020.6.10

 

今から9年前に春吉省吾の「四季四部作・歴史時代小説」の最初に刊行したのが「冬の櫻」でした。 超長編歴史時代小説の最初の作品で、誤字脱字も多く、読者の方々には大変ご迷惑をおかけいたしました。(今も、ご迷惑をおかけしていますが、何分、全て独り作業なので、ご容赦ください)
この度「冬の櫻」を全面改訂・修正し、電子書籍として、4巻に分けて、アマゾンKindle電子書籍として出品することになりました。(手続きがあって7月末になります)
EPUB変換、Kindle/mobiに変換して、アマゾンKindle版として上梓するのは、年寄りの頭の体操としては、大分ハードでした。 
しかし、自画自賛を承知で申し上げますが、今回、改訂しながら「冬の櫻」という作品を精査しました。誤字脱字を正し、言い回し、歴史的事象を一部修正すれば、この作品は時代をまたぐ名作になると思っています。
初版に際しては、全日本弓道連盟の名誉会長・範士十段の鴨川信之先生に
「千巻の書を読むに勝る」
と仰ってていただきました。また私の居合道の師である、全日本剣道連盟・剣道教士七段、居合道教士七段の中村親夫先生には
「中学の時に読んだ吉川英治さんの『宮本武蔵』と同じ感動を受けた」
と激励を受けました。
それから現役の弽師の方から(お名前は伏せます)
「この冬の櫻をぜひ、全日本弓道連盟弓道副読本にすべきだ」
という、賛辞も頂きました。
その後、新刊を上梓しても、思いのほか売れなかったり、一人作業の拙さで、誤字脱字などの後処理で、落ち込んだときに、上述した先生方の「冬の櫻」の激励が執筆の大きな励みとなりました。
しかし一方で、評論家諸氏からは、
「多種多様の生のドラマを取り込んだ展開は作者の筆力の証であるが、弓術の神髄を核にした物語としては、もう少しテーマを弓術に絞った方が良い」
という意見や
「三人称客観小説の体裁を採っているが、例えば本作品の見所である弓射の場面にしても、特定の人物の視点で開示した方が、臨場感と迫真性が増す可能性も考えられる」
という批評がありました。その意見の何れにも反対です。
最初の意見に対しては、私の長編四部作のテーマの根本は、主人公の持つ個性、ここでは弓道の神髄を獲得していくまでの物語ですが、同時に取りまく時代の雰囲気もしっかりと表現したいという、従来の先輩作家がやらなかった試みをしています。ですから、その批評に対しては、
「『歴史時代小説』とはこういうものだという評論家諸氏の固陋を破り、読者の方々には、その物語の背景にある正しい歴史認識に基づいた『大河小説』としても楽しんで頂きたい」
というのが、春吉省吾の歴史時代小説の定義です。
また、後者の意見に対しても、
「そもそも、小説手法は、一人称、三人称を混在させても、読者が違和感なく、楽しむことが出来れば良いので、その手法を承知の上で使い分けする」
というのが、私の作家としての立場です。
出版の形態は「単行本」であれ「電子書籍」であれ「文庫」であれ、一人でも多くの方に、四季四部作・長編歴史時代小説のシリーズの改訂新版をお読み頂きたいと願うものです。
今回は、「電子書籍」で、全面改訂してみようという試みです。
それにしても、日本の出版流通業界は、2周遅れ、下手をすれば3周遅れの業界です。
失礼だが、読者も直ぐに結末だけを追いかけてしまうことに慣らされて、短編、中編しか読まなくなった結果、「日本社会」の逼塞感、無責任主義の根本を考えられなくなっています。事象の表層しか理解出来なくなり、刹那的で、感情的で、物事の本質を、自分の頭で考え、捕らえられないのです。「国民がアホになっている」(武田邦彦氏・6.16日、YouTube)というのは、日本の「出版村(出版社・流通・作家と、それぞれのなれ合い組織)」の責任も大きくあるのです。
                       2020年6月23日  春吉省吾ⓒ          ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
四季四部作・長編時代小説シリーズ完結記念として、ノーク出版ネットショップから「秋の遠音」(上・中・下セット)特別価格〈期間限定〉で販売しております。春吉省吾の書籍は、ぜひ「ノーク出版ネットショップ」 からお求めください。
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「秋の遠音」読者の方々からの感想〈その1〉

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●今から丁度6年前、下手渡取材の後、「つきだて花工房」に立ち寄って、一風呂浴び、帰る前に、駐車場から周囲の山並みを望む。

●今から4年4ヶ月前、取材で長崎から鳥栖経由で大牟田へ。JR特急「白いかもめ」の車窓に広がる「有明海」。

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「秋の遠音」をはじめ、春吉省吾の書籍はノーク出版ネットショップからお求めください。四季四部作・歴史時代小説シリーズ完成を記念して、お得なキャンペーンを実施しております。 

既にお読みになった方、読み始めた方などから、お便りを頂きましたのでその一部をご紹介いたします。(掲載文は「部分」のご紹介です)


立花種恭公の御子孫 立花種則様
「早速に読まさせて頂きますが全1260余頁、時にはその歴史的背景も学びつつ頁を進め、時には頁を戻すなどすると思いますのでゆっくり、じっくりと時間をかけることになると思います。
なお、登場人物紹介のなかに三池や下手渡などでお会いした方々のご先祖さまのお名前もあり、当家の先祖方を含めいろいろと思い巡らすこともあるかもしれません」(上梓できてホッとしています)


●一番最初に読了された 佐藤嘉一様
「まさに令和の時代を代表する感動的な大河小説に酔いしれました。先ずは心から御礼と感謝の意を申しあげます」(筆者としては、こそばゆい賛辞ですが、次の作品の励みになります)


●氏家与志生先生(神奈川の弓道の先生で、教士審査の控え室で偶然に隣となって、お母様が川俣出身と知りました)
「川俣で育った母は四季シリーズの三作を読み終えてから心待ちにしていた作品だけに、本が届いてから時間を惜しむように読んでおります。川俣が出たよ、小島だよ、と言っては喜んでいます。
私も母が読み終わってから読ませて頂きます。一昨年の秋に、両親を川俣の父方の叔母の見舞いに連れて行った際に、下手渡を車で通った事を思い出しました。その風景を思い出しながら読んだら楽しいかと思っています」(弓道教士の審査、お互いに頑張りましょう。しかし、今年は開催されるのかな?)


●屋山家の国家老、屋山外記の御子孫、漫画家で作家の屋山ひろし先生
「それにしても構想から資料集め取材、執筆と10年以上の歳月と費用をかけて完成までこぎつけた、その粘り強さ、決してあきらめない、放り出さない精神力に脱帽です」(屋山先生とは、義兄岩見政弘氏の紹介で10年前に、下手渡藩国家老屋山家の御子孫として紹介されたことを思い出します。86歳になられ、週4回人工透析をされておられるようですが、お元気で月一回福島県民紙の、福島民友新聞に「ややまひろしのろう漫日記」を連載されておられます)


下手渡自治会長・渡辺好宏様
今から2年9ヶ月前、「秋の遠音」がまだ未完の時に、月舘町下手渡の「交流館」で、講演会をいたしました。この度、ようやく完成したことをお知らせすると、下手渡をまとめ、多くの方々にご購入頂きました。
「類い稀な長編歴史小説の完成には、先生の並々ならぬ信念が伝わって参ります。先生の目にとまり、片田舎の小さな小さな下手渡の存在が、全国にひろく知れ渡るとおもうと、とてもウキウキ、嬉しい気持ちが込み上げてきます。このような機会を頂いたことに深く感謝申し上げます」(こちらが恐縮してしまうほどですが、とにかく完成して良かったです)
●6日5日に福島民報社(福島県の2大県民紙の一方の雄です)の高橋雅行社長様からお電話をいただきました。ご夫婦で下手渡にいかれたことや、小手姫伝説などのお話をいたしました。西日本新聞社(福岡本社の新聞社)にも知人がおられるようです。PRよろしくお願いいたします。
(「秋の遠音」が縁で、伊達・月舘下手渡大牟田の交流が太くなればいいですね。実は「秋の遠音」の中で、主人公吉村春明の4つ下の幼なじみの森泰(脩)は、破天荒でやんちゃな人物として描きました。印象の深い人物です。維新後、泰は自由民権運動に傾倒し、藤井孫次郎という人物と2人で、「福岡日日新聞」を創設します。現在の「西日本新聞」の元になる新聞社です。まさに、人間の縁はいろいろなところで繋がっています。「秋の遠音」下巻の372ページ参照)


◆「縁」と言えば、古河市兵衛(古河財閥創始者)が、幕末に福島町(現在の福島市)で活躍しました。「秋の遠音」の主要人物の一人です。私がこの小説に取り上げなければ、埋もれてしまった事実です。これまで「井筒屋」「小野組」「古河」の関連を結びつけられなかったのでしょう。


◆その古河市兵衛の下で働いていた、清水清助という人物がいます。「秋の遠音」に登場しますが、この人物は、白河の「白清館」という製糸工場を創設した人物です。その妻が「みす」といって、河井継之助の母方の従姉妹です。河井継之助は西軍との戦いで長岡を荒廃させた戦犯として、戊辰戦争後、それを恨む者たちによって、墓石は何度も倒壊されました。一族に連なる者達は追われるように長岡を去りました。司馬遼太郎氏の「峠」などには決して書かれない、いたたまれない「負の歴史」です。人間の歴史はきれい事では済まないのです。
私の妻の母方の実家はこの「白清館」清水家の出で、清水清助は曾祖父、みすは曾祖母ということになります。長岡の郷土史家に尋ねても、そこまでは判明しませんでした。実子がいなかった継之助なので、血筋は大分薄くなっていますが、継之助と繋がっていることになります。
歴史は、表層だけでは判りません。だから、面白いのですね。それらを発見し、繋げていくのが、歴史・時代作家としての醍醐味です。         

                        令和2年6月9日  春吉省吾
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「秋の遠音」本文中の誤字等は、随時上記HPの「新刊予告・執筆活動」に記載いたします。

 

 

 

 

「秋の遠音」はノーク出版ネットショップから!

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弊社ネットシヨッブから購入された読者の第一号として5月27日に、読後感を頂きました。ご紹介させて頂きます。
「春吉省吾先生
有難うございました。まさに令和の時代を代表する感動的な大河小説に酔いしれました。
先ずは心から御礼と感謝の意を申しあげます。」
作者にとっては、ありがたいの一言です。こちらが感謝です。
5月26日に「秋の遠音」の上・中・下巻の写真をアマゾンにアップいたしました。当社からの出荷は6月の下旬になります。春吉省吾の作品群は、大きな出版社から上梓していれば、忽ち話題になっているはずですが、零細出版社(者かな)なのでそうはいきません。

「秋の遠音」を、多くの方にお読み頂くために、広く告知をしたいところですが、大手メディアに献本する意志はありません。かつて、大手新聞社・出版社にそうしたところ、2週間後に、アマゾンの中古本として出品されていたのにはびっくりしました。メディアと出版流通とのとんでもないサプライチェーンで、ズブズブのようです。日本「文芸村」の狭量な弊害でしょう。なんとも「見識」の欠片もない集団です。まあ立派な方もおいてでしょうが……。日本の文芸・評論の世界は残念ながらこの程度です。

私、春吉は「秋の遠音」の主人公の吉村春明のように、慈悲心と凜とした心を持ち、地力でじっくりと「日本文化の縁」を作っていきたいと思っています。
読者の口コミだけが頼りです。よろしくお願いいたします。

                                                                                               令和2年5月29日    春吉省吾
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アマゾンなどのネット通販大手や書店に在庫がないときは「ノーク出版ネットショップ」から直接ご購入ください。全ての書籍は、多くの流通工程を踏まず、検品消毒済みで直送致します。
現在「四季四部作・歴史時代小説」シリーズ完結記念特売を実施中です
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今回はその1ということで、内容は概論になるので、あらかじめご了承ください。
中国由来の新型コロナウイルスは「秋の遠音」のあとがき(3月15日・記)に「人災」であると書いたが、まさにそれは正鵠を得ていて、時間が経つにつれてそれは一層明らかになった。
このウイルスの正体が何も判らず、ワクチンもない「恐怖」から、世界中が右往左往して今に至っている。その影響の深刻さは、まだ始まったばかりだと覚悟しておいた方が良い。

この「コロナ禍」によって、否応なしに「パンドラの筺」があけられてしまった。日本は勿論、中国の唖然とする態度を始め、世界各国のあらゆる人間の闇、権力闘争の入り組んだ多くの謎が判ったことも多数あった。(次作の哲理的随筆集「ダブルススタンダード」に記載します)
人間とは、まさに「我・欲」の塊であると痛感する。同時に、拙著の「秋の遠音」の主人公、吉村春明、「春のみなも」の女主人公、福本(長谷川)初、「冬の櫻」の圓城寺彦九郎のように、慈悲心と凜とした精神力を持っている日本人もいることを改めて感じている。
そういうことを前提に話を進める。
今回の「コロナ禍」に限らず、災害や疫病、社会の大変動時には、どんな時代も、社会的弱者から犠牲になる。だから彼らへの支援策こそが、社会を社会ならしめる最も必要な措置で、それも迅速に行わなければならないのだ。今回の「新型コロナ対策」の政府の対応や首長達の、実行力、普通に持たなければならない筈の想像力の欠如は目を疑うばかりだ。

「秋の遠音」にも記載したが、幕末、各藩は日頃からの飢饉にそなえての囲い米の提供、迅速な施粥などを行った。藩主以下重臣にそれなりの人物がいれば、藩単位のセイフティ-ネットが機能していた。それでも、天明天保の大飢饉は、米本位制経済の限界で、併せて100万人以上の餓死者数を出した。(天明90万人、天保10万人というが、正確なところ判っていない)
ただ記憶にとどめて頂きたいのは、飽食の現代日本でも餓死者は毎年十数人いるのだ。
しかし流行病には手の打ちようがなかった。
コロリ(コレラ)は、幕末の江戸では、24万人の死者を出した。
今からおよそ100年前のスペイン風邪は、日本国内の人口、5千600万人に対し、死者が、第一次、第二次、第三次感染の死者数をあわせて約39万人。
第一回流行(1918.8-1919.7)感染者:2116万人 死者:25万7000人 死亡率:1.22%
第二回流行(1919.10-1920.7)感染者:241万人 死者:12万8000人 死亡率:5.29%
第三回流行(1920.8-1921.7)感染者:22万人 死者:3600人 死亡率:1.65%(内務省)
いずれも、残念ながら人類の知恵では解決できず、全て、成り行き任せ、天頼みであった。
人類の歴史上、ウイルスなどの感染症の殆どは撲滅出来ない。撲滅したのは天然痘だけである。WHOが天然痘撲滅宣言を行ったのは1980年、今から40年前の事である。天然痘患者は古代エジプトから存在し、3千年とか4千年ものあいだ人類を脅かしてきたのだ。

ウイルスの根絶は、現代の科学を以てしても出来ない。だから専門家は、人知の及ばざる現象や病気の科学的手法に対しては常に謙虚でなければならない。勿論、100年前と違って、ITの活用・ビックデータの分析統計などのテクノロジーは進歩したが、そのデータに勝手な解釈を加えてはいけない。結論ありきのデータだけを選び、その仮説と相反するデータ無視をするというやり方は厳しく戒めなければならない。三流の科学者、政治家、人間がそれを意識的に、あるいは浅学の故に実施すると国家は著しく混乱し、疲弊する。全て必要なデータを明示し、間違ったら、きっぱりと間違いましたと訂正する勇気が、科学者に、指導者に、いや人間全てに求められる資質だが、それが出来れば「新型コロナ禍」の被害は今よりもっと少なく済んだ。だから中国での発生からその後の隠蔽措置を許せないのだ。確かに新型コロナウイルスは怖いが、「コロナ禍」は、全て人間の保身と我欲から生まれる。それを利用した政治家によって「禍」が更に拡がり、社会が疲弊し再生不能になる。いい加減な「腰だめの数値」に誇張され、捏造、隠蔽されては、国民はたまったものではない。

さて今回の新型コロナウイルス感染対策の本来の緊急事態宣言の意味は、医療危機の山をずらし、本来助けられるコロナ患者を救い、癌や心臓病や緊急対応しなければならない患者の処置に支障をきたさないためであったと、私は記憶している。
日本の場合、PCR検査を増やそうが、抗体検査をしようが、抗原検査をしようが、今では余り意味がなくなった。じっくりと先を見据えて検査体制を作って貰いたい。そして、決して誤解しないで貰いたいのは、ウイルスの感染は、集団免疫によって完全に収束するものでもない。
更に、「マスコミの刷り込み現象」で、緊急事態宣言の「自粛」解除は、収束の期間だと思い込んでいる日本人が多いが、それも全く違う。この先1年、2年で収束するものではない。
「今までの生活が出来ない」と言うことだ。過去のウイルス感染は、どうして収束したのかと調べれば、いつのまにか未解明のままふんわりと収束する。これは歴史が証明している。
ウイルスは実に賢く、一端矛を収めるが、また変異して蔓延する。その対策はそう簡単ではない。

NHKはじめ、民放のニュース、ワイドショー、報道特番は「今日の感染者は何人」とか、「何%の外出自粛率に留まっています」と朝から晩まで繰り返す。8割自粛という腰だめ数値を固定して、それに従わない者を批判する口調で話す一方、売り上げが9割減の店主の繰り言も報道する。こういう形で知らない間に、不安を増幅させ「民意」が形成される。実に危険だ。日本人は、自分の頭で考えることを放棄してしまったようだ。情報を流す側の彼等は、給与や報酬が担保された立場だ。「弱者に寄り添って」など口に出しても、よほど物事の本質を掘り下げて話さないと、画面を通して、そのいい加減さが直ぐバレてしまう。「浅いな~」。
驚くべきは、東京都の「重症者病床使用率」を2倍に水増し発表しいてたという。基礎データの意識的改竄だ。(5月6日の、コロナ患者の入院者数は2,974人と発表したが、実際はその半分の1,511人ということが判った)東京都の小池知事が知らないはずはない。ひどいものだ。「気を緩めないとまたもとの戻ってしまう」とは、誰でも言える。しかし為政者として、一番やってはいけない事をしてしまった。これに対してマスコミも殆ど発表していない。

「収束が見えてくる」と、政府、東京都、マスコミはこぞって、今までの発言を、少しずつベクトルをずらしながら、本質をすげ替えていく。それは既に始まっていて、結局のところ誰も責任をとらない。インフラの崩壊や、社会的生活の過剰なまでの制限で、多くの犠牲者は残されたままである。たまったものではない。
緊急事態宣言のその後はどうするのかという「青図」など端からないのだ。無能だ。為政者の保身の決定を続けていたら、国民は社会的窒息死になってしまう。これまで「STAY HOME」の名の下に、外出禁止を強要したが、実は余り意味がないという「論文」もある。
社会の動きを観て、その本質は何かと常に、自分の頭で考え行動することこそ必要だ……。
今、義憤に駆られ、このいい加減さをどうしてやろうかと、多くの日本人が思っているに違いない。しかしその方に問う。あなたは、持続的に戦うための心の武器を持っているか? 
あなたは、国民を平気で欺く政府・行政を、批判の批判しかできない野党や、一言居士のアホな知識人(と称する)に対し、矜持を保ち、凜と生きる為に長期戦略を持っているか?
決して挫けずに永続的に戦えるか?
慈悲心と仁愛の精神を心に纏い、「俗」に対抗するためには、短絡的な、一時的な感情では挫けてしまう。社会を変革する力には決してならないのだ。経済的な自立も必要だ。20年前「心身経営学」講座をそういう趣旨で設立した。しかし3年で挫折したという深い自戒もある。
我々は、汚辱に汚染され、複層に繋がりあっている社会で、押し引き自在の生き方をしなければならない。残念ながら、現在、殆どの日本人にはその免疫がない。いわばワクチンがないのだ。 そのワクチンが、春吉省吾の四季四部作・歴史時代小説+「風浪の果てに」である。
冷静な視点の長編歴史時代小説の威力である。短編では決して出来ない効能だ。
新刊の「秋の遠音」の主人公、吉村春明の一生をぜひ読んで貰いたい。この難局に、外連のない「意思決定」とは何かが判ってくるはずだ。
新型コロナウイルスのワクチンがこの先開発されても、数十万円(ひょっとして百万円以上)で、庶民には手が届かないし、日本に入ってこないこともある。新型コロナ禍に過剰な間違った対策をとる前に、春吉省吾の長編小説を読んで欲しい。数千円であなたの心のワクチンになるはずだから。(次回に続く) 
                       2020年5月26日  春吉省吾ⓒ
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春吉省吾の新刊 「秋の遠音」は、ノーク出版ネットショップから、上・中・下セットで特別価格で販売中です。 (アマゾンへの出荷は6月20日以降になります。)
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新刊「秋の遠音」の本文中の「修正箇所」については、恐れ入りますが、上記ホームページ「新刊予告・執筆活動」からご確認ください。

新刊「秋の遠音」はノーク出版ネットショップから購読を!

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「秋の遠音」をはじめ、春吉省吾の書籍はノーク出版ネットショップからお求めください。四季四部作・歴史時代小説シリーズ完成を記念して、お得なキャンペーンを実施しております。 

さて、新型コロナウイルスのワクチンの開発が急務となっていますが、「コロナ禍」によって日本人の「心のワクチン」の不在が顕著になりました。
そのワクチンは、ずばり、春吉省吾の四季四部作・歴史時代小説+「風浪の果てに」をお読みになることです。
冷静な時代認識の長編歴史時代小説の威力で、短編では決してなしえない効能が得られます。また高度成長下の長編時代小説とは、その視座が大きく違っていることに驚かれるはずです。

特に、新刊の「秋の遠音」をぜひ読んで欲しい。主人公、吉村春明は、慈悲心と凜とした精神力を持ち、様々な難局に立ち向かいました。読み進めると、外連のない「意思決定」とは何かが判ってくるはずです。歪んだ日本の中で、あなた自身の将来を守るため、春吉省吾の物語は、あなたの「心のワクチン」になるはずです。

現在、四季四部作・第一作の「冬の櫻」の電子ブック化のため、誤字や言い回し、解釈違いを含めてチェックし、全面改訂しています。香港返還の十年前から天安門事件までを活写した「永別了香港」も全面改訂中です。(現在の香港人達の苦悩も、香港返還から始まっている)順次、その他の作品も電子化していきます。 春吉省吾

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                               令和2年5月25日
                                    春吉省吾

ノーク出版ネットショップ「春吉省吾の書籍」

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新刊「秋の遠音」が、お陰様でようやく上梓されました。四季四部作・歴史時代小説シリーズの最終作品です。何れも春吉省吾「書き下ろし作品」です。シリーズ完成に伴って、ノーク出版のネットショップを充実しました。
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                               令和2年5月24日
                                    春吉省吾

「秋の遠音」と我々の覚悟の本質   VOL.65

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新型コロナウイルスの先行きは、徐々に収束するとしても完全に治まることはない。あらゆるツケが、弱者に、それも現場で働く人達にしわ寄せが来ている。医療、介護、物流などの現場の担当者の努力によって何とか持ちこたえている。時間を繋いで、崩壊しないことを祈るばかりだ。
国民を守るための「日本国政府」、都民を守るための「東京都」からは、先行きを示す具体的な数値や指針の発表はない。感染症対策専門家会議の統計的数値も独善的で笑止だ。
求められる政治決断は遅速で「覚悟」が感じられない。このままズルズル国民に甘え、いつの間にか、うやむやになって事は落ち着く。
9年前の3月11日の東日本大震災、直後の東京電力第一原発事故から、政府・官僚は勿論、我々日本人もその本質を学習してこなかった。
マスコミの方向違いの「報道のたれ流し」も「コロナ禍」が終われば、だんまりを決め込む。日本人は我慢強いが従順過ぎる羊だ。「しょうがない」「仕方がない」という民族性の感情を逆手にとってそれを利用している者達がいる。官邸周辺を牛耳る無責任な財務官僚、通産官僚達のしたたかな奴らである。腹が立つ。これは、明治以来の山縣有朋や、井上馨などの汚職の系譜が、戦後も続き、官僚を甘やかした吉田茂に繋がって現在に至っている。日本の迷走は軍閥だけではないのだ。ここを見誤ってはいけない。いつの間にか「歴史」は歪曲された。
しっかりと「言挙げ」しないと、この先何も変わらない。ポピュリズムのいい加減な政党や、宗教政党が跋扈し、はては平和ぼけに一層拍車をかけた似非平和主義者達によって、国力の衰えた日本は、身動きの出来ない、活力のない国に衰退する(すでになっている)。
「命を守るために、日本国民の皆様、都民の皆様、頑張りましょう」とのたまうが、具体策なしで言うのは、誰でも出来る。「命を守る」ことは勿論大切だが、「ロックダウン」と日常の経済活動のサイクルとは、トレードオフの関係なのだ。
私の立場で言える喫緊の声かけは、ただ一つ、「頑張るな」と言うことだ。「頑張らない」事は「諦める」事ではない。不安いっぱいの日本人が、20%も30%も頑張ったとして、何処をどうやって「頑張る」のだ。自己哲理を持ち合わせない殆どの日本人はどう「頑張れ」ばいいのか判らない。また「諦める」事は自らを0%に貶めることだ。どちらも的外れだ。

20年前、私が開講した「心身経営学講座」は、中小中堅企業の経営者や承継者の為に「生きるための物差し」を自得してもらうための講座だった。日本人が本来持っていた、しかし、ねじ曲げられてしまった「思想・哲理」を明らかにし、MBAの技法を援用し、日本人に馴染む経営学に仕立てたのだが、当時は十分な理解を得られなかった。今ならどうか……。
それ以後方策を変え、「小説」という素材によって、「歴史を正しく見据え、試練にどう立ち向かい、どのように生きるか」というテーマで、四季四部作・長編歴史時代小説の執筆に取りかかった。短編では、人間の重層的で、不可思議な繋がり、深層の襞は表現できない。
だが、書きおこしの超長編は時間がかかる。上梓しない限り、一切読者の目に触れることはない。こんなにリスキーで金にならない我慢強い「小説家」は日本に私だけだろう。
しかし、いずれ時代は、私の小説の「核」が求められる時代が来る、と信じている。
この先、日本人として、「新型コロナ禍」後の新しい時代を、充実して生きるためには、緩急自在の思想を持たなければ、権謀渦巻く経済社会情勢に呑み込まれるし、従来までの「甘い他力本願」では、給付金を貰っても、借入をしても焼け石に水である。
2008年のリーマンショックを遙かに超える経済、金融、社会活動の地殻変動が既に起こっている。幕末・明治期の変動をこえる事態が、地球上で起ころうとしている。
この危機が面倒なのは、世界の実体経済が金融経済によって、制御不能になってしまったことだ。IMF、世界各国の金融財政担当者、日銀、財務省などの指導者の迷いにある。指針がないのだ。
更に日本が面倒なのは、この「新型コロナ禍」によっても、既得権益は淘汰されそうもなく、明治維新よりタチが悪い。明治以来、我々は、自己の思想・哲理を持たないまま、「官」にいいように扱われ、荒野に弾き出されたままで今に続いている。まさに「由(よ)らしむべし,知らしむべからず」だ。
「新型コロナ禍」をバネにして、日本再興するには、既得権益を廃止するしかない。経営で言う、Reengineering(リエンジニアリング)であるが、そこまで腹を括って本当の国家改革を出来る人物が何人いるだろう。命を賭した戦いだからだ。上辺の組織改革やITによる業務改革と勘違いしるようなレベルでは、根本から話にならない。
戦後直ぐ、昭和22年の「教育基本法」も時代に全く適合していない。「思想・哲理・宗教」など、その本質を考えることは忌避された。我々日本人は「考える物差し、生きるための自己哲理の武器」を持たないで、ここまで来てしまった。そんな丸腰で「頑張って」も駄目なのだ。
いずれにしても、今は、大河小説「秋の遠音」を暫し立ち止まって読むぐらいの余裕を持ってほしい。あなたにはリセットが必要なのだ。そこからしっかりと見えてくるものがあるはずだ。そんな覚悟をもって「秋の遠音」を楽しく、じっくりと読んで欲しい。読者に決して損はさせない。
           2020年5月10日  春吉省吾ⓒ

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