春吉省吾のブログ

作家・春吉省吾のブログです

「29円モヤシ」、我々の覚悟と本冊子の価値。 VOL.58

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2019.6.1 都民大会弓道男子団体戦。渋谷区の大将として参加するも、絶不調。ベスト8に残れず、みんなに迷惑をかけてしまいました。「ごめんなさい」引退も考えました。
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2019.8.7 福島の奥土湯温泉「小滝館」。右は斉藤文雄君。小学校・中学校の同級生。彼の奥様の実家が「小滝館」。滞在(浴)時間1時間でしたが、とても良い泉質で、貸し切り露天風呂からの眺めは絶景でした。
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2019.9.14 東京都城西地区「居合道審判講習会」の本部席。左が佐藤、睡眠不足と、当日のいろいろで疲れた顔をしています。中央は町田六段、右は司会の生島四段。
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2019.9.28 東京駅からまっすぐの道の先にある皇居のお濠に架かる「和田倉橋」。江戸時代の「木橋」の姿が残るのは、「和田倉橋」と「平川橋」のみです。
近くで行われた同窓会会場への道すがら。

本文

 「29円モヤシの目線で 日本の危機と 生死観を考え直す。」(以降「29円モヤシ」と記述)というタイトルの単行本を7月の末に上梓いたしました。過去の歴史事象から近未来のことについて、世界の中の日本、そして日本という国家で生きている日本人が、何れこうなるという「予測」を記載しています。纏めとして、一人ひとりの覚悟についても記載しました。
本編では多少控えた書き方をしたのですが、今、「29円モヤシ」に記載した事が、次々に「現実」になっています。「当たり前のことを当たり前に考えるとこうなる」というものです。
おそらく、記載した予測は、ほとんど的中すると思います。
近未来は、こうなって欲しくないと望むばかりですが、このままでは決して楽観出来ません。 残念ながら有史以来人間社会は、欲望と覇権で組みあがっています。だから今後もそう簡単に人間の性癖をコントロール出来そうもありません。
「じゃあ、偉そうなことを言う、お前はどうなのだ」という反論に、私個人として、どのような覚悟をもって実践しているかということも「29円モヤシ」の中で記載しました。
勿論、ちっぽけな独りの人間が、思うところを発信しても「蟷螂の斧」「ごまめの歯軋り」で、世界を、日本を変えられるとはつゆ思っていません。しかし、その矜持がなければ「日本人」としてはやはり無責任です。

 

 このところ世界中至る所でヒステリックな行動がやたらと目につきます。世間に対して発言するには、いろいろと検証し反証もあわせて調べ、それでも「こう思う」という事を、責任を持って述べなければなりませんが、どうやらそんな覚悟は全くないようです。
それらの問題は決して「白か黒」かという単純なことで割り切れるものではないのです。
偏った発言をする国家の指導者、政党党首、様々な活動家(人権活動家、市民活動家とか、環境活動家とかの範疇も含みます)のアジテートに対して、しっかりと自分の意見を持っていないと流されてしまいます。しかしそれは、随分と難しいことだと思います。それを取り上げるマスコミは、煽るだけ煽って、抽象論や「そうあるべき論」を述べるだけで決して責任を取らないからです。

 

 「何処の店の何は美味い」とか「インスタ映え」などは愛嬌の範疇ですが、もう少し自分の頭で考えなさいと言いたい。まだ若いのに頭の硬い教条主義者にも困ったものです。それに高齢化が進むと、「頭は空っぽで、やたら元気で切れやすく、平和ぼけで、我欲の塊」のような老人が益々増えます。現に増えています。私自身は決してそうならないように、常に自戒しています。
私事ですが、この半年間、物事の本質は何かと、あらゆるジャンルに興味を持ってストイックな生活を送ってきました。
一日24時間のうち、自宅を離れたり、研修会や病院の定期検診日などで一日潰れてしまうほかは、毎日12時間~13時間、机に坐って、考える時間と読書、執筆に費やしました。睡魔が襲ったときは、その場で30分ほど仮眠します。
弓道と居合の稽古をする以外は、この猛暑の中もウォーキング・ジョギングを続け、筋力低下、体重増加防止をし、惚けないようにしています。こう書くと、とてつもない強靱な肉体を持っているように思われますが、開始の15分ぐらいは、左股関節、捻挫で痛めた左足が痛んでようやく歩けるような状態です。それに耐えて続けると全身が活性化してきます。睡眠時間、入浴時間のほかに、食事の買い出し・食事作り、事務所の掃除など雑用全てをこなし、テレビは、三局同時録画し、必要なものだけに絞って見ます。
これまで地域のボランティア活動(例えば「○○初心者教室」などの指導者として)は、できうる限り時間を調整してやりくりしてきましたが、時間には限りがあります。残された時間を考えると、この先は不義理をせざるを得なくなると思います。
遅くに始めた物書き業は、書きたいことが山ほど残されていますし、そちらを最優先する選択をしないと、作品が仕上がらなくなってしまいます。
現在、長編時代小説四季四部作の最後の「秋の遠音」の最終部分に取りかかっています。
ここまで大変な時間と労力を費やしました。壮大なスケールの物語になると思います。二千枚を超すので、上・中・下の3巻になります。構想し、資料を集め、取材し、新資料が出ればまた書き直しと、なんと10年の月日が流れてしまいました。
地元でも殆ど知られていなかった、下手渡藩の設立の経緯から、その後の、主人公吉村春明の死まで、およそ1世紀の激動の物語です。(文化3年〈1806年〉からの1世紀)
今の日本で、このような書き下ろしの超長編を書いている人間は、おそらく私一人でしょう。 新聞連載の細切れ長編小説ではないので、万が一、私が事故で書けなくなればこの作品は、世間の誰の目にも触れずに埋もれてしまいます。まあ、大げさに言うと「命を削って」書いています。今年中には脱稿いたします。

 

 この半年間、「秋の遠音」「初音の裏殿」の執筆はもとより、AIの事、武道の事、そして中国、朝鮮、香港の情勢など、表層だけでなく、なぜそうなるのかという、人間が営々と積み上げてきた歴史から思想、宗教、地勢などの資料や書籍を読みあさりました。
何れ纏まれば、私見を述べますが、従来の「社会科学」、すなわち、社会現象を研究の対象とする、歴史学政治学、考古学、宗教学など、日本のプロフエッショナルな方々の「想像力」は大きく欠如し、「学問の殻」に閉じこもったままです。学閥・学域に固執して、統合的に見られなくなっているようです。
かつて作家の松本清張氏が多くの資料を漁り、歴史の謎に迫ったように、例えば中国や朝鮮半島の問題などを、冷静に論ずる専門外の方々が一人でも多く出てきてほしいものです。歴史の時間軸の長短を見据えて、事象を相対的に見ることが出来れば、「歴史」は我々人類にとって、大きなプラスの教材になります。しかし、歴史の期間を限定的に、狭量にしか見られなくなると、そこから学ぶことは少なく、かえって怨念の温床となり、政治の具として利用され、正しい認識は封鎖されてしまいます。
人間の歴史には、一方的な正邪はなく、人間の活動の中で、様々な思惑が入り乱れてその結果作られたものです。その事実を消し去ることは出来ないし、決して忘れてはいけませんが、一部の売名者や狂信的イデオロギー論者、原理主義者が、軽率に事実を誇張し、曲解させると、世界はあらゆる人間を巻き込んで混沌に陥ります。

 

 それにつけても残念なのは、隣国に「反日」を国是とした国々が存在する事です。幼少時から徹底して反日教育されてきた国民と、方や中国や朝鮮半島の「正しい歴史」を全く知らない日本人。一方的に言い負かされ、ただただ相手の主張にうなだれているばかりです。これは、敗戦後の卑屈な日本の教育に大きな問題がありました。しかし、今こそ物事を虚心に深く考えなければならない時期です。
日中関係は「政経分離」から「戦略的互恵関係」にようやくレベルアップしてきましたが、これは中国習近平のしたたかな戦略です。それを承知でお付き合いすればよろしい。
一方韓国は、国民経済が厳しくなると、反日の掛け声とともに剥き出しの感情論が作り出されます。「日本には二度と負けない」などという文在寅の発言には唖然としますが、彼も含めてこれが反日教育の悪しき結果です。しかし歴史的にも長らく中国の冊封体制と戦後の反日教育を受けていますので、なにが「悪しきことか」それすら分からなくなっています。中国の習近平と比較して大人と子供の開きがあります。

 

 「桐一葉落ちて天下の秋を知る」とは、片桐且元の言葉と言われています。片桐は、豊臣家の直参家臣で、関ヶ原の戦い以降も、傅役として豊臣秀頼に仕えていましたが、徳川家康に協力的な立場で、方広寺鐘銘事件で大坂城を退出して徳川方に転じた武将です。言葉の意味はご存じの通り、桐の葉は、他の葉よりも落ち葉が早く散り、秋の訪れをいち早く知ることができることから、豊臣の滅亡を予見したといいます。しかし大局を知った片桐でも、「徳川」の罠に落ちます。
人間の浅知恵では、先の予測は難しいと思うこの頃です。
「29円モヤシ」でも話題にしましたが(23ページ)、世界の債務負債はGDPに対して2倍以上に膨らみ、更に負債が広がっています。もはや金融・財政政策が有効に働きません。
そのような八方塞がりの中、近年、MMT理論(現代貨幣理論)が注目を集めています。自国通貨を自国の中央銀行が発行できるのであれば、いくら政府赤字が膨らんでも、新たな通貨を発行してもいいと考える理論です。まさに日本はそれに近いことをやっています。
只、その均衡が突然破綻する恐れは常につきまとうのです。

 

 リーマンシヨックから10年かかって、世界経済に広がる危機をなんとか回復できたのはG20のように先進国・新興国と、わけ隔てない協力体制があったからです。しかし、米中貿易摩擦に両国の妥協・協調はなく、激しい覇権争いで、消耗戦となっています。
トランプ一人のために、世界はメチャメチャになり、中国政府は世界の「負債」をどんどん増やし、「我が国がバブルになったら、世界も一蓮托生だ」とばかり、あらゆる手段を用いて、強権を緩める事はありません。アフリカは今や中国の属国のような有様です。
中国共産党のぶれない方針は、30年前の天安門事件ウイグル族弾圧、そして現在の「香港」をみればよくわかるでしよう。今から34年前、香港で2年間ほど仕事をしたことがあります。 現在の香港人たちの出口のない苦しみは、私にとっても人ごとではありません。
しかし中国共産党は「台湾」と「香港」の主権は我にと主張し、どんなことがあってもその主張を通すはずです。その中国に対抗する背後にはアメリカがあり、翻弄される日本があります。
朝鮮半島と日本、日本と中国本土と台湾、そしてアメリカと日本、ちょっとでも均衡が破れると、武力抗争も起こるのです。大量の移民が日本に押し寄せてくるでしょう。そのとき日本はどうするのか、我々一人ひとりが考えなければならないのですが、残念ながら「考えるに足る物差し」がないのです。フィルターのかかった歴史認識を糾さないと、何処までもかみ合いません。
今後、これらの国々と関わっている日本の金融機関、超大手の投資会社などの急激な業績悪化も起こりえます。今そこにある世界経済危機が、日本発、この地域から起こらないことを祈ります。 

 あわせて、イギリス発EUの経済危機も、何とか理性で回避してほしいものです。
香港の問題もその遠因は、イギリスの逃げにありました。どだい「一国二制度」など一時しのぎに過ぎません。所詮、人間の浅知恵など脆いものです。
我々が想像する以上に、世界経済と個々人の家計とは直に繋がっています。世界経済の混乱は、我々の年金、雇用、日々食する多くの食料品の供給に緊密に影響します。我々はそんな激動の時代に生きています。私の「29円モヤシ」をお読みください。
                        2019年10月10日  春吉省吾ⓒ 

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そしてその先は、「29円モヤシ」に書かれている VOL.57

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●2019.7.22 参院選挙の終わった翌朝、散歩コースに掲示されたままの選挙ポスター。私は期日前投票に行ったが、最終投票率は50%を割ったという。既存のどの政党も「?」だったが、こういうときに、惰性に流されて「どうせ変わらない」と思ってしまうと、とんでもないポピュリズムが台頭したりする。それが一番怖いと思っている。
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●29円モヤシ表紙400字原稿用紙で330枚、すべて書き下ろしの内容です。A5判のブックレット・1,250円(消費税別)で販売いたします。

 

「29円モヤシの目線で 日本の危機と 生死観を考え直す。」(以降「29円モヤシ」と記述)というタイトルの単行本を7月の末に発刊します。書き下ろし原稿(400枚原稿用紙)330枚程で私の著作としては短い随筆集ですが、すでに起こったことから、今起こっていること、そしてこれから起こるであろうことを纏めました。
公示されている指標を集めて組み立ててみると、思いがけないことが見えてきます。 
事の本質を知らず、いや知ろうとせず、あるいは巧妙に隠蔽されているために、人はその虚偽に惑わされ、本質を見誤ってしまいます。
「民は由らしむべし、知らしむべからず」
という言葉があります。出典は「論語」泰伯編。「人民を従わせることはできるが、なぜ従わねばならないのか、その理由をわからせることはむずかしい」という意味です。
日本では、徳川八代将軍吉宗の時代、享保の飢饉の際に、勘定奉行神尾春央が「百姓と油は絞るほどでる」という言葉を吐いたといいます。「論語」の解釈は、上記の神尾の言葉とセットになって、為政者・官僚達によって、都合よく解釈され、法律を出した理由など人民に教える必要はない。ただ法律を守らせればよいと解釈され、これが政治原理の一つとなりました。
「官」にとって都合のいいこの解釈は、その後、明治以降、現在も脈々と今に生きています。
日常の暮らしの中には、膨大な情報が飛び交っていますが、その情報のほとんどは、中途半端な現象の「欠片」でしかありません。些末的なニュース、それも、フィルターのかかった情報に惑わされ、何か変だなと思いながら、納得したりイライラしてはいませんか。
世間には「ガセ」や「フェイク」情報が溢れています。現在、日本に起こっている様々な不祥事、対韓国、対北朝鮮問題も、トランプの考えていることも、中国、ロシアの行動も、なぜそうなるのか、自分で考える習慣を持てば、一喜一憂する事はありません。しかしそのためには、情報を自分なりに取捨選択して、組み立て直さなければなりません。。 狭量な原理主義者が、あるいはひとりのポピュリスト(大衆迎合主義者)が、日本を世界を変えてしまうこともあるのです。
多くの人間が惑わされ動いてしまった後は、修正不能になって突き進んでしまうこともあります。

 もっとも、人間の情念は時として、理性など飛び越えて、とんでもないことを引き起こします。そうなっては手遅れです。迂闊に迎合してはいけません。
「29円モヤシ」に仮託して、自分なりの覚悟を書いたつもりです。
この先、日本の置かれている立場は厳しく、この日本で生きている、一人ひとりの生活も厳しくなります。
その覚悟を定めるための道筋を知らないと、同じところを、同じように回り続けるだけなのです。平和ぼけの「隙」を突かれてしまうと、あっという間に足元を掬われます。

 有史以来、世界の政治経済と、個々の営みが、これほど密着している時代はかってありません。 

例えば、「米作」「野菜作り」は大量の石油を使います。我々の食卓にのぼる食品は、我々が想像する以上にホルムズ海峡(ペルシア湾岸諸国の石油輸送路として戦略上、重要な海峡)の緊張と連動していますし、また、いま問題になっている「年金」は、更に世界と直に繋がっています。
我々の年金の不足分は「年金積立金」から充填しています。その積立金の基本ポートフォリオは、国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%です。この40%の「外国債券・株式」は利回りはいいが、変動は激しく、常に乱高下します。積立金の運用、つまり利食いは、どのような手段も厭わない世界の金融ディーラー、禿鷹集団と同じ土俵で厳しいマネーゲームをしているのです。
それが、我々の受け取る「年金」の不足分を補う「年金積立金」運用手段です。穏やかで、安らかな老後のための「年金」、実は資本主義のマネーゲームの修羅場、「主戦場」から原資の一部を得ています。当然、ディーリングによって大きな損失を被ることもあるわけです。
我々の受け取る「年金」は、今や、ナノ秒の精度を持つスーパー・コンピュータ、人工知能IT技術を駆使した金融市場と密着しているわけです。とはいえ「資金運用」とはそういうものなので、一個人が一喜一憂してもどうしようもないのですが、我々は「常ならぬ〈無常〉」環境に生きているということをくれぐれもお忘れなきように……。(詳しくは「29円モヤシ」をお読みください)  〈次回VOL.58(8月アップ)に続きます〉
                        2019年7月26日   春吉省吾ⓒ

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「29円モヤシ」の目線で、日韓問題を考える VOL.56

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2019.7.11アマゾン本:文学随筆エッセイの「アマゾンおすすめ商品」のトップ表記になりました。購入は、弊社ネットシヨッブから!!
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「29円モヤシの目線で 日本の危機と 生死観を考え直す。」(以降「29円モヤシ」と記述)というタイトルの単行本、7月8日に私の手元からすべて離れた。当初7月20日が販売予定だっが印刷製本の都合で、10日ほど遅れるが、後はできあがってくるのを待つのみとなった。
最後の最後まで、誤字やダブりがないかとチェックした。今朝(7月8日)も「校正トラウマ」で、誤字処理に追いかけられている夢を見た。
他の作家センセイと違い、取材から、執筆、レイアウト、校正、表紙デザイン、印刷製本の交渉、流通へのPR、DMやブログの作成すべて、私がやっている。
今回は、校正校閲を、元新聞社の編集局長の友人にお願いした。60ヶ所以上修正の指摘を受けた。深謝申し上げる。だがその冊子の最終責任はすべて私なので、脱稿してもなお、誤字脱字も気にしながら、販売戦略まで考えなければならないというのが私の役割である。

さて「29円モヤシ」は、タイムリーな事象を例に、一読する限り、ごった煮のようだが、学際(interdisciplinary:異なる学問分野にまたがって関わる)的で、そこそこ体系的で、突き放したような筆致で、実は日本人として持つべきホットな精神構造を書き込んでいる。    
人の思考、行動は、重層的でそんなに単純ではないが、しかしある触媒によって、前後見境がなく感情的になり、我欲で身を滅ぼすこともある。そんな危険をはらんだ「生き物」が、我々人間だという当たり前のことを再認識してほしいと思って「29円モヤシ」を纏めた。
拙著「29円モヤシ」で、その解決策は、日本人一人ひとりがすでに持っていると言うことを明らかにした。しかしその精神はすべての日本人が持っているのだか、江戸・明治期以降、現在に至るまで精査されてこなかったために、はっきりと自覚していない。実にもったいない。
特に今起きているニュースや「事象」を考えるときに、私の主張する重層的な考え方を持つと視点が大きく違ってくる。物事を深く、世間の雑事にイライラせずに生きていける。

歴史はどの時点から、その原因を事を考えるかで、その対処の仕方と深さが違ってくる。単純な対立軸では括れないし、そうしてはいけないのだ。だから、
「日韓関係が『悪化』しているようですが、あなたはこれについてどう思いますか」
と質問されても、私は困ってしまう。
悪化の基準を何処に置くかで変わってくるからだ。
4~6世紀、朝鮮半島の一部を統治・同盟し、半島の抗争に関わったヤマト政権を言うのか、唐・新羅軍に完敗した白村江の戦い(663年)を基準にするのか、倭寇が朝鮮海域を脅かしていた時代か、秀吉の朝鮮出兵か、徳川六代・七代将軍の時代、朝鮮通信使の接遇を新井白石が質素にして冷え込んだ李氏朝鮮との関係か(白石も朝鮮通信使の自尊心の強さに辟易したことだろう)、明治初期の征韓論(調べていくと朝鮮との些細なボタンの掛け違いから端を発した)か、日清戦争以降の日本併合から戦中の朝鮮統治の時代か、1950年の朝鮮戦争、戦後補償、李承晩ラインに代表される、今に続く歴代の大統領達と日本政府との関わり合いか。
相互の長い歴史の中で、朝鮮との関係は実に微妙だ。
特に、我々日本人が知らねばならないことは、李氏朝鮮時代の厳しい身分制度についてである。
両班(ヤンバン)、中人、常人、賤民、さらに人間扱いされなかった「白丁」(ペッチョン)と、それぞれの階級の中にも、さらなる身分格差があった。
それを解放したのが、統治下の日本統監府であった。特権階級の両班は激しい抗議デモを繰り広げたが、身分にかかわらず教育機会を与えるべきだと、日本政府によって即座に鎮圧された。 それは日本政府の都合でもあったのだが、結果的に朝鮮の民族解放に大きな役割を果たした。
日本でも放送されている韓国の時代劇ドラマだが、当時の激しい身分格差をそのまま表現すれば、物語が成り立たなくなる。日本の江戸時代とは全く違うという認識が必要なのだ。
儒教にすっかり取り込まれ、李氏朝鮮両班制度のその悪しき歴史は、戦後「日本統治下」の悪行としてすり替えられた。朝鮮は日本統治下のもとで、身分格差と貧困から解放されたのだという事は、口が裂けても言いたくないのだろう。
朝鮮統治期間中(1910年8月~45年9月)に、日本政府が朝鮮半島に投入した金額は、公債未償還額を含めると額面で20億円を超える。仮に当時の1円が平均現在の3万円とすれば現在の63兆円である。
当時、日本も貧困にあえぐ中で膨大な投資であった。投資対効果が非効率である事は当時の日本政府も認識していた。日韓関係の不思議さで、語られず埋没した歴史がそこにある。
5年前、 韓国ソウルで、「日本の植民地統治は、良いことだったとワシは思うよ」と95歳の韓国人男性が日本統治時代を「肯定」する発言をしたところ、居合わせた男の怒りを買い殴り殺されたという事件が起こった。男は「愛国心ゆえ」の犯行だと供述した。「親日」「日本寄り」と判断されるとそれだけでバッシングされる。果たして言論思想の自由な国家と言えるだろうか。
韓国が深刻な経済危機に陥った65年、「日韓請求権並びに経済協力協定」を締結し、韓国に総額8億ドルの経済援助をすることになった。当時の韓国の国家予算2年分以上に匹敵する金額で、この協定で日韓間の補償問題はすべて決着した。(という国家間の決めごとであった)
71年度からは交換公文ベースの円借款が始まり、第2次石油危機後の不況下にあった83年には、全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領の強い要請で40億ドルの経済協力が決まっている。

戦後、韓国では事実上の身分制度が再編された。かつての両班(ヤンバン=貴族)に当たるのは財閥オーナー一族、財閥の番頭たちだ。「お前らとは身分が違うのだ」とばかり、かつての両班のように振る舞った。今日の韓国は「有銭無罪」がまかり通る。韓国財閥の子供達が次々と傲慢な事件を起こすニュースを見て、「これほど馬鹿なのか」と思って違和感を覚えた方もおいでだと思う。実態は、創業者達の持っている、李氏朝鮮の習俗の残滓なのだと思うと納得がいく。

38度線を境に分断された、南北の民族の悲劇も未だ修復はされず、被害者意識をさらに増幅した。しかしアメリカや中国には、決して逆らえない。だがこれまで日本には、何を言っても許された。それが朝鮮民族を鼓舞する唯一の方法であった。そして日本の歴代の政権もマスコミも、朝鮮統治時代の負い目もあって、右派も左派も、その本質と向き合うことはしなかった。
何しろ、在韓民団と朝鮮総連など日本国内でも、感情論と相まって、日韓関係は、戦後74年だけをとっても、安定的な関係などなかったのだ。
というわけで上記のような質問を受けても、テレビコメンティターや解説者の「一言居士」のようには答えられようがない。
「29円モヤシ」にも一部記載したが、韓国は戦後一貫して、「反日教育」を国是としてきたので、残念ながら将来的にも肝心なところで、日韓関係は先鋭化し、好日になれない。むしろ、戦後74年、これまで日本人の方が遙かに「好韓」的であった。
私は一度も韓国を訪れたことがないが、我々世代以上の男達が日本のバブル・好景気に、農協や企業の経営者ツアー、果ては町内会までキーセンパーティーと称して、買春ツアーが当たり前のように行われた。そういう反動が、何かのきっかけで「抗日」悪化の原因を作ってしまう。これも、日韓に横たわる嫌な歴史である。(一番儲けたのは韓国の旅行業者だか)
今回、日本の対韓国半導体材料などの輸出規制の強化により、韓国政府、サムスン電子などの企業が戦々恐々としているが、元々その基礎技術は日本の東芝などが作り上げたものだ。しかし当時の通産省の戦略が甘く、「日米半導体協定」で日本はアメリカに徹底的にたたきのめされた。 日本の技術者を通して、サムスン半導体の大事な部分が流失してしまった。サムスンの企業としての、したたかさ・ずるさを忘れてはいけない。企業間サバイバルは、スパイ映画どころではない。「欲望」の権化のような世界だ。勝ったものが正義となり、覇権を握る。当時の日本の企業は、技術漏洩・人材流失に対し、実に甘かった。政治も同じだ。
日本の企業は、この機を捉えて、戦略を練り直し、捲土重来を図ってもらいたい。きれい事ではすまないのだ。まあこれ以上のことは「29円モヤシ」をお読み頂きたい。
さて、どこかで日韓の対立は収拾しなければならないが、本格的な交渉は、現大統領の文在寅ムン・ジェイン)の退任後だろう。彼は、1953年生まれで、北朝鮮からの避難民の息子として生まれ、弁護士として人権運動に参加したのち、盧武鉉政権で大統領側近として活躍したが、反日教育を強烈にたたき込まれた世代で、自尊心が強く発想は狭量だ。陳腐な自尊心を持つ人間ほど、その心象は卑屈な意識に裏打ちされているから始末が悪い。
悪化し続ける日韓関係は「制裁を止めるシナリオが無い事が問題」と桝添要一氏が言ったというが、言わずもがなの発言だ。政治学者ならばもう一つ、その先を考えた発言をしてほしい。
私は、日本としては痛み(主として企業利益の減少)を伴っても、国家としての威信と、国益を徹底して守ることだと思う。戦後、74年以上、ずるずると妥協してきたけじめをつけることが必要で、戦後最大の経済戦争だと覚悟を決めること、それこそが唯一の戦略である。それ以外にない。当然政府は一層の国際世論の形成に取り組む必要があるし、今後起こりうる、アメリカの干渉を最低限にかわし、中国の動向もにらみ、日本外交の実力を試される時がきた。人口減少、官公庁の組織の緩みと、日本の国力が衰え始めている日本にとって最後の踏ん張りどころだ。
これも「29円モヤシ」に記載したが、陸奥宗光小村寿太郎の外交姿勢を学ぶべきである。

それにしてもやっかいなのは、韓国のマスコミと、日本のマスコミの対応だ。
韓国の三大新聞といえば朝鮮日報中央日報東亜日報で、この3紙が発行部数100万部を越え、中でも朝鮮日報が最大発行部数を誇っている。その朝鮮日報
「対日批判は人類の歴史に対する韓国の義務」(朝鮮日報社説)
と主張する。他国を批判する前に、自国民の自ずと湧き出る建設的な意志はどうした。それを掲げずしてメディアの役割はなく、単なるアジ新聞に落ちてしまう。私は一瞬、目眩を覚えた。
歴史の蓋然性と必然性は、我々人間の予測を超えて様々な現象が積み重なっていく。自分の、あるいは企業の、さらには国家の戦略的・戦術的な思考を把握しつつも、それが一方的に上手くいく世界などあり得ない。それをどう乗り越えるかは、すべて「自己」の問題である。その本質が理解できないとすれば、韓国の深い闇がここにある。
両班制度の差別制度が、未だに韓国社会に巣くっている。これまで韓国の統治者は、庶民に対して、反日を鼓舞して、自国の歴史の本質に迫ることを怠った。韓国の庶民よ本当のことを知れと言いたい。そのために日本がやらなければならないことはたくさんある。
日本のマスコミも猛省しなければならない。自虐史観も独善史観どちらもいけない。日清・日露戦争、太平洋戦争の新聞を見返すと、発行部数のために、過激な記事を書き、あげくは権力に脅され、懐柔され、統制された歴史がこれまでだ。韓国マスコミを笑えない。

さて、我々は、今そこにある「日本の危機」に目を向けつつ、これからの日本を生きる術の一つとして「身の丈に合った暮らし」をする事が「29円モヤシ」の基調思想だが、それは膨張資本主義から自己を守り、物質主義からの解放である。多くの方が拙著と接してほしい。
企業にあっても「量的な成長」から「質的な発展」を目指す、新たなITの世界汎用のシステムを日本から生み出してほしいと強く望む。
日本の基盤技術を盗用してここまで発展してきたサムスン半導体事業、スマートフォン。韓国生まれのLINEに席巻されている日本。この開発力とシステムが、なぜ日本人・日本企業によって生み出せなかったのか。「危機を乗り切る鍵」はここにある。我々は深く考えるべきだ。
                        2019年7月14日   春吉省吾ⓒ
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「29円モヤシ」新刊随筆7.20発売 ~春吉省吾の今~VOL.55

 


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4月の半ばにVOL.54を皆様にアップして以来、時はアッという間に流れてしまいました。
この2ヶ月半は、本気で、古典や教典など、勉強し直しました。おかげで
「言葉の裏側を読む」「書かなかったこと、かけなかった。その本音を読む」
とはこういうことかと、ほんの少し分かった事もありました。
想像力と好奇心はこの年になっても衰えませんが、集中力の持続だけは、体力を維持していないとなかなか大変です。武道の稽古日以外は、ジョギング・ウォーキングを励行しています。物書きの習性か、資料の読み込みで、つい朝までというようなときは、無理をせずに「二度寝」をして、6時間の睡眠時間をキープしようと努めています。
6月中に上梓しようと思っていた随筆集は、思うところあってタイトル、内容も変更しました。
29円モヤシの目線で 日本の危機と 生死観を考え直す。」(以降「29円モヤシ」と記述)というタイトルです。
7月の20日、販売予定です。400字原稿用紙で330枚、すべて書き下ろしの内容です。A5判のブックレットとし、1,250円(消費税別)で販売いたします。安価で求めていただけるように、シンプルな装丁です。
なお、当社ホームページからご購入いただくと、ポイント利用で大きな特典がございます。

「29円モヤシ」は当たり前のことを当たり前に考えるとこうなるという、私なりの考え方を記載しましたが、結果として、かなりショッキングな内容になりました。
前半は、幕末の歴史を基本に、「2020東京オリンピック・パラリンビック」など現在日本の置かれている具体的な事象を取り上げました。
この問題は、我々日本人が監視を怠ったことにも責任があります。55年前の東京大会と、現在のそれは、時代背景が全くちがうということを認識しなければなりません。
しかし日本人の多くは「オリンピックは神聖で不可侵なもの」という刷り込みがあって、誰もこの問題を指摘しないまま「お祭り気分」で終了してしまいます。私も「お祭り」は大賛成ですが、その組織と運用が、利権の温床で、誰も責任をとらない曖昧で膨大なコスト濫用となれば話は全く別です。誰かがきちっと論述しないといけません。「29円モヤシ」はそこにも触れています。

さて我々は一度「先入観」を刷り込まれると、なかなかそこから離れることができなくなってしまいます。
それは地球規模の経済活動にも現れています。GDPという「旧式な測定指標」にがんじがらめになっています。量的拡大から、質的拡大への「維持システム」へのシフトをはからなければなりません。量から質への大転換で、先進の企業家は「価値基準」の変換を認知しており、その一部を導入している企業の業績は向上しています。今後、大きな潮流となるでしょう。
「29円モヤシ」の中でも触れましたが、「維持システム」は、必ずしもゼロ成長経済ではありません。「ゼロ成長」にならざるを得ない部分と「適正成長可能」な分野も数多くあるのです。
「29円モヤシ」では、日本の財政、経済事情、米、中、露、韓などとの向き合い方、年金問題など、誰でも手に入る資料を基に、戦後75年のたまりに溜まったその澱を明らかにしました。
「グローバル経済」とは我々を幸福にはしてくれなかったという、「当たり前の結果」を認識してもらうことでもあります。
世界経済は思った以上に、もちろん日本経済も危機的な状態にあることを、「29円モヤシ」をお読みになれば分かるでしよう。
官僚や日和見の政治家たちが、何もしてこなかったそのツケ(負の遺産)は、今後、我々が支払い続けなければならないというのが現状です。
残念ながら、その完全な「解」はなく、「上手な妥協」しかないというもどかしさがあります。
「おまえに何ができる」と問いかけながら、この数ヶ月、随筆を書き、小説を書き、多くの古典、教典、経済書を読み返してみましたが、結局「何もできないし、何かできると考えることこそが、人間の浅知恵」と改めて思ったものです。
ただ「私はこうありたいと思い、私のできる最大値でそれを実践する」それだけです。
近い将来、地球に存在する我々が、今のような我欲むき出しのままでは、エントロピーの法則を持ち出すまでもなく、クラッシュすることは、通常の理性を持っていれば判断がつきます。
しかし、世界は益々統治不能覇権主義と我欲の世界に突進していきます。
それが人間の性だと言ってしまえばそれまでですが、宗教も、哲学も、思想も、科学もなんと無力なのだとおもうのです。行き着くところまで行かないと、人間は変わらないし、変わりません。

私は、明治時代は国家神道をはじめとして、いびつな思想や形式主義を助長してしまったと認識する立場ですので、明治は栄光の時代であったなどとノー天気なことは言いません。しかし、幕末を生き抜いた、腹の据わった「大悪党」がまだ生きていました。
しかし今の時代、他人のあら探しに終始し、腹の据わっていない「小悪党」がやたらと増えたような気がします。
自分の名前を一切表明しないで、ネットで他人をこき下ろす時代だし、政治家や経営者がツイートすれば、それを先回りして忖度する時代ですから、我々はよほど自分を持っていないと、たちまち取り込まれてしまいます。
むしろ若者よりも、高齢者にこの「小悪党」が多いのは残念です。我欲をむき出しにして、周囲に迷惑をかける人間が多すぎます。中途半端な学歴や、家柄、血筋、たまたま金持ちになったことなどを鼻にかけて生きている、大馬鹿者が多いということです。
日本の場合、単純計算すると、人間の世代交代を25年として、27代から28代前、つまり今から680年前(ちょうど後醍醐天皇が亡くなった年、その翌年室町幕府が開かれた)は、日本人は皆親戚と言うことになるのです。勿論、皇室とも血縁が繋がっているということです。
今の日本人は、1万6千年前から先住していた縄文人と、3~4千年ほど前から、列島にやってきた、帰化人との混血です。
底の浅い知識で、家柄や血筋をと騒ぐ輩もなべて、4代から5、6代前は、ほとんどが百姓か、貧乏公家か下級武士がそのルーツです。貧乏日本人どおしが、お互いに血筋云々を語ること自体、ナンセンスなのです。
そんな上っ面な「家柄や育ち」をひけらかすのは、明治時代の形式主義の残滓です。明治の「華族制度」の制定は表向き、皇室の藩屏として作られましたが、倒幕で名をあげた、下級公家や下級武士が、士族・平民に優越する上層の階層をつくりあげたもので、ヨーロッパの「貴族」とはその歴史的背景と教養において根本から違うのです。

それよりも、最新科学の「核DNA技術」をもっと活用し、政治的に作り上げられた、古事記日本書紀のそれ以前の、「日本人の起源」に関心を持って貰いたいものです。今回「29円モヤシ」では、我々日本人の思想の大切な部分なので、それについても、私論を記載しています。
今回の「29円モヤシ」では、我々日本人の思想の大切な部分なので、それについても、私論を記載しています。 
宗教家でも学者でもない私ですが、現状の経済政策(新古典派経済学金融工学)と、いびつな「宗教観」を危惧する一人です。我々は万が一に備えて、自分で考えるプロセスとその実践が大切だと思います。人間の我欲はある程度必要なことですが、負の遺産を次世代に残さないことも、人間としての務めだと思っています。「29円モヤシ」の私の論旨と、読者のそれが真逆であっても、それが読者にとって、大きな刺激になればその役割を果たせたと思っています。                                            2019.6.28  春吉省吾 ⓒ

 

 

4月半ばに思うこと ~春吉省吾の今~ VOL.54


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●2019.6月上梓決定。長い名前の随筆集。恣意的に作り上げられた数値に惑わされずに、我々はこの先どう生きればいいか。
東京2020」の危うさも当然知っておくべきでしょう。

f:id:haruyoshi01:20190417135310j:plain●2019.3.21 立花眞理さんとシュターミッツ四重奏団の演奏会。
彼女とは中学校の同級生。この先も円熟の演奏を期待しています。春吉も頑張らなくっちゃ!!

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●2019.3.27 福島県立美術館。「若冲」展。
背景の山は「信夫山」。開催から2日目で、観覧者は多かったですが、それでも東京の展覧会の4分の1程でした。展覧会の観賞は地方に限る。
それにしても東京の展覧会は何故あんなに混雑するのだろうか?観賞マナーも悪いし、日本人がそんなに教養高くなっているとは、とても思えないのだが。

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●2019.4.3 ここから都庁や新宿高層ビル群を背景に観る桜は絶景です。毎年恒例の私の定点観測地です。

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●2019.4.6 第55回東京都居合道大会。東京武道館

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●2019.4.6 第55回東京都居合道大会。六段勝ち抜き戦。いざ決戦!! 前列手前が私。

 

4月も半ばになり、近くの玉川上水跡の散歩道の桜も、半分は葉桜になりました。過去に何回か記載しましたが、私はこの小さく瑞々しい若葉の緑が大好きです。
今年の花粉症は例年になく酷いことになり、風邪と重なって、3月早々に耳鼻科で診察を受けました。春先にピークがくるスギやヒノキ科の花粉の飛散もようやく収まるのが4月後半なので、これからは4日で一箱消費したティシュ-の減りも押さえられるでしょう。

3月に入って新作の取材や、確定申告などすべて一人で行い、税務署に提出しました。21日には銀座王子ホールで開催された、ピアニストの立花眞理さんのコンサート(私の中学時代の友人でもう何年も開催しています)に行き、翌週には故郷福島市で93歳で元気で頑張っている母の顔を見て、先祖の墓参りや、親戚を廻り、夜は友人達と食事会をするなど、忙しい時間を過ごしました。4月6日には、第55回東京都居合道大会の六段の部で「努力賞」の賞状をいただきました。
弓道も居合の稽古もそこそこ励み、それ以外の日には、1日8千歩を目標に、ジョギング・ウォーキングをしています。今年の花粉症は酷かったのですが、身体を動かしているおかげて、頭の働きは良いようです。今まで以上にしっかり物書きに集中しています。

●最後の纏めに入った「秋の遠音」は、江戸後期・幕末明治初期の壮大な物語です。多くの日本人に知って欲しいその時々の歴史の時間と空間を背景にした情感豊かな作品です。
維新後の凄まじい弾圧で、長州藩においてすら、幕末の正確な資料は残っていません。錯綜した幕末から明治初期を客観的に見つめ、その中で生きた登場人物の息遣いが、読者の一人一人に響くような作品をと願いつつ、書き進めています。
政治的な複雑な動きも、所詮、人間的な嫉妬や怨恨、偶然と妥協の重なり合った現象で、後世「英雄」と称される歴史上の人物は、たまたま「時代」という歴史の創造主がその人物を、そこに置き、そのように働かせたと思えてなりません。
「秋の遠音」は弱小一万石下手渡藩・三池藩の物語です。主人公はその家臣達です。このような「超長編」が、日本の歴史時代小説の中に、正当な地位を勝ち得ることを願いながら書き込んでいます。
脱稿の予定が当初の予定より大きく遅れていますが、やはりこれだけのスケールの作品を纏めるには熟成期間が必要でした。その間に、偶然巡りあった資料や、思いがけない人間関係などを発見することが出来ました。時代を超えて息長く読み継がれる物語になれば嬉しいです。

●6月上梓を目指して、長いタイトルの随筆を書いています。タイトルは「まとわりつく 嫌~な感じを取り除くために 『今』言挙げぞする」というものです。戦後75年の総括と、東京オリンピックの危うさなど、今我々がきちっと認識しておくべきことを私なりに分析し、「定常経済」という視点から、この先我々は現実にどう対処し生きるべきか、日本人の根源的な事々を確認して、行動や意志決定のよすがにして欲しいと纏めています。

●それから「初音の裏殿」という幕末を舞台にする中編シリーズ時代小説も、楽しんで書き進めています。あらゆる策を講じて目的を完遂する、主人公の痛快な生き方を堪能頂けると思っています。おそらく読者の想像を絶するダイナミックな連作になるでしょう。 
健康な日常生活を心かげれば、あと十数年はそこそこクリアな頭で、想像力も枯渇しないだろうという自負もありますが、「歴史物語」の書き手として、人間の明日は予測がつかないということを誰よりも知っているつもりです。何時どうなるか判らない人生の面白さと畏怖、そして強烈な自己信頼の精神を、主人公を通して表現したいと思います。

ところで、4月1日に、次の年号が「令和」と決まりましたが、史上初めて漢籍ではなく、国書から採用されたと言うことで話題になっています。今回の「令和」は万葉集を典拠とした「梅花の宴」という漢文の序文から取られたということです。
その年号策定に与ったお一人に中西進先生の名があがっていました。ご本人は自らが答申したとはこの先も、決して仰有らないでしょうが……。
実は中西先生の「万葉集」の講義を今から、48年前に数回聴講したことがあります。以来、中西先生の「万葉集」の書籍は何冊か読んでおりました。でも失礼ながらその当時は、文化勲章をお取りになるような先生とは思っていませんでした。質問事項は覚えていませんが1度だけ質問したことがあります。近寄ると煙草の臭いが強く漂っていたことを記憶しています。

それにしても、日本の国書からの引用で、日本の文化が初めて元号になったという喜び方は、あまりに軽薄なような気がします。様々な思想を取り入れて、日本文化を練りあげた我が日本民族は優秀ですが、中国文明を無視し、短絡に日本特殊論に陥るのは能がありません。
一方で、「梅花の宴」は、単に平板な梅を愛でる宴会ではなく、そこには長屋王政権の倒壊と藤原四兄弟(藤原摂関家の先祖)の激しい政治的対立があり、長屋王に引き立てられた大伴旅人が九州太宰府で抱いた怨みの思いがその背後にあるという主張です。だからそこからの「令和」の引用は問題だと言う学者もおります。その言に従うと、万葉集そのものが、「古事記」「日本書紀」とは異なる意味で、紛れもなく王権の書であったというのです。
古事記の成立も、日本書紀の成立も、天皇制確立のため、厳しい国際環境(中国大陸、朝鮮半島の情勢)のなかで生まれたもので、当然「万葉集」も、視点は違うが、そのような成立の意図があったことはあえて言挙げせずとも当然のことなのです。
古代は穏やかで平和だったというのは我々の安直な考えで、当時の政治の動きは、今以上に激しく厳しい時代でもあったのです。(拙著「言挙げぞする」155P~184P参照)
だからこそ、その制約の中で、残り伝えられた古代の人々の歌歌が我々の心に迫るのです。そこを、矮小にねじ曲げてはいけません。

聯合艦隊司令長官の山本五十六は、愛読していた「万葉集」を旗艦長門に持ちこんだことは有名ですが、太平洋戦争に出征し、無念にも命を散らした多くの英霊も「万葉集」、あるいは「万葉抄」を携行しました。それは、古代から今に至るまで、日本人の心の琴線に触れる本質がそこにあり、戦争という生死の淵で「万葉集」が自己を深く見つめる支えになっていた証なのです。
政府発表によると「令和」とは、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育ち、梅の花のように、日本人が明日への希望を咲かせる国である様にと祈って、命名されたと言います。
しかしこの先、平成よりももっと厳しい現実に、我々は立ち向かわなければなりません。
だからこそ、あまり尖りすぎた理窟に拘らず、心を柔らかく持ち、日本人としての豊かな感情を醸成してくれるであろう「万葉」の世界に、虚心に遊んでみるのも大切な事だと思うのです。                                  2019.4.12  春吉省吾 ⓒ

 

新しい事にチャレンジしています VOL.53

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●2019.1.28
目黒行人坂・大円寺。立ち寄ったのは20年ぶりだ。ここの木彫りの「大黒像」を2つ持っていて、私の事務所の神棚におかれている。
境内の左側には目黒行人坂火事の犠牲者追悼のために作られたという石仏群 491体がある。境内の右奥には、「八百屋お七と吉三(西運)」の墓碑がある。江戸本郷の八百屋の娘お七が、恋人の吉三に逢いたい一心で放火事件を起こし火刑に処された。大円寺はそのお七の恋人、吉三ゆかりの寺で、お七が処刑された後、出家して西運と名乗り犠牲者を弔ったという。
お七は井原西鶴の『好色五人女』の四巻に取り上げられた。

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●2019.2.1 長澤大兄にいただいた「清酒二重橋」。皇居だけで販売しているお酒です。本日開封

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●2019.2.10 30年ぶりで「水族館」にいった。品川水族館は、小さい子供連れで一杯だった。

●チャレンジ1 「新しいネットショップ」開設
 これまでノーク出版より9冊の書籍を発刊して思うことは、日本の出版流通業界は未だに旧態依然とした業界だということだ。アマゾンが日本の出版流通の事情を知って、強気に出たのも十分に事前調査をして進出したからだろう。流通を通して本を書店に依頼する場合、配布にあたって出版社の意思は通らず、売れなければ汚くなって返品され、入金は半年、一年経っても入金されない。それでは資金繰りが回らないから、大手流通会社との商慣習で「割引手形」が恒常化している。そういうもたれ合いの業界だ。 勢い出版社は、会社を継続していくために、内容はそっちのけで、売れる本、名前の知られたタレント本、売れっ子作家の本が店頭に平積みされる。経営的には理解できるが、本来出版の存在価値を自ら放棄している。
 まあここでは、日本の活字文化がそのような薄っぺらな状態にあると言うことに留めておく。


 ところで、作家として自分の本がアマゾンの中古として「1」円で売られたら、良い感じはしないが、売れっ子作家にならない限り、そうはならないから、いまのところ私にはその心配はない。
 コネも人脈もなく、資金もないから、多額の保証金が必要な大手出版流通との直接取引などは望むべくもない。だから二次・三次の流通業者に委託しているが、実際には販売の殆どを自分のルートで販売してきた。これまでもネットショップを開設しているが、カード決済支払いは多くない。流通の手数料も法外だが、ガード決済の手数料も馬鹿にならない。
 ならば、その分を読者に還元しようと、新しく、後払い専用の「ゆうちょ振替伝票」ネットショップを独自に立ち上げることにした。ここからの購入者には多くの特典を付け、ノーク出版に読者にも有利な、WinWinの関係を目指して、3月の後半からショップを開く<strong>。(https://nork.easy-myshop.jp/</strong>  に現在準備中です。オープン近くになったらご連絡致します)
 現在「今、言挙げぞする~まとわりつく嫌な感覚を取り除くために」という四百字原稿用紙で180枚程度の書き下ろし随筆を、A5サイズの小冊子に仕上げている。簡易製本にして、限られた方にだけ廉価で販売しようと思っている。その際にはこのショップから販売します。


 蛇足だが、昨年、カード決済の脆弱性を身をもって体験した。夜の10時頃、カード会社と名乗る電話があって、「異常な金額があなたのカードから引き落とされていますが、これは実際に、あなたがご使用になったものですか」という。はじめは悪戯電話と思ったが、そうでは無かった。引き落とされたという明細を確認すると、全く記憶に無い。私の知らないところで、私のカードが使われたのだ。まさか、自分が被害者になるとは思ってもいなかった。カード会社では、異常な取り引きを常にチェックしているのだろうが、悪戯電話と思って電話に出なければ、被害は明細書が送られてくるまで判らなかった。恐ろしいと思った。
 カードは全て新しく作り直すことになった。その間カード決済は出来ず、自動引き落としに支障をきたした。カード決済の取り引き先から情報が漏れれば、あるいはクレジットカード乗っ取り手法に高度なAI技術が駆使されれば、対抗策は極めて難しく、避けられないと覚悟すべきだ。

 政府は、消費税アップの批判を和らげるため、カード決済を更に促進する方針だが、決済を全てカードにする危なさを知るべきだろう。現金後払いというシステムも、残しておかないと大変な事になるという思いが、後払い専用の「ゆうちょ振替伝票」ネットショップの開設に踏み切った理由の1つだ。
 イギリスで起こったFACE BOOKの大量情報漏れをはじめ、様々な個人情報がダダ漏れしている今、カード支払いの恐ろしさも自覚すべきだ(止めろとは言っていない)。
 私のチャレンジは時代に逆行するものでなく、自己防衛の補完システムの1つと捉えてほしい。


●チャレンジ2 税務申告を全て自分で実施した
 今年から、青色申告と確定申告は全て自分で申告することにした。会計全般に関しては多少の覚えがあるので、今まで会計事務所にお願いしてた業務を、コスト削減と頭の体操を兼ねて自分で作業を行った。税務申告については、最新のハウツー書を購入し、年間1万円ほどの会計ソフトを利用した。仕訳票や総勘定元帳、BS、PLも作った。便利になったものだ。
 確定申告は、色々な算定の基準に合わせて結果の数字を纏めるのだが、やってみて思ったことが2つある。
 1つは、国の方針で、つまり国税庁のさじ加減で、徴収税額を増減させることが出来る。算出方法をパズルのように難しくしているのは、税務官僚の実に上手いやり口だ。税法改正はその細かいところまで、国会で論議の対象にはならない。国会議員が税制に対して不勉強と言うこともあるが、「憲法改正」「消費税アップ」などの国民的大論議は決して起こらない。というのも税制改正によって、どの層が、どれ程税額に変化を及ぼすか、情報の全体が官僚にのみ握られ、ブラインドになっているため、具体的に反論できず、判らない間に決まってしまう。
 2つ目は、確定申告をやってみて、社会保険料が高いということを改めて感じた。私も年金受給者の一人なのだが、健康保険、介護保険後期高齢者医療保険などの支払金額は高い。それ故に、厚生労働省社会保険庁の不正や杜撰な作業には腹が立つ。
 日本人として支払い義務を負うのは当然だが、中国人を主とする外国人に日本の国民保険制度が悪用されている多くの事例が発覚している。言語道断だ。これら悪質外国人が高度の癌治療に国保を使ったあげく踏み倒したり、海外で出産して日本で支援金をもらったり、海外にいる家族まで扶養に入っていたりと、やりたい放題にやられている。
 一昨年、東京荒川区では出産育児一時金42万円の受給者の26%が中国籍と判明した。自国民に厳しくて、悪辣な中国人達にいいようにされている。緊急に徹底的に取り締まる事が必要だ。こんなことを放置していたら、誰も高額の社会保険を払いたくなくなる。厚生労働省の職員さん、社保庁の職員さん、襟を正して、慎ましく暮す日本人のために、どうかまともに働いてくれ!!

 個人のマイナンバーや企業のID記載は、確定申告書をはじめ行政の提出書類はいつの間にか既成事実になった。データを集積すれば、国家管理は楽になるが、上記のようなことを考えると、実に日本の官僚制度の事務手続きは危機管理に脆く、笊だ。くれぐれも情報漏れの無いように頼みますよ!

 今回、申告業務をやってみると、税務申告書には税理士の署名捺印の欄がある。しかし現在のソフトをより高度化させれば、合法的かつ節税シュミレーションが簡単にできてしまう。税理士業務そのものが不要になるのではと思う。しかし数字を見ただけで拒否反応を起こす国民が大部分だから簡単にそうは進まないし、そこまでソフトを進化させると、強力な「税理士会」が、そのソフトをボイコットしてしまうに違いない。それに税理士資格は、国税専門官として退職後の受け皿になっているという現状もあり、国税庁は税理士制度を蔑ろに出来ない。
 更に話を進めると、AIの進化によって、財務省の予算策定も、ビックデータの優れた解析ソフトを開発することで、国家予が策定される時代になったといえる。(超)優秀なソフト開発者数十名と、スーパーコンピュータにより、収集した膨大なデータを活用すれば十分可能なのだ。
 従来、財務官僚が主導してきた各省庁との予算折衝が彼らの権力の根幹であったが、本来財務官僚に求められるのはそんなことではない。官僚として国家のグランドデザインを構築する能力、哲理・哲学・真の愛国心・矜持という一番大切な能力を求められる筈なのだが、いつの間にか矮小化してしまった。予算権を握った事で偉くなったような勘違いをしている財務官僚、優れた記憶力や、素早い情報収集処理能力などで「頭がいい」とされてきた「能力」が、AIの進化によって、無用になってしまう。


 今、日本にとって必要なものは、従来求められていた官僚の資質とは真逆な、AIの進化をいち早く取り入れることなのだ。しかし本来の正しいAI導入は、財務官僚達の既得権を破壊するパワーを持つ。彼らの激しい抵抗は必至である。しかしそれが、次世代の日本活性化の要の1つである。AI時代に優秀な官僚達をどう使うか、政治家の能力と矜持が問われているが、果たしてどうか。
 最後にひと言、私は酔狂で新しい事にチャレンジしているわけではない。細部を知ることで全体構図が見えてくる。その手法は長編小説の全体像を際立たせるため、細かなプロットに拘ることと同じなのだ。「秋の遠音」は、細かなプロットにこだわりつつ、頑張って記述している。
                                                           2019.2.14  春吉省吾 ⓒ

長編歴史小説を書くということ ~継続と断絶~ VOL.52

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f:id:haruyoshi01:20190204170203j:plain●2019.1.17 学習院大学目白キャンパス。間もなく入学試験が始まる。学生は少なかった。早めに着いたので、学生食堂を覗いてみた。カニクリームコロッケ定食450円、ラーメン250円、カツ丼380円、カレーライスM270円。食べる機会は無かったが、安い。
学習院アーカイブズ」は、右の写真西五号館の地下にあった。
資料閲覧のあと目白の駅周辺を、ぶらっと散策した。老舗の和菓子屋が二軒直ぐ近くに並ぶその一軒、「志むら」という店に入った。全国展開していない和菓子屋さんの、季節の「上生菓子」を食べれば、その店の実力が判る。美味かった。直ぐ近くの「アンテンドウ」というパン屋さんで調理パンも購入した。

f:id:haruyoshi01:20190204170215j:plain●2019.1.10散歩道の寒椿。

f:id:haruyoshi01:20190204170229j:plain●22019.1.15
甲州街道と山手通りが交差する上を高速が通っている。600メートル先が、新宿西口だ。

 

 早いもので既に2月。春吉は寒さにめげず頑張っています。弓の朝稽古も週2回、日曜日隔週の居合稽古もやっています。それ以外の日は、朝のジョギング・ウォーキングも実施中。公園で、弓も刀も持たずに、シャドートレーニングもしています。武道の勘は2日で鈍ってしまいますので、この稽古は多少役立っているでしょう。
 しかし弓道居合道も20数年以上続けると、知らずに我流に堕ちてしまいます。私としては、常に合理的な筋骨の使い方を極めるべく研究していますが、端から見ると、突然、とんでもないことをやり出して、何と馬鹿なことをやっていると思われるかもしれません。
 技をさらに今一段極めたいと思ったら、様々な事を試みて、より核心的なことを目指すというのは武道にもスポーツにも必要だと思うのです。
 ところがやってみると、これが半端じゃなくとてつもなく難しい。大切な部分までおかしくなって今まで積み上げてきたこと全てがボロボロになってしまう危険もあります。それでもそこに拘るのは、「ここを体感できれば、一見複雑に見える事象のもつれをとく最上解が判る」という(Disentanglement)「解きほぐし」能力を手にすることが出来るからです。しかし残念ながら、私には大谷翔平選手や大坂なおみ選手の天分は無く、年齢も新しい事を吸収し、直ぐに血肉にする時期はとうにすぎています。
 それも承知でチャレンジしているのは、日常生活において物事を判断するとき、この発想が役に立つと思うからです。けれど現状は、未完の儘に終わる可能性も甚だ大きいです。
 それに無理をすると失敗します。13日の日曜日に、居合の稽古を2時間ほどやり、翌日の成人の日に、東京都の第二地連の初射会に参加しましたが、6射の内、4つ矢の射の時に、弓を持つ指が突然攣って、射にならなくなりました。
 刀を扱う手の内と、弓のそれが違うので、稽古しすぎて痙攣をおこしたのです。
 例えば、前日にボーリングをして、その翌日ゴルフコースに出ると、同じにスイングしても、シャンクをしたりする経験をした方もあるでしょう。そんなものです。疲れが翌日に残らないようにすべきだったと猛省しています。

 さて、本業の物書きですが、昨年から「秋の遠音」の最終章に係わる、纏めの資料収集をしています。
学習院大学内にある、学習院アーカイブズ(以前の院資料室)の桑原光太郎様にお願いし、下手渡藩藩主、後三池藩藩主、明治9年初代院長に就任した立花種恭公、下手渡藩の家臣であった吉村春明の学習院在籍資料などを閲覧してきました。明治19年神田錦町にあった学習院の校舎火災で、殆どの資料を焼失してしまったとのことですが、それでも時系列に頭の整理が出来ました。
事前に華族院の設立経緯などを調べていましたが、思いもかけないところで人と人とが繋がり、歴史の継続性、意外性が発見出来ました。歴史の深部の面白さです。
 ただ、歴史の中からある人物が突然消えてしまう、断絶した時間・空間もあります。「秋の遠音」の主人公、吉村春明の波瀾万丈の一生の中で、どう調べても判らない空白の時期があります。明治5年からのおよそ4年間、東京での実業経験の詳細は不明です。学習院に4年5ヶ月勤務後、福島町での5年4ヶ月も不明。その後、春明は岩手県師範学校に3年5ヶ月勤務したあと、福島の飯坂町に隠遁し、2年5ヶ月後にその生を終えます。享年67歳。福島県立図書館などに十数回通って資料収集しても、春明が福島にいたことすらわかりませんでした。
 吉村春明の大雑把な消息は、大牟田市の資料から発見しました。福島出身の私としては、地元の郷土史家の研究対象にもなっていないことが残念でなりません。下手渡藩が三池藩に吸収され、吉村春明が大参事になった後、廃藩置県福島県編入され、福島県に出仕しますが、5ヶ月で辞職します。春明のその無念は、福島人としてしっかり受け止めてやらないと悲しすぎます。
春明の人生の断絶部分を埋めようと、実子吉村五郎氏の足跡を求めて、会津史談会会長の坂内實会長にご連絡したのは3年前でした。
 吉村五郎氏は、「下手渡藩史」を編纂された方で、会津史談会の初期会員でもありました。
明治21年に福島師範学校の第1期卒業生で、杉妻小、飯坂小、本宮小、安積高等女学校校長などを歴任しております。その後、若松第一尋常高等小学校の校長などを歴任していますが、その公式記録は、福島県福島市の教育関係の資料では把握出来ませんでした。
 坂内会長には、吉村五郎氏が昭和14年まで会津若松市内に住んでいたその場所を実地に確かめて頂きました。しかし既にその地は飲食店になっていて、吉村家の消息はそこで途絶えてしまいました。以来、ずっとその空白を埋めようと、機会ある毎に資料を漁っています。
 物語はまもなく最終部分にとりかりますが、主人公の吉村春明は、幕末の激動の中で、もがき苦しみます。
十数年前に、私の生まれ故郷の近くにある下手渡藩という珍しい藩名に興味を持ち、調べ始め小説を紡いできましたが、時空間を 超えたとてつもない広がりを持つ小説になりそうです。
 物語は11代将軍家斉から明治中期までの86年、舞台は奧州下手渡、江戸、筑後三池は勿論、蝦夷地、長崎と、日本全土にわたります。こんなに大変な小説になるとは思っていませんでした。
 断絶した部分は、ほんのわずかな資料をたよりに、物書きの想像力をつなぎ合わせ、纏めると臍を固めました。自身の(Disentanglement)能力を信じて書くしかないからです。しかしそうは言っても、上梓まで苦しく孤独な執筆はあと半年ほど続くでしょう。
 その間、このブログをご覧になって、吉村春明の足跡のほんの少し、わずかな情報の欠片でもお持ちと思われた方は、春吉省吾まで御連絡下さい。最後まで吉村春明の空白部分を埋め、歴史小説「秋の遠音」を完成させたいと思っています。

                                                                                                 2019.2.4 春吉省吾ⓒ
追伸
 弊社が現在利用している流通業者にはなかなか弊社の要望が通りません。在庫があるにも拘わらず「言挙げぞする」などはアマゾンには正規流通品欠品のままで、古書販売業者の品が売られています。日本の出版流通業界は実に、旧態依然としてなれ合いで現在に至っているようです。アマゾンに完膚なきまでに言いようにされているのが頷けます。
 それと、ネット販売に必須と思われている、カードの引き落としは今やあたりまえになっていますが、大きな危険性も存在します。これは次回のブログとします。
 3月から、弊社ネットショップを増設し、代金後払い、商品と一緒にゆうちょ振替支払票同封し、一定額以上購入した方には、送料、送金手数料無料とし、クーポン制も即刻反映できるシステムを導入し早く安くお届けできるショップを増設したいと思っています。