春吉省吾のブログ

物書き・春吉省吾のブログです。マスメディアに抗い、大手出版社のダブスタに辟易して一人出版社を営んでいます。おそらく、いや、世界で最もユニークな出版社だと自負しています。

日本人よ、重層的思考を持て

「深慮遠謀」~初音の裏殿・第三巻~の発刊にあたって

 本記事は10月中旬に発刊予定の「深謀遠慮」~初音の裏殿・第三巻~の購入者に添付するDMの一部だが、この内容は、未だ覚醒していない日本人に、ぜひ読んで頂きたい内容なので、早めにアップする事にした。
 私の読者の多くは、日本人が置かれている状況を把握しているが、その数は残念ながら、少数でその影響力は微力だ。
 単に日本の危機を煽るだけでなく、その解決法である戦略と具体的な戦術を「初音の裏殿」シリーズを読み、作者の私以上に創造を働かせ、有効利用して欲しいという作者の願いがある。
 この先、金吾はどのように宇良守藩を運営して行くのか、作者の私も含めて「未知のゾーン」に分け入ることになる。その意志は日本人の真の独立を勝ち取ることと、パラレルな関係にある。
 しかし日本の、いや日本人の真の独立を勝ち取ることは容易ではない。
 金融グローバリストからの独立、宗主国アメリカからの独立、ロシア・中国との協調、戦勝国連合(国連)及び関連団体WHOなど形骸化した組織の再考察などを考え、果敢に変革実行して行くことが必要だ。それらを放置のままにするか変革するかは、我々日本人の思考構造の中にあり、強い意志が求められる。マスメディアの偏向情報に欺されずに、我々はもっともっと深読みし、重層的思考をすることに本気で学ばなければならない。
 これらの時局分析は、拙著電子書籍をお読みください。
「時局解析」第1回〈事の本質を見極め 時を窺う〉
世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~
「愚民論」を糾す~「愚民」のままだと命を失う・第1部 (EPUB版)

日本的儒教、それは「儒学

 日本は奈良・平安以前より、中国に文化的に依存しながら、微妙な距離を置いてきた。江戸時代に入ると、鎖国政策によって、国力も増強し、神と仏との文化的な思想土台も醸成され、中国の儒教は、中華思想中心の思想に過ぎないのではないかと思い始める儒者が現れた。
 特に、朱子学陽明学などの後世の解釈によらず、論語などの経典を直接実証的に研究する古学(聖学)が、山鹿素行(やまがそこう)、伊藤仁斎(いとうじんさい)、荻生徂徠(おぎゅうそらい)などによって生み出された。
 彼ら江戸の初期の儒学者達によって、日本人のための「儒教(中国臭を取り除いた、日本的な儒学)」が生まれた。
 私はその中で、伊藤仁斎が、日本の学問を変えたと評価している。
 則ち、「論語」を儒学の人間修養の実践徳行と見定め、それまで二流と扱われていた「孟子」を論語を理解する鍵として位置づけた。
 人間の「道」則ち「仁義」を知るためには事実に即した明白端的な説を旨とし、その論ずるところはすべからく卑近であるべしとし、朱子学を批判し、実地に身をもって行う強い意志の醸成こそ本来の学問であるとした。こんな厳しい自己を鍛える学問は中国では生まれなかった。
 ここに、中国儒教から離れ、完全に日本的倫理学としての「儒学」が出来上がった。

古学・国学・後期水戸学

 只、伊藤仁斎荻生徂徠も、朱子学に批判的であったが、儒学の枠組みの中での批判であり、「脱中華」にはなっていない。「脱中華」を成し遂げるには、荷田春満(かだのあづまろ)賀茂真淵(かものまぶち)、本居宣長(もとおりのりなが)、平田篤胤(ひらたあつたね)など「国学」の登場を待たねばならなかった。しかし、国学は政治や道徳については直接言及しなかったので、国学そのものから、国の形を政治的に主張することはなかった。その国学ナショナリズムを「国の形」という観念に繋げたのは、後期水戸学であった。藤田幽谷(ふじたゆうこく)、会沢正志斎(あいざわせいしさい)、藤田東湖(ふじたとうこ)などの思想である。これらは国防の思想だが、これが幕末のエネルギーとなって爆発する。
いずれもその源流は、日本的儒学を創成した、伊藤仁斎荻生徂徠にあると思っている。
しかし日本の儒学はその純粋性と精神性から、時とともに抽象的で観念的な思想になる危険をはらんでいた。幕末「尊皇、攘夷」と観念論に陥った。後期水戸学の悲劇がそれである。独善に陥った思想からは、ただ威勢の良いお題目が生まれるだけであった。仁斎や徂徠の客観的な「我・彼」を見極めた思想からは遠ざかってしまった。
今から二十八年前の著書、小室直樹氏の「中国原論」(徳間書店・1996/4/1)に中国人のしたたかさを表す、こういう文章がある。
「中国人は上辺は儒教だが、実際は権謀術数、冷徹な人間学に長けた法家の思想で国を治め、政治を行ってきた。だから、中国人は政治の名人になった。これに対して日本は、道徳一辺倒という儒教しか採用しなかったから、本当の意味で冷徹な政治学を知りはしない。かくして今の世界で、日本ほど政治音痴の国はないという、大変な弊害を齎(もたら)すことになってしまったのである」
ちなみに「法家」とは、 法による厳格な政治を行い、君主の権力を強化し、富国強兵をはかろうとする政治思想。 申不害(しんふがい)、商鞅(しょうおう)から韓非(かんぴ)によって大成された。

ピュアな精神は必要だが……

 嘉永七年(一八五四年)三月三日、幕府はアメリカとの間で、日米和親条約を締結した。幕府の意向は、開国の影響を出来るだけ少なくし、その間に国力を高めて幕藩体制を維持しようとする目論見であった。
 その際の「攘夷」は西洋諸国を武力で打ち負かそうとするようなものでなく、意識統一のための「偽旗(にせはた)」であった。
 このような幕府の体制を強化維持しようとする公武合体勢力は、幕府にとっては都合の良い戦略だった。しかしそこに立ちはだかったのは官民一体となった「大英帝国」であった。ジャーディン・マセソン商会、イギリス外交官アーネスト・サトウやイギリス公使のハリー・パクスなどのしたたかな戦略があった。幕府の思惑を阻止し、日本覇権の主導権を握るべく、ビジネスチャンスを着々と構築していった。
 また、薩摩も萩(長州)も、局地戦ながら列強と戦いその実力を実感し、簡単に「攘夷」を捨てた。萩は、文久三年(一八六三年)六月には、「長州ファイブ」を大英帝国に密出国させているし、薩摩藩も慶応元年(一九六五年)に十九人もの藩士たちをイギリスに密出国させた。
 幕臣達の中にも勝海舟のように、イギリスと通じていた者もいた。 
 尊皇・攘夷と声高に叫びながら、義憤に駆られた多くの幕末の志士たちは出口のない現実の前で死んでいった。拙著「秋の遠音」中巻・〈(13)真木和泉の心〉P252などに代表される、草莽の士たちの憤死や、三百五十三名が斬首された「天狗党」の無残な最期は慟哭を誘う。彼ら純真な攘夷の志士たちは、ずる賢い列強の日本征服戦略など知る由もなかった。

重層思考の必要性

 日本的儒教=儒学から始まり、後期水戸学に収斂されたその精神性をもってしては、イギリスのしたたかさは到底把握できなかった。
 生き残った明治の元勲達は、途中からイギリスと手を組んだ「確信犯」に変わった。
止まれ、仁斎や徂徠が作りあげた儒学は、今も日本人の生き方の範となっている。しかし、多くの日本人は、仁斎も徂徠の名前すら知らない。あまりに勉強不足だ。辛うじてそのピュアな精神は、今も「日本古来の武道」に生きているが、そんなことでは、騙し合いに長けたアメリカ、中国、ロシア、ヨーロッパ、インド、イスラム諸国と互していける筈がない。更には虚構の構造「国連(戦勝国連合)」、WHOなどの組織を妄信していると、日本人はいいようにされてしまう。
 「仁斎の儒学」の精神を保持しながら、韓非やマキャベリの思考も咀嚼しつつ、重層思考法を取り入れないと、日本人は世界の動きを正しく把握出来ず、むざむざ頓死となる。自民・公明政権は端から期待していないが、財務省、外務省、通商産業省厚生労働省などのエリートと言われる官僚の中には、もっと重層思考の出来る人材が居ると思ったが、
完全に腰が引けている。歯がゆくて仕方がない。だから私の思いの丈を「初音の裏殿シリーズ」に注入している。

「初音の裏殿」シリーズ

 敗戦後GHQの巧妙な仕掛けに、日本はすっかりやられて、アメリカの奴隷国家に成り下がった。マスメディアは勿論、政治家、財界、官界も全て、腑抜けにされ、過度の贖罪と恐怖を植え込まれた日本社会。戦後八十年、腐敗と劣化は、更に拍車をかけている。これまで、吉田茂をはじめとして、日本の政治指導者達には独立する機会が何度もあったが、それを為す勇気と知力を持たなかった。彼らは、マスメディアを抱き込んで常に日本国民を裏切ってきた。何も知らされず搾取され続けた多くの日本人は、丸裸で放り出されてしまう危機がそこまで迫っている。しかし、ようやくそれに気づいた覚醒者はあまりに少なく、打破は容易ではない。
 日本人には、自力で生存権をとり戻すための具体的な知的シナリオが必要な所以である。
 その役割を担う歴史時代小説が「初音の裏殿シリーズ」だ。過去を語りながら、実は意志ある未来を指向している。天才宇良守金吾は、彼を取りまく集団に対し、生きる歓びと目的を身をもって示す。
 これからも、金吾はその意志をぶれずに実行していくだろう。
 「初音の裏殿シリーズ」は、日本の幕末歴史時代小説の中でも突出した「超長編」だが、複雑な「多次元方程式」を、鮮やかに解きほぐす、金吾の思考と行動力に頷きながら、読者の有用な行動指針としていただきたい。
             令和六年七月十九日 土用  春吉省吾

初音の裏殿・第三巻「深慮遠謀」2年越しで遂に脱稿

令和6年6月5日、早朝(深夜)、「深謀遠慮」遂に脱稿

 6月5日の(早朝)深夜、初音の裏殿~第三巻「深慮遠謀」~を脱稿しました。ページ建てで、648ページ(400字詰め原稿用紙で1,312枚)ですので、長編小説2冊分です。
 最後の10数ページは、金吾の乳母、玉枝が金吾に看取られて亡くなる場面を記述したのですが、書きながら涙が止まらなくなって、大変でした。「破天荒解」~初音の裏殿・第二巻
~ 主な登場人物相関図に記載の通り、玉枝は、嘉永元年4月6日に亡くなります。玉枝は、最後の最後に、自身の秘事を金吾に打ち明けて亡くなります。
 玉枝は、太閤鷹司政通をして「今紫式部」と言わしめたほどの教養の高い女官でした。主人公宇良守金吾は、産まれてすぐに玉枝に育てられ、朝廷・内裏の風雅な作法やしきたり、和歌、物語など多くの知恵と知識を金吾に伝えたのです。
 また、金吾は、江戸の剣客「中西道場の三羽烏」と言われた白井亨から「天真白井流」の奥義の全てを、たった二年で習得しました。特に秘中の白井流手裏剣術を伝授され、自在に気をコントロールでき、剣と棒手裏剣の達人となったのです。

 春・夏・秋・冬の長編歴史小説四季四部作を書いているときも、涙が溢れてしょうがないということがありました。書いていて、その先から涙が溢れて止まらないというのは、実に不思議な話なのですが、今回もそのようになりました。
 今回の書き下ろしは、丸2年間かかりました。本当に辛かったです。
 当然、書き下ろしなので、書籍になっていないので、一切収入はありません。
この後、校正をして、文章を絞り、冊子の編集・レイアウトを始めますので、上梓は、10月か11月になると思います。同時作業で、リーフレットや電子除書籍版(EPUB版)も作成します。全てが独り作業なので、上梓まで時間が掛かりますがご了承ください。

 

第三巻のタイトルを変えました

 当初のタイトルは「愛別離苦という予定でしたが、書き進むにつれて、この第三巻は、当初計画した内容から大きくかわりました。
それは二つの方向付けの変更でした。

 その一つは、
 物事の本質を知りたい方々や若者達が目覚め、日本の将来を正しい道筋に変えてほしいという筆者の強い思いが更に高まったからです。
 金融グローバリストに完全支配されたマスコミが垂れ流す、誤情報・偏向報道によって、日本人の多くは思考力まで捥(も)ぎ取られてしまいました。このままでは、近未来の「日本・日本国民」の活力は失われてしまいます。
 次世代を担う若者達の進むべき方向まで歪められ、先の見えない状況となっていますが、このままでは未来はありません。気付いたときは、「精神の内堀」まで埋められて、身動きが取れなくなってしまいます。
 彼らと戦い、一矢報いるためには、ホンの5%、いや4%の日本人が覚醒し、纏まれば日本は変わるのです。
 残念ながら術中に嵌まって仕舞った、「豆腐脳」に陥った多くの日本人には、期待出来ません。

 

汚辱にまみれた歴史を見直せ

龍雲院

 「世界は嘘と汚辱」にまみれています。利権獲得・権力維持のために二枚舌三枚舌を使い、一切責任を取らず、逃げ延びようとする姑息な奴らは、日本に留まらず、世界にはごまんといます。
そしてもっとしたたかな悪人は、その正体を見せずに、我々の生活権、生存権を囲い込み・奪取しようとしています。
 というわけで、新興日本を創る方たちへ、生きる為の戦略戦術、情報取得・人的ネットワークの大切さを 「深謀遠慮」~初音の裏殿・第三巻~に織り込み、第三巻の主題の一つと定めました。
三巻には、永続的な事業を興すための「しくみ」をどう組立、どのように運営していくかということが、詳細に記載されています。
 指導者として宇良守金吾がどう考え、行動し、どのように情報収集していったのか、金吾の活躍から、しっかり読み取って貰いたいとおもいます。
混沌とした「今」をどう生き、どうすれば道が開けるか物語から解って貰えるでしょう。

 二つ目は、金吾の出自をより詳しく知ってもらうためです。金吾の特別な出自は、この三巻で、はっきりと解っていただけると思います。
 そのためかなりマニアックな記述もありますが、敢えて拘って記述しました。
というのも、第三巻「深慮遠謀」では、朝廷の血脈と歴史、天皇と公家、公家の中での身分制度などの土台部分が判らないと、主人公金吾の立場が明確になりませんし、幕末の「尊皇攘夷」の表面的な部分しか理解出来ないのです。従来の幕末歴史時代小説に希薄な部分です。
 屈折した公家達の思考、狭い環境の中でしか物事を考えられない、彼ら達に対し、この先金吾がどのように立ち向かっていくのかが解ると物語の醍醐味が倍増します。

2御所イメージ

単純な高揚感だけを求めて歴史小説を読むな

 一部分だけを切り取った、作られた幕末の英雄達の物語をいくら読んでも、一時の高揚感、自己満足を得ることはできても、その裏に、イギリス、フランス、その後のアメリカを始めとする列強達の狡猾な世界戦略が隠されていたことを知らないと「日本」の立ち位置は解りません。
 現在日本が置かれている状況と同じものです。皆さんはそれに薄々気付いていませんか?
 その部分を避けて通るならば、そういう歴史小説をお読みになればよろしい。しかし、何時までも避け続けることは出来ません。このままでは貴方の日常生活の全てが、変えられてしまいます。改悪と言っても良いでしょう。金融グローパリストや、どんな手段を取っても「戦争したくてしょうがない」ネオコン達が、貴方の意志にかかわらず(そんなことはお構いなしに)、自由を拘束しようと計画しています。
 パンデミックも、DNAワクチン、緊急事態宣言、憲法改正SDGs、脱炭素化、日本のウクライナ支援金、世界統一デジタル貨幣など、マスメディアの情報に頼らず、じっくりと考えてみることですね。全て繋がっていますよ。

 賢明な読者は既にお分かりの通り、第一巻の「怪物生成」で主人公宇良守金吾は、琉球渡航を計画実行し、フランス人宣教師、フォルカードを通して、世界の一端を知りました。
 全六巻を予定している「初音の裏殿シリーズ・超長編幕末歴史時代小説」の四巻以降、金吾は国禁をおかしても海外渡航などするのでしょうかね……。(ネタバレになるのでここまで)
 また、坂本龍馬を操ったイギリス外交官アーネスト・サトウやグラバー、金銀交換比率のカラクリを利用し、私腹を肥やした初代アメリカ合衆国弁理公使のタウンゼント・ハリスなど、金吾達「宇良守軍団」との「暗闘」もあるのでしょうか? 楽しみですね。
 この先、再琉球渡航を計画している金吾、その先何をしようとしてしているのか、その金吾の胸の内は、まだ作者の頭の中にしかありません。どのような筋立てになるか楽しみにお待ちください。
 これまた賢明な読者諸氏は既にお判りの通り外洋航海に耐えられる図面を手に入れ、伊之助にその改良を命じたり、南洋航海の経験のある水主を雇い入れたりと、金吾の緻密な頭の中には次の行動が、醸成されているようです。

 第三巻の「深慮遠謀」には、金吾と商人達との駆け引きが詳細に描かています。
薬師問屋や大坂の鴻池、京の越後屋三池家などの当主とのやりとり、商業活動を冷静に分析した大番頭などの残した多くの書籍も買入れ、殖財に貪欲な商人という捉え方ではなく、彼らの「哲学」をも吸収していきます。
 大阪堂島の米市場の相場や伝達方法、それらが日本の経済社会にどのような影響を与えているのか、主人公の金吾は実地に見分します。
 また、幕府の優秀な官吏である、伊豆韮山代官の江川太郎左衛門英(ひで)龍(たつ)や、その紹介で、奈良奉行に左遷された川路聖謨(かわじとしあきら)と出会った金吾は意気投合します。
 また大坂城代松平忠優(ただます)(忠固(ただたか))が営む城代紬の直営店など、宇良守藩よりも半歩進んでいる販売方法なども貪欲に吸収していきます。
 これら有能な人材との出会いは、今後の重要な布石になるでしょう。この数年後、激動期の「引力」に導かれるように、ダイナミックに活動する優れた実務能力を持つ人物達です。
本冊子で初めて、その活躍を知る方のいると思いますが、それぞれに幕末を「変革」しようとした人物です。

 琉球王女秋月と金吾との間に生まれた憲吾。秋月は健気にも、心細さに耐え、遙か琉球那覇で、金吾が迎えにくるのを待っています
また、長崎町年寄、久松善兵衛の孫、華子は、清王朝に対し乱を起こし(三藩の乱)、自ら周王朝を樹立した呉三桂の血を引くといいいます。
 吉原三浦屋のまだ幼い禿(かむろ)みくは、金吾をひたすら思い焦がれています。
 そして、金吾をおとこにした、花紫太夫は何処へ行ったのでしょうね。
 親に捨てられた異人の血が混じっている伊之助。この天才が、金吾を扶け、宇良守の興産事業に大きな発明をするのですが、この天才伊之助は、第三巻でも大活躍をします。第四巻でも、更なる天才ぶりを発揮します。
幕末期金吾を取りまく活動は、おそらく日本だけに留まらないような気が致します。お楽しみに。
 大きな人と人との繋がりは、壮大な幕末歴史時代小説を紡いでいきます。
 この第三巻「深慮遠謀」は、従来の幕末歴史小説とは趣を異にし、大分歯ごたえがあり、ちょっとハードルが高いかも知れませんが、この先、いい加減な情報に不安を増幅し、精神の安定を欠いてしまうことのないように、幕末の「構造」をしっかり把握して貰わねばなりません。そしてその重層的で、一間複雑に見える構造を、面白く解きほぐし、投影てくれる「歴史時代小説」があれば、「現在」を、冷静にみて、焦らず恐れず、判断し行動できるのです。
 それは、初音の裏殿シリーズをお読みいただくことだと思っています。光格天皇御陵


「自社ショップ」からお求めください

 

「深謀遠慮」~初音の裏殿・第三巻~のお求めは、ノーク出版「自社ショップ」からお求めください。(紙の書籍・電子書籍も含めて)
 Amazonでもご購入できますが、 株式会社ノーク「創立40周年記念事業」として、特別感謝セールの開催を予定しております。当社「自社ショップ」よりお求めいただくと「特別価格」はもとより様々な特典がございます。
 「深謀遠慮」~初音の裏殿・第三巻~の上梓日時や、特別感謝セールなどの内容は、このブログより御連絡申し上げます。
                 令和6年6月8日   春吉省吾

新緑イチョウ

「愚民論」を糾す~「愚民」のままだと命を失う・第1部のご案内

■「愚民論」を糾す~「愚民」のままだと命を失う

実は、300ページにわたる「愚民論」を糾す~「愚民」のままだと命を失う という書籍の上梓を考えておりましたが、諸般の社会情勢にかんがみ、緊急に前半部分を上梓した方が良いと判断し、原稿用紙で100ページ部分を上梓することにいたしました。

電子書籍 EPUB版 と PDF版  2種類を用意いたしました。それぞれの用途に応じてダウンロードしてください。

(一) 本随筆について

 これまで一般公開を目途として「時局解説」を月一度記載してきたが、日本人の殆どが「惰眠中」と言うことを痛感した。つまり殆どが、睡眠剤を投与され、正常な思考をすることが出来ない状態になっている。現在起こっていることを時系列に記載し、本質的なことを噛み砕いて解説しても「ああそうか」とスルーされるだけとわかった。
 パンデミック以来、それはますます増幅されている。
 この事象は通常の頭を持つ言論人であれば、頭を抱える問題だが、メディアに露出する専門家、実は「メディアに魂を打ったイエスマン」は、その時局に「フイルター」を掛けて、政府・省庁の嘘の発表を幇助し、更に増幅させる。だからそこからしか情報を得ていない日本人の殆どは、「惰眠」のままである。私のような微力の者がいくら「時局解説」をしても何も響かない。
 「どうするか……」
 簡単だ。ほんの数パーセントの「覚醒者」にもっと自信を持って貰い、その輪を拡げ、その確信を確固なものにする。そのために哲学、哲理を援用する。そして「半寝ぼけ」の方々を覚醒者にすべく、私のこの書を「気付け薬」として読んで貰いたい。
 「惰眠中」の日本人に向かって直接相手にするには時間が足りない。
 しかし「覚醒者」が25%を越えれば日本は変わることが出来る。
 「『睡眠薬』を飲むのをいま直ぐ止めろ」と訴える同士が増えれば、あるとき一瞬に世界は変わる。
 事実を「陰謀論」のなのもとに、考える事を拒否させている卑怯者が世界中にいる。
 マスメディアがそれに加担しているのだから卑怯この上ない。
 だが、それに怯むことなく、「覚醒者」の輪を増やしたい。

(二)緊急一部上梓

 この随筆は、書籍版のための原稿だが、全てを書き上げるには時間がかかる。直近の時局解説も含むから、この記事を緊急上梓することは読者にとってより有益だと判断した。
 本冊子は、原稿用紙で100ページ(全体の書籍の3分の1程度)程の分量だ。
 最終的には中見出しに前後が出るかもしれないないが、ご容赦いただきたい。
 なお本冊子は、どこの誰かも判らない方に、読み飛ばしてほしくないので、ノーク出版に登録して頂いた方に、300円(消費税込み)で販売します。カード決済のみといたします。
 冊子は、EPUB版と、PDF版の2種、同じものをアップいたします。
 どちらか、一つ、端末機器に合わせて、お選びください。
  スマホ、タブレットで、読書される方にはEPUB版がお勧めです。Google playブックスAmazonKindleApple Books楽天Koboなど(各社からでている無料ソフトをご利用ください)で御覧頂けます。3回アップロード出来ますので、スマホタブレットの両方で利用できます。
 PCでお読みになる場合は、PDF版が良いかもしれません。(スマホタブレットでも購読できます)
EPUB版とPDF版はそれぞれ別途料金となります。

(三)今回の一部上梓の内容

 今回の冊子をお読み頂ければ、我々はいまどういう立場に立たされているのか、しっかりと理解頂けます。
 ただ、メディアの「虚偽情報」に頼りっきりだった方には、お読みになると少々パニックを引き起こすかも知れません。
 でも大丈夫です。現在貴方の目の前で起こっている、あるいは隠蔽されていていることの「根っこ」、それは宗教であったり、哲学であったり、我々が本来持っていた感性などに起因します。
 それらをしっかり見直すために、事象が正しく伝わっているか否か、曲解されたり、真逆に利用されたりしていないかと、検証することから始めなければなりません。
 そこから始めないと、貴方は寝ぼけたまま、大事な一生を受け身で終わってしまうのです。
 ことの本質を知って、その上で、現在の時局・現状をもう一度見直して見てください。

(一)本随筆について(上記の文章)
(二)曙光に祈る
(三)宗教観と宗教
(四) アインシュタインスピノザ
(五) YAP遺伝子
(六) 日本人の親切遺伝子
(七) パレスチナイスラエル戦争
(八) グローバリズムを定義する
(九) 現実社会を見よ……
(十) 日本のインテリはマゾヒスティック(masochistic)
((十一) カール・ポパージョージ・ソロス
(十二) カール・ポパーが泣いている
(十三) 宇宙を呑み込めない哲学は所詮……
(十四) アテネ奴隷制
(十五) 奴隷制ダボス会議
(十六) 背後に控えている巨大な支配
(十七) デジタル金融化
(十八) グローバル金融資本家達の思惑
(十九) ネオコンの定義
(二十) ディープステート(deep state)とは何か
(二十一) オバマ政権がやったこと宗教
(二十二) トランプの無念
(二十三) ああ、ただ流されていく
(二十四) 傀儡は辛い
(二十五) 日本政府のウクライナ対応
(二十六) タッカー・カールソンとプーチン
(二十七) 武器と医薬
(二十八) 薬害と改竄
(二十九) メルク社のこと
(三十) China、ロシア、そしてアメリ
(三十一) スパイ天国日本
(三十二) 学問・学術という名の軍事情報漏洩
(三十三) 日本メディアの「非常識」
(三十四) 知られざる負の歴史・吉田茂
(三十五) マッカーサー吉田茂の駆け引き
(三十六) War Guilt Information Program
(三十七) 吉田茂負の遺産

偽りの情報からの脱却。覚醒せよ、そして現在の出来事の本質を理解せよ。(春吉省吾・タブレットに映し出された少女の表情は偽りで、実は檻の中に閉じ込められているのかも知れません)

(四)次回以降について

 次回以降の執筆中の一部を記載してこの随筆を終える。この後半部分では多くの具体的解決策を明示します。但し、前半部分を知らないと、以下のことが本当には理解できない。
 次回は、鳩山一郎岸信介と話題を移し、更に踏み込んで話しを進める。
 鳩山、岸とダレス、本格的にCIAが絡んでくる。岸がよかれと試みた「安保改正」は、「日米地位協定」とさらに「日米合同委員会」というとんでもない協定・委員会の強制運用を結ばされ、現在に至っている。明治時代の不平等条約などよりももっとひどい、手枷足枷を我々は嵌められている。これと真っ正面から戦った日本の政治家、官僚はいない。ギリギリ譲って田中角栄氏のみだ。これらを無視、変更しようと試みると、失脚、ないしは命を失う。
それでも我々は、幕末・明治維新に失った、真の独立を勝ち取らなければならない。
 そのために、論述は多岐にわたる。
 日本を真の独立国とすべく、次理世代にそのバトンを繫ぐための具体的な、施策、戦略、戦術を記述する。
 消費税ゼロも、大幅減税も実はやろうと思えば出来るのだ。しかし、このままの政治・経済環境では我々日本人の「救済」は果たせない。ではどうするかという、覚醒の書として読んで欲しい。

●後期水戸学と「愚民論」●イギリスの凄さと狡猾さ ●日米合同委員会 ●制空権と治外法権 ●核武装論 ●真の金融論 ●日本人が失った虎の子200兆円
●人口減少と移民問題 ●日銀と財務省 ●公共貨幣論 ●消費税ゼロの現実論 などです。

■今年は「(株)ノーク」創業40周年

1984年(昭和59年)9月で、株式会社ノークは、創立40周年を迎えます。
創立以来の会社のMission(使命・社是)
For the Coming Genaration 
「次世代のために 果たすべき使命がある」
です。
このMissionは、ノーク出版にも引き継がれています。
勿論、両者の代表である、春吉省吾の基本のスタンスです。

幕末歴史小説「初音の裏殿」、第三巻~愛別離苦~の上梓も楽しみにお待ちください。

春吉省吾

 

はじめに

 今回皆様に配信する随筆は、我が師、「同根会」代表長谷川肇(智泉)先生が、今から40年前(1984年・昭和59年)、会報に投稿されたものです。
 40年前の記述ですが、今読み返すと、その内容が一層鋭く我々に響いてきます。
我々はことの本質を掴みきれないまま、闇雲に経済的な利得を追いかけ、流されるままにここまで来てしまった結果が、今の体たらくなのかと思うことしきりです。
 長谷川先生の文章は、話し言葉と同じように、歯切れがよく、現状分析から、物事の本質に迫る切り口は見事です。
 というわけで、2024年の新年にあたり、長谷川先生がお書きになった随筆を皆さんにお読みいただき、本来日本人の持つ「陽性な気質」を失うことなく、目先の欲得、我欲に溺れることなく、「誤情報」に慌てふためくことなく、自らの思考と行動で、正しい情勢判断をし、真剣に生ききるための参考にしていただきたいと掲載するものです。

 平成7年(1995年)2月に「ゆさふり~長谷川智泉活理集~」という冊子を「同根会」の20周年の節目に、上梓しました。当時編集委員として作業に当たりましたが、この随筆は、長文のため掲載しませんでした。
 少数の方にしか目に触れていないこの随筆を、40年の沈黙を経て、多くの方々にお読みいただけるのは、弟子の一人として嬉しい限りです。
 (なお本文の数ヶ所の言いまわしにつき、編者・春吉省吾が修正した部分があります。ご了承ください)

長谷川肇(智泉)先生のこと

 長谷川先生は昭和5年(1930年1月3日)のお生まれで、平成28年(2017年3月3日)に永眠されました。87歳の生涯でした。
●昭和27年(1952年)NHKに入社(アナウンス部)、TVの「貴方のメロディー」の企画から初代司会者となり、高橋圭三アナウンサーの後の「私の秘密」を担当、「ポケットサイエンス」「囲碁将棋の時間」「明るい農村」「明日の健康」など、スポーツ番組も含めて殆どのジャンルの番組司会を担当しました。
●昭和43年(1968年)NHK(チーフアナウンサー)退社
「長谷川肇モーニングショー」(NET・10チャンネル)の司会を担当。アシスタントに下重暁子(元NHKアナウンサー)、ばばこういち(フリージャーナリスト、元フジテレビ製作スタッフ)
 先生には、業界の裏話や、タレントの素行など様々なお話を伺いました。私(春吉)も、一時期TV業界に関わっていたこともあって、首肯することが多く役立ちました。
●昭和44年(1969年)中小企業庁提供「明日の経営戦略」。18年間にわたり2000社を超える企業・商店街など全国に取材して放送。鋭い視点のインタビューは中小企業の意識向上に大いに役立ちました。

長谷川肇モーニングショー・1969年

「同根会」という経営研究会について

 昭和49年(1974年)、経営研究会「同根会」発足。上場企業、中小企業100社の経営者、経営幹部が参加。令和2年(2020年)解散。
 同根会の会員第一号は本田技研工業(株)、取締役最高顧問・本田宗一郎氏です。
(株)アシックス・鬼塚喜八郎氏、吉田工業(株)YKK吉田忠雄氏、(株)藤田商店・日本マクドナルド・藤田 田氏、(株)丸八真綿・岡本一八氏などの著名な創業者もおいでになります。
 月一度の「同根会」は講師をお呼びして講演の後、長谷川代表とのディスカッションをする、会員相互の情報交換と相互映発の場として例会が開催されました。
 また長谷川先生の年2回、10講座による、情勢判断学、戦略戦術論、マーケティング論を深く学ぶための「実学講座」を開催しました。経営のための共通用語を学び、「経営則人生」という高度な人間学を、それぞれの経営に取り入れるための「同根哲学」の実践を確たるものにする講座でした。

平成16年8月4日長谷川先生と。まだ若かった。

「日本社会における指導者像」・同根会の考える指導者像

この記述について

 前半は全寮制のある高等学校が発行している雑誌に「日本社会の指導者像」(高等学校の管理者・教師が対象)というテーマで、執筆を依頼されたものの全文であり、後半はそのなかでも補足の要があると思われたところを加筆したものである。
(春吉註・この内容は、「全寮制の高等学校」の管理職や教職員の先生方には、僭越ですが、些かレベルが高いと思っています。日本的哲理を学んでいない方たちには長谷川先生の言外に含むことはなかなか理解できないだろうと思うからです。
 現在の日本の政治家、官僚、企業経営者でも、長谷川先生の言葉の深さを理解できる方は殆どいないようです。この内容の本質を理解して実践していたら、敗戦後80年、現在のような体たらくは起こりえ
なかったはずなのです)

型から学ぶ

 テレビ朝日系列で日曜日の朝放映している「明日の経営戦略」は、放送が開始されてから20年という民放でも数少ない長寿番組の一つである。私がレポーターを担当してからも、すてに15年が経ち、訪問した企業は800社を超えることになった。その中には一部上場の創業社長をはじめ、中堅企業、さらには家内工業的な零細企業まで、幅広い層と、あらゆる業種が含まれている。
 そのいずれにも企業の命運をかけ壮絶なドラマの歴史があり、そこから体得した経営の「常識」(コモンセンス)がある。
同根会とは、こうした経営の実際体験から勝ち取った鍛えられ磨きぬかれた経営の「常識」ともいうべきものを集積し、それを共に学ばんとして10半年前に設立した会である。
 日常、目の前に起る困難な問題をばりばり解決する上で大切なものは、この鍛えぬかれた「常識」というものであり、これこそ生きた学識というものである。
 今日、200社におよぶ経営者の方々が参加し、月例会は体験発表とそれにかかわる活発な討論が重ねられている。こうした経営者の努力は当然企業業績の上に結実し、昨年末には各分野で受賞される方々が続出することとなった。アシックスの鬼塚喜八郎社長(現在の「アシックス」の創業者)は毎日経済人賞を、食料品小売店全国コンクールで農林水産大臣賞を受賞された方や、その他の会員受賞者を合わせれば10賞ははかるく超えることになる。
 まったく賞と関係のないのは、代表の私ぐらいなもので、まさに代表は会員の〈助手の立場〉が、その使命であるといえよう。
 規模の大小を問わずそれぞれの経営者は優れた指導者であり、その思考行動には当然、普遍性と特殊性の両局面が見られる。特殊性はその人の持ち味ともいうべきもので、どんなに素晴らしいことでも他人がその外形を真似ただけでは失敗に終るといったものである。従って本会では〈型を学び型から学ぶ〉と教えている。型を生みだしたもの、型に現われる以前のもの、その人の事物のとらえ方、思考の枠組、さらには人生観にいたる深い洞察があり、それをわがものとして自分独自のものを生み出す、まさに同根会は、これを学ぶということである。

人生こそ心身浄化、向上の場

 同根会は指導者としての使命を持つ方々の集まりであり、使命達成にあたっての根本を学ぶ会ともいえる。人それぞれに使命があり、その使命達成のための一能ありとする。その一能を発見し発揮しつつ世に貢献し、そのプロセスを通して自己完成をはかるというのが、その生き方である。原理原則もまた本来人間には備わっているものと考えるので教義教則とか、べしべからずといった戒律も設ける必要はないとしている。
 とかく修業、道場という言葉を口にする集団の陥りがちなところは、最高の理想像のみを睨みつめ、あれもいけない、これもだめ、これも面白くないとして毛嫌いすることである。そのため経験は極度に貧弱、そこに育った人々の天分は極度に未発達のままに残り、万有進化の大いなる流れの中に置き去りにされることとなる。
 空、絶対を理想とする禅の修業は、無心になるためのさまざまな工夫がこらされているところは、まことに驚くべきであるが、しかし理想はあくまで理想であり人間である以上とてもそこには到達出来るものではない。
 もちろん学ぶ点も大いにあるわけで、それを学ぶことにやぶさかでないが、出来もせぬことを目指すのはまことに愚かなことといわなくてはならぬ。
 なによりも現世には現世の生活があり、その実生活のあらゆる経験を積みつつ一歩一歩、向上の道をいくのが人生である。この地上こそ心身浄化向上の場であり人格の完成が人生の意義であろう。
 本来、修業の第一はこの心身の浄化にあり、そのためには日常の〈真の反省〉を心がけることの重要性を説いている。
「かんながらの道」の鎮魂帰神の行法は、わが民族性にまことに合致したものと考えられるが、その鎮魂の目指す心身の浄化としての精神統一の実修も、しっかりとした指導者を得ることが第一であり、単独実修はむしろ危険といわなくてはならない。
 とすれは、かかる特殊な修業を心がけるより〈真の反省〉を心がけ、そのためには先ず、真の反省の仕方を学ぶことである。
 本会の、ことの出発とその基本にすえられた考え方の一端を述べたのは、同根会代表として執筆を依頼されたことと、自分の体験から出た指導者の条件を申しあげて、ご参考に供すべきと考えたからである。

活力は落差にある

 指導者たるものは成功失敗は戦略上のことと心得て大局観を養うことが必須条件となる。したがって
●日本社会における指導者は歴史的観点に立ち、日本固有の文明を十分自覚した人であること
●指導者たるものは使命感をもち新しい時代の新しい人生指導原理を確立することの急務であることを痛感する人であること
が前提となろう。
 東西両文明を融合し終えたわが民族は、その固有の文明を自覚することによって民族としての本来の使命に目覚めることになろう。数千年にわたる仏教、西欧文明という巨大な外来文明を受け入れるにあたり自己を至らぬものとしてきた民族が、いまようやく融合したところの固有文明を自覚するという大転換期にさしかかっている。
 以上は本会の指導者たらんとするものの根本になくてはならぬ常識の一端にすぎない。
 ことに当り、事物を分析することは有効な作業の一つである。分析を通して事物の優点欠点のあるところを解明することはよいが、あまりに分析に深く立ち入り綜合の観点を忘れると、ことの本質を見失うことになることは注意せねばならない。
 ことの本質が本当に〈わかる〉ということは直観力のなせるわざであり、直観力は綜合の過程に生ずるものである。その綜合の力は強靱な精神的エネルギーに支えられる以上、心身の浄化と同時に心身を鍛えることの必要性がここにある。
 心と肉体は相対不離の関係にあるからである。直観力を養うためにも真の反省は不可欠のものであるが、その反省と同時に深く思考を重ねなければならない。
 思考は心のはたらきであり、思考を練ることは理性を磨き鍛えることになるからである。肉体を動かし汗を出し身体の老廃物を出す、その一方で心を鎮め沈思黙考するという動と静の落差のなかから直感力は養われると考えている。
 指導者はこの直観力のある者が有資格者といってよかろう。
 同根会もこの10年、多くの変化を遂げてきた。
 すでに記述した内容のそれぞれは実は本会が歩んできたプロセスから学んだものであり、その曲折、過ちを通して再構築してきたものである。初期のころは最高と思われる理想を追うあまり、「べしべからず」といった硬直した思考にとかくとらわれ、しかも、それでよしとする〈うぬぼれ〉まで犯しがちである。指導者がしらずしておかす罪科穢(つみとがけがれ)というものかもしれぬが、恐ろしいことである。

 最近の会合は厳しいなかにも、ゆとりのある明るく愉快な会となった。
たとえば勉強会のあと、銘酒を楽しむ一時が設けられている。幸い会には優れた酒造元が多く参加しているので、本醸造吟醸大吟醸といった香り、のどこし、酔いざめの素晴らしい日本酒がとどけられる。
 本物を味わって日本の心を識ろう、といった名目をかかげてはいるが、これは〈かみごと〉における直会(なおらいかい)であり、厳しさのあとの楽しさが用意され、そこに落差が生じ、その落差から新らしい活力が生れるということである。
 行住坐臥(ぎょうじゅうざが )これ修業とはいえ、あまりに張りつめた心境のみでは現世生活は営み難いところとなる。
 人々は特殊な世界の特殊な修業僧を目指しているわけではない、この世の中は普遍性が主流であり特殊性は一部にすぎないのだ。

時代性を無視してはならない

 かつて将棋の大山康晴名人がこう語ったことがある。
「根性では永続きするものではありません。私が今日あるのは将棋が好きで好きでたまらなかったからです。だからこそ他人からみたら、とても出来ないと思われる努力、精進も出来たと思います」と。
 自己本来の一能を発見し、それを発揮せんとするとき精進も努力も当然のこととなるということであろう。精進努力は強制すべきものではなく自覚より発する自らなる行為である。
 オートバイに続き小型車でも「ホンダ」の名を世界的なものとした本田宗一郎氏は「嫌いなことをやってうまくいくはずがないね。事業をやるにも先天的に向かない人がやったら本人も苦しむかもしれんが従業員を不幸にすることになるよ。子供の教育でね、ぼくが親に云いたいことは、親の役目は子供を幸福にすることで、それには子どもの長所短所をよく見定めて、子供の好きな方向で、それぞれが将来社会のお役にどうたてるかを子供と一緒に考えて学校を選ばなきゃだめだっていうことですよ」と語り、さらに指導者について
「ぼくが、ここまでやってこれたのは、大勢の人がその分野分野でヘルプしてくれたからじゃないかなあ、ぼく一人ではどうにもならなかった。最後は人間性ということになるのかな、指導者は自分の考えがどんなに良くても大勢の人に納得してもらえなくちゃ何も出来ない。“あいつの考えならいやだ”と嫌われてしまってはだめなんで、“いっしょにやっていこう”という気持ちを大勢の人が持ってくれるようでないとね。
“やっぱり、へまもやるじゃないか、同じ人間同志だ”という気持ち、だから自分のへまを隠す社長なんかあまりたいしたことはないね」
 と、平易な話のなかに味わい深い人間心理を語って下さったものである。
 お二人とも本会の顧問会員としていろいろご教示をいただいているわけであるが、お会いするたびに感ずるのは〈底ぬけに明るく肩の力がすうっと抜けている〉ところである。
では気楽さばかりかというとそうではない。本会設立にあたり4年がかりで本田氏に語ってきた私に
「長谷川さん、本気だね」と、ピカリと光らせた眼力を私は昨日のように思い出す。ここにもメリハリの精神発動があり、その落差こそエネルギーと直観したものである。
 人を動かす力とは、その人の全人格から発するこのエネルギーであると思うがどうであろうか。
 それが五感を通して相手の深奥に迫り、しらず心を動かすということになる。
 指導者の眼にみえないこの力が人を動かし協力させ、事を成すといってよかろう。

 多くの人の協力を得られるためには〈相手を認める〉ところから出発しなければならない。現在の日本社会がどうあろうとも事物の生成発展には多くの理由があってそうなった以上、それを認めた上で事を成すという〈時代性の認識〉がなければうまくいかないものである。
 この世に存在するものは一つとして単独に存在し得るものはない、多くの〈こと、もの〉とのかかわりあいのなかにあるわけである。

 本会顧問、世界経済調査会理事長木内信胤先生はこのことを「事物は重層構造のなかにある」と表現され、これからの宗教は「宗教らしくない宗教ではないか……」と語っておられる。

 

 紙数の都合で結論を急ぐことにするが、本会顧問の法則史字の大家、村山節氏によると、21世紀は東西両文明の交替期であるという。そしてわが国は東西両文明を融合した固有文明の保有民族である。人類の歴史的流れは精神主義への転換期とも考えられる、いずれも大転換期を暗示している。
 こうした歴史的観点と真の人間観に立脚した人生指導原理の確立はまさに急務といわなければならない。
 あらゆるところで行きづまりをみせる世界情勢は、こうした大きな歴史の流れのなかにあり、人類は“新しい時代の新しい思想”を生みだすための苦しみを味わうことであろう。
 日本社会の指導者は今日このときに生をうけたことに深い感動を憶え、ひたすらそれぞれの使命を果たすべきであろう。わが国は企業規模の大小にかかわらずそれぞれの分野にすぐれた指導者をもっている、それが日本経済の活力となり世界でもっとも安定した経済社会をつくってきたわけである。
 昨年1月(昭和58年・1983年)に大阪で開かれた中小企業サミットには31ヶ国150人の方々が世界中から集まり、日本の中小企業政策を学びたいと熱心な希望がきかれた。おそらく今後、世界の眼は日本に注がれ日本研究はますますさかんになることだろう。それが刺激要因ともなって日本人は自己のもつ特質に気づくはずである。
 徹底した相対的な事物のとらえ方、二元にして一元の人間観、そして万葉の心〈優しさ〉等々、日本人が本来の自己をとり戻し21世紀にむけて、世界人類に貢献し得る人材育成を、そのロマンとする指導者が一人でも多く出ることを祈っている。

理想への架け橋を(加筆)

その(一) 気楽になるために

 

 ことに当っては、まず〈相手を認める〉ところからはじめなければならないという事は、本会ではすでに何回も語ってきたところである。
 思考を重ね、ある結論を得ると短兵急にそのまま現実に適用しようとしがちなのは、その人が未熟である証左であり、いささか酷な云い方となるが〈自己中心的〉といわれても仕方のないところであろう。すべての〈こと、もの〉は、それなりの多くのかかわり合いと、多くの理由があってそうなっているのであるから、それなりに認めた上で、〈どこから、どのようにして、ことをはじめてあげたらよかろうか〉と考えてこそ、ことはうまく運ぶものである。
 否定し分析し綜合するという事物解明の方法は結構ではあるが、それから得た結論を、そのまま現実にあてはめようと急いではならない。
〈こうあるべきはずのもの〉という結論が得られたら、それはそれとして現実に立ち戻り現実を一応認めた上で、さてどうするかと考えることである。
 このとき、解明にあたって現実に対した当初とは、すでに〈心の余裕〉が違っているはずである一応の結論を得るまでの思考行動のプロセスがその余裕を生みだしているのである。この余裕をもってもう一度、現実をみつめなおし、その背後の事情を認め対処の方策を考え実行すれば、時の流れにそって事物はその結論の方向に動きだすものである。そこを認めず事をなせば、有形無形の反発を招来するのみで、本当にうまくいくということにはならない。
 そこまで対処の方策をほどこせば、あとは事物そのものが今度は変化していく番である。こちらは気楽な気分でその変化を見守っているというぐらいで丁度よかろう。
“人事を尽くして天命を待つ”とは、この気楽さがあってこそといえる。

その(二)根本治療と対症療法

 

 世を否定し時代を否定し悲憤慷慨してやまない人がいる。
そういう人に限って一人よがりの言動におちいりがちである。なぜ一人よがりになるのか考察してみると、自己のかち得た理想に酔い〈相手を、世相を認める〉ことを一切しないというところに原因がある。つまり理想に酔った酔眼、もうろうたる眼では、目前の事物の、よってきたる原因なぞ、まったく見えなくなっている。
 幸福に酔い理想に酔うと、〈人生の理を忘れ、天の理のみに片寄る〉といった片手落ちに陥る。天の理、地の理の交点を識ることが知恵であり、その上に立って事をはかることが要諦である。
 その辺の理が本当にわかれば〈悪すら認める〉ゆとりが生れるものである。
そこにはすでに善悪の別を超えた世界がある。善悪とともに向上進歩の道をいくといった全く別の世界は、悪を許し悪に迎合するということではない。悪というものの存在の意味を深く理解するという事であり、であるからこそ対立を超えてどう生かすかというところに自己が立てるのである。悪はただ憎むべき存在とみてはならないということであり、それでは悪にとらわれ、その境涯を超えることは出来ないというものである。
 病気になる、病状が出る、その病状にとらわれ憎めば、その病状さえ除去されればよしといった短絡的な考えとなり、その病状を招いた多くの原因のあることを忘れてしまうのと同じである。
 世の中が悪い、教育がなっていないといっても、その背後には実に多くの理由があってそうなっているのであり〈根本治療〉とは、その背後の原因を取り除くところにある。
 ガン細胞を切除してはたして完全治療につながるかどうか、切除は増殖を防ぐための緊急対策の一つであり、と同時にガンを招来した多くの原因をさぐり、それへの対処の方策を講じてこそ根本治療といえるのではなかろうか。
 切除は対症療法であり背後の原因除去が根本治癒であろう。根本治療を忘れれば第二、第二の重い病をまねくということにもなりかねないと知るべきである。
 本会では、抗生物質をはじめとする薬物の乱用、酸性食品のとりすぎ、ストレスの蓄積、自己中心の強欲、など心療内科を含めての注意を喚起してきた。
 病状を認めるとはその背後の因果関係を識るということであり、根本治療への第一歩である。

その(三)理想と架け橋

 同根会はそれぞれの天分を発見し、その天分を発揮しつつ、人間形成をはかるとする人々の集りである。
 人間は未発達の魂の持主であり〈永遠に向上進歩の道をいく〉と考えているから、すくなくともこの人生で〈これでよし〉とする時はないと心得ている。
 学校教育、社員教育においてもまた同じである。わずかな期間でその教育の理想を実現せんとあせってはならない。そのあせりはしらず生徒への強制となり、ために生徒の不平不満は次第に内向して、みせかけの従順の姿を見せるといった最悪の事態となる。強制が外れれば以前より性の悪い人間になるという場合がしばしばある。
 善の強要は悪を生むといってよい。しかし、それは善から生ずるものではなく強要した指導者の人間性がそうさせるのである。
「これほど正しいと思うことを生徒に分らせようと懸命の努力をしているのに、実効があがらない」
 という場合は、教えている内容ではなく、その人自身に問題があるといってよい。
 本来、強制は一時的対症療法である教育指導には肉体的訓練と精神的指導の両面から考えねばならぬが、肉体訓練といっても修業僧のごとき、滝にうたれ食を断つといった、極端な坐禅のようなものを組んで、眠りまでも克服するというような異常な特殊な訓練肉体に対する一つの苦痛を与えるというようなことをする必要は全くないといってよい。
 まずは自分のことは自分でするという身の廻りの整理整頓が適度な運動であり、さらに必要と思われる若干の肉体訓練をすればこと足りるものである。それより精神的な措置として〈反省の在り方〉、〈深く思考を重ねる〉といった理性を磨き鍛えるということの方がはるかに重要であるといえよう。
 実はその自覚にもとづいて本人が特殊な肉体訓練の必要性を感じて行う行法であるならば、それはそれなりに有効な手段とはなろうが、あくまでこれもまた本人の自覚をともなったものでなければ、厳しい肉体訓練もたんなる飾り物にすぎないものとなる。
 理想を追い、事を急ぐあまり、現実から理想への永い架け橋を忘れては現実にそぐわない人間をつくるということになろう。
 その架け橋こそ人生そのものであることを忘れてはならない。
 人生を生きる上において求められる人間像は、生き生きと生きている人間味あふれる人間であって、枯木寒厳さながらの修業僧まがいの人間では断じてない。
 真剣になるときは真剣になり、遊ぶときは我が日本の陽性民族の特徴として素裸になって踊るもよしとするのが同根会の人物像である。
 真剣になったその凝りをほどくのが〈なおらい〉という、いわば宴会であり、そこに本当の楽しさ愉快さが生れるのである。いや生きる上での活力はその落差から生じるといってよかろう。
 社内に、校内に明るい陽気が充ちるようでなければ、その教育指導は間違っているといってよい。
 社内に校内に心からなる笑い声がきこえないようなところには活力はなく、活力のないところには人は住めるはずがない。
 社内の活性化、学校内の活性化とは真に自由なる心の広がりと向上心、そして〈あそびの効用〉があってはじめて生ずるものである。
「べしべからず」で人が育つわけがない。
 指導者に人間的幅のあるやなしやが問われるところであろう。
 そして教育指導とは向上進歩への手がかり足がかりを与えることであり、人生の永い架け橋にいざなうことである。人生という一生を通して理想への道を一歩一歩向上していくのは本人のなすべきことであり、指導者がその理想をふりかざして強制するかごときことは、人間観の欠除のしからしめるところといえよう。

 

以上、長谷川先生の40年前の随筆を御紹介しました。

 

長谷川先生の教えの先に・春吉省吾

 この長谷川先生の文章は、40年前のものとは思えないほど本質を抉っています。
 世界の指導者達の、あきれるほどの二枚舌と、保身と我欲の言動を見るに、今、先生が生きておられたら、どんな言葉を発するかと思うのです。
 私がまだ40代の頃、月に一度電話が掛かってきました。
 大きい事件や経済変動の時局について「君はどう思うかね」とか、私がイベントや経営コンサルタント業をしていたことから「○○の業界はどうかね」とか質問されました。仕事が立て込んでいるときなどは、ぞんざいな対応をしたことを、今になって反省していますが、大抵先生の話術に乗せられて、長電話になってしまうのです。段々乗せられて、本音を話すと、「そのとおり」と仰って、更に深く尋ねてくるのです。この「電話指導」によって、大分鍛えられたなと、感謝しています。

 平成30年(2018年)5月に、同根会で薫陶を受けた恩返しとして、哲理的随筆集「言挙げぞする」を上梓しました。体調を壊したこともあって、長谷川先生の生前に、謹呈することが出来なかったのが心残りでした。
 今回、先生の随筆をスキャナーで取り込み、校正しながら「この先、先生の哲理を更に進めつつ、崖っぷちに追い込まれた日本人の生存権の危機(殆どの人達はそのような危機があることを認識していない)を回避するにはどうすればいいのか」と考えながら作業をしていました。そうこうするうちに2023年から2024年に年が変わりました。

 長谷川先生の随筆が書かれた1984年までの日本は、私を含めて日本は何処までも経済的に成長していくのだということを信じて疑わなかった時代でした。ところが、翌年の1985年8月の日本航空123便墜落事故が通称御巣鷹の尾根で起こりました。不思議な事故で未だに原因は謎です。
 更に同年9月には、膨れ上がった日本の対米貿易黒字の削減の強引な「プラザ合意」がなされ、その後の「失われた30年」(このプラザ合意を起点にすれば、「失われた40年」ということになります)が始まります。
 当時の中曽根康弘首相、竹下登蔵相は、これら隠された秘密を抱えたまま、鬼籍に入りました。
 その後、現在に至るまで、日本人がせっせと働き続けて蓄財した「虎の子」は、ウォール街(ネオコンの搾取も含む・アメリカの軍・官ハゲタカ集団)、ロンドン・シティ、更には、China資本にいいようにされて、気付いてみたら、日本の庶民は無防備なまま投げ出されてしまったという状況です。
 日本政府の推し進めている「日本国憲法」の自民党の改正案の「緊急事態条項」や「97条」の基本的人権尊重の条文の全面削除、はては、諸外国では殆どがワクチン接種は停止されているのに、見切り発車のレプリコン(次世代mRNA)ワクチン承認、食糧自供率の問題、エネルギー政策など、国民の危機管理とは真逆政策、あるいは無策、そのいい加減さは目を覆うほどです。
 日本は、世界の金融グローバリスト達の「草刈り場」となっています。既存の腐った行政組織や既存の政党に任せていたら、我々国民は「命の危険」に瀕してしまいます。
 特に日本の中小企業の数は、全体の99.7パーセントを占め、就労人員は70パーセントを超します。インボイス制度発足により、中小企業(中規模企業・小規模企業)を育成するどころか、政府・財務省は中小企業は、不効率で不要という政策をとり続けています。中小企業の育成・保護は日本の物作り、サービスの生命線なのですが、ここのままでは途絶えてしまいます。
 外国人の不法入国、不法滞在者対策なども、過激な人権左派の活動によって、日本人の生存権が侵される危険も生じています。万一、大陸で異変が起きたら、押し寄せる移民によって、日本はどうしようもなくなります。核武装云々の論議をする前に、日本人の生活を守る具体的な戦略・戦術が必要なのです。
 日本人を取りまく環境が40年前とは比較にならないほど劣化してしまいました。理由は簡単です。敗戦後80年、ことの本質を知らず、あるいは知っていても、それにどう対処するのかという覚悟を持つリーダーがいなかったのです。勿論、多くの日本人がことの本質を学ばず(あるいは、敗戦後のGHQの巧妙な統治政策の呪縛が解けないまま、マスメデイアの情報を鵜呑みにして)、多くの日本人が愚民化し今に至っています。
 この現状を打破するには、我々日本人が覚醒するしかありません。それがなければ厳しいです。現状の社会の枠組みをそのままにして、暫時社会を改善していくのは、もはや不可能です。日本政府は我々を守ってはくれないようです。


 権力を把握している者からの権力委譲では、改革を成し遂げることは不可能です。現状の外側に新しいゴールを設定しないと、ここまで劣化した社会組織を変革することは出来ません。崩壊は常に内部の腐敗から起こっているからです。政・官・財・メディアの、権力を持つ組織内部が、錆び付いてしまっています。
 日本の場合、長谷川先生の随筆にあるように、極端な変革は好みません。大天才・織田信長は、変革を急ぎすぎました。
 私は、もう一人の大天才、空海・弘法大師の、仏教者としての業績の他に、教育者、社会事業(満濃池の治水工事など)、醍醐天皇のもとでの政治手腕を発揮した空海の空前絶後の能力を高く評価しています。空海のような大天才が、日本の政治のトップにいれば、日本は変わるだろうと思うのです。空海の人誑し(ひとたらし・良い意味で使っています)は、政治交渉術においても、やはり大天才の面目躍如です。
 アメリカをはじめとした欧米諸国、そしてロシアやChinaを相手に、空海のような人物が政治の中枢にいれば、日本国民の安全安心を担保してくれただろうなと夢想しています。遣唐使として入唐時に見せた交渉術、恵果をはじめ唐の文人たちを忽ち虜にしてしまうその天分は驚くほどです。
 南都法相宗の高僧徳一は、会津の慧日寺を開創した僧ですが、最澄空海に教学論争を挑みました。最澄は徳一の誘いに乗ってしまい三乗一乗教学論争を戦わせ、その対応に苦慮したのです。その点空海は、実に如才なく立ち廻り、その煩わしさから逃れ、本来すべきことを成し遂げました。こういう大天才は、日本史上、空海を措いていないのです。現世に、大天才「空海」出でよ、と祈りにも似た感情を抱いています。
 最澄、空海、徳一と三人の仏法論戦を、小説にしたいといろいろ資料を集め、現地も取材したことがありましたが、論文ならいざ知らず、それを小説仕立てで面白く記述するのは難しく断念しました。

 70歳になってから、世界を視野にいれて活躍する主人公を作りあげ、新たな歴史時代小説を書こうと決意しました。皇室の血を引く、天才主人公・宇良守金吾の活躍を通して、幕末期、世界の中の日本という切り口で「初音の裏殿」シリーズを企画し、現在第3巻を執筆中です。
 2024年、決意を新たに気を引き締めて、今年一年頑張ります。
 読者の皆様には、健康で、充実した一年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。

 

             令和六年(2024年)元旦
             春吉省吾

戦争か

2024.12月 読者各位へ Vol.124

渋谷再開発中11.14
渋谷スクランブル11.14

●渋谷再開発・渋谷スクランブル 2023.11.17


今年もあとわずかになりました

 読者の皆様方にはお元気で、ご活躍のことと存じます。
 ブログ記事は10月5日を最後に、配信を停止したままですが、小生は至って元気で、小説・随筆執筆も、資料収集も、読書にも励んでおります。
 只、今まで、午前3時に寝て、朝の弓道や居合の9時から稽古など「強行スケジュール」はさすがに体力的にきつくなりました。
 弓道居合道の審査受審などは、前日にいくら早く寝ようとしても無理で、これまで超寝不足で参加していましたが、2週間前から、11時半には入浴し、それから寝室で、読書をして遅くても1時に就寝することにしました。
 無理をせずに「睡眠」を主軸にして、残りの時間を武道の稽古と、小説・随筆・論文の執筆に宛てることにしました。

 

「初音の裏殿」シリーズ

「初音の裏殿」シリーズの第3巻「愛別離苦」は、当初の予定ですと年内に発刊予定でしたが遅れています。でも順調に執筆しています。
単行本の体裁で現在460ページまで書き進んでいます。「ペリー来航前」まで書き込むと、650ページを越しますので、100ページ近く短くする作業があります。筆が進まないのではなく、乗りすぎ、書きすぎてしまった様です。

●初音の裏殿シリーズ・第一巻「怪物生成」第二巻「破天荒解」

 

Double Standard・日本壊滅」

Double Standard・日本壊滅」の執筆は、数年前から書き進めていたのですが、世界(日本も含めて)おぞましいほどに劣化が進み、「狂ってしまった」ので、書き直しを迫られました。
 その原因は何故か、これらをじっくり考察する時間が、私にとって必要になったのです。
 西欧哲学、則ちアリストテレスプラトン旧約聖書一神教ゴッドから、仏教、儒学の有り様も、私の視点で学び直しています。
 デカルト・カント哲学、西洋哲学の行き詰まりと、日本哲学=日本哲理・思想との比較検証も大切です。しかし私が思う日本哲学は、放射状に拡散していて未だ纏まっていないと思っています。いずれ「縄文精神」を核として纏めあげなければならないと思っています。
 我々日本人の「日本再生」というよりは「新興日本創造」には、それらの再検証なくしては決して達成できませんし、このままでは「日本壊滅」から逃れることは難しいようです。

 

空論に堕ちた現代貨幣金融論

 また、現代の主流となっている貨幣金融論は、現実を反映していません。
 例えば、日本でも有名なJ.Kガルブレイスミルトン・フリードマンも現象面の研究に留まっています。現状の中央銀行システムを不動の前提として論述するのみで、主流派の経済学者達は、その裏側については一切触れません。
 殆どの人達が、隠された背景を知らないものだから、「日経新聞」を読めば益々馬鹿になると言ったアイロニーに陥ってしまうようです。(日経関係者の方にはゴメン。でもホント)
 「経済」とは中国隋代の古典からの熟語だが、日本では江戸時代中期、太宰春台が「経済録」の中で「天下國家を治むるを経済と云、世を経(おさ)め民を済(すく)ふ義なり」とあります。しかし現在の経済・金融論は、ごく一部の金融資本家、グローバル企業を富ますだけで、その他の98%の人々を、彼らの経済支配に隷属し続けることを良しとする学問です。こんなものが真の学問であるはずがないのです。
 とにかく我々日本人の多くが、笑ってしまうほど、事の本質を探ろうとしません。だから肚(はら)の坐らない、既得権と欲得にまみれた、日本の政界、官界、財界、マスコミ、言論界のリーダー=「愚頭(グズ)」達にいいようにされてしまうのです。驚くほどです。
 と言うわけで、「Double Standard・日本壊滅」の刊行は暫く措き、今後私が、発表する「時局解析」を五月雨式に発表しながら、日本の現状を踏まえつつ、解決策を常に模索して、読者各位へ提案し、それらを纏めて「紙の本」として発刊していきたいと思います。

 

時間はそう残されていません

 

 とはいうものの、時間はそう残されていません。来年7月3日に発効される新紙幣や、この数年の「金」(ゴールド)相場の変遷と、FRB世界銀行IMF、日本では日銀、財務省などの動きをつぶさに見ていると、国際金融資本が何をしようとしているのかが見えてきます。ロシアと中国、オイルダラーの箍が外れたサウジなどの産油国の動きと、日本の杜撰な「マイナンバーカード」などの管理運営システム、デジタル通貨の拙速なまでの推進など、全て繋がっています。危険な兆候(と言うよりも進行中)なのです。その辺りも逐次、御報告していきます。時間が無いですからね。


世界を動かすカラクリを知れ

 世界の動きは「欲まみれ、金まみれ」ですが、そのカラクリを知ってしまうと、心は穏やかではありません。
 私の精神が何とか均衡を保てるのも、マイナスをブラスに転化し、実行していく、「初音の裏殿」シリーズの主人宇良守金吾とその軍団の行動に、「日本人」の理想型を「仮託」して執筆しているからです。
 金吾の戦略計画に基づいた戦術実践は、確かな哲学に裏打ちされた、行動哲理に基づいています。
 金吾はこの先も、激動の幕末を舞台にし、実在した人物達と関わっていきます。それは新興日本創造のための真のリーダー像は、かくあるべきだという私からの強烈なメッセージです。
 戦後80年近く、「愚頭(グズ)」リーダー達に欺され続けてきた多くの日本人に覚醒して貰いたいという、作家としての強烈な意志です。

 時代歴史作家の大先輩でもある司馬遼太郎氏の「司馬史観」、実は高度成長期にマスコミ主導で作りあげられた「史観」です。
 しかし、まさに「今」、起こっている現象はそんなに単純ではありません。それらを鵜呑みにすれば、日本再生どころか、日本沈没の泥船に乗せられ、貴方の大事なものが根こそぎ崩壊するのです。財産だけでなく、一番大事な貴方の根幹精神の「矜持」が奪われてしまうということです。
 我々はその「際(きわ)」=「しきい値」 (threshold)に立たされているのです。

 

「初音の裏殿」シリーズの趣旨

 ノーク出版は、大手出版社やマスコミのDouble Standardに抗う、ちっぽけな物書きの組織です。蟷螂の斧と言われても仕方ない存在です。ましてや、マスコミ大看板の歴史作家と違い、名もない物書きなど、相手にされません。
 しかし、「初音の裏殿」シリーズの主人公「宇良守金吾」は、司馬先生の「竜馬が行く」の主人公「竜馬」の活躍の更に向こうの高みに立って、しかも次々と、家臣や領民達を巻き込んで、殖産事業を開発し実現していきます。
 更には、日本を真綿で締め付けるように軍事的、経済的侵略を仕掛けてくる欧米列強に対し「知」を巡らし、軍団一丸となって戦いを挑みます。
 幕閣の事なかれ、公家達の狭量な因襲、外様・大大名達の覇権抗争、大商人達の我欲・金銭欲、これらに対しても、敵にも味方にもならず、あらゆる情報を集積し、目的達成のために利用します。
 金吾の目的は何かと問われれば、「家臣、領民、そして協力してくれる仲間達一人一人の暮らしを今よりも豊かに希望あるものにし、目標のある生き方をしてもらうため」と答えるでしょう。

 この先も波乱に富んだ人生を生きる「宇良守金吾」の活躍を是非お読みいただきたい。
 幕末期の激動の時代、活躍したとされる人物達、前述の坂本竜馬(龍馬)をはじめ、島津斉彬西郷隆盛勝海舟徳川慶喜伊藤博文等々、彼らが主人公として一般に読まれている物語の主人公は、せいぜい50から100人程でしょう。
 この「初音の裏殿」シリーズは、えた非人、庶民、武士、公家から天皇に至るまで、幕末期に蠢き、活躍した人物達の相関関係を丁寧に辿り、その背後のルーツを紹介する壮大な人間ドラマです。
 「初音の裏殿」シリーズは、歴史時代小説として従来とは一線を画する小説と自負しています。
 マスコミや既存の学閥権威に抗っていますから、彼らは論評を拒否するでしょうが、読み切った読者の評価を俟ちたいと思っています。

 

歴史作家の自負

 この「初音の裏殿」シリーズは、時間をかけて準備し、私の「歴史時代小説・四季四部作」の完成を待って、70歳から執筆した書きおこし歴史時代小説です。
 現在第3巻執筆中ですが、全シリーズ5巻半から、6巻になる予定です。何故5巻半かは、伏せておきます。
 この先年齢とともに間違いなくボケが襲ってきて、自然の摂理で集中力、記憶力が欠如します。ただ、想像力はこの先も豊かに保ちたいので、日常の雑事は全て自分でこなし、スーパーを買い廻りし、何処の何が新鮮で安全で、かつコスパに優れいてるなど実体験し、日常生活から好奇心と判断力が乖離しないように心がけています。お陰て想像力が枯渇することはないと思っています。
 この「初音の裏殿」シリーズは、全て書きおこしなので、頭が惚ければ、物語はそこで終わりです。ですから「神仏の御加護をもって、どうかこの物語を完成させてください」と、常に祈りの気持ちを持ち続けています。
 優秀な編集者も校閲者もいないので、全て自力で資料を漁り調査します。
 編集者が「先生、次にお書きになる資料を纏めて机上に置いておきます」などと悠長な人任せの大作家先生とは違います。そんなずぼらなことで、血の通った小説が書けるかという思いが私にはあります。

 

下作業もまたよし

 只、取材からPR活動の全て、校正印刷、仕上がった本の梱包・発送まで一人でやっています。作家と、校正・校閲者が同一人物だと、誤字脱字があっても読み飛ばしてしまいます。年号などもそうだと思い込んで校正漏れが生じてしまいます。読者には申し訳ないと思うことしきりです。
気がついたところは、全てチェックし、電子書籍や再版版には訂正して発刊しますが、発売して直ぐに誤字が見つかったときは、一冊数ヶ所、大きな間違いだけ、シールで切り貼りして、読者に届けます。その作業中「俺はなんでこんな、数ミリの訂正シールを切り貼りしているんだ」と涙が流れてくることがあります。
 普通の作家は、絶対に経験しない「下作業」でしょうが、そんな思いを抱いて自分の校正ミスを切り貼りしている作家もまた、世界に一人だと思っています。
 読者から訂正箇所を指摘していただくこともあります。本気でお読みいただいている最中に誤字によって、せっかくの流れに乗れなくなって、申し訳ないと思う一方、流さずに、本気で読んで貰っているなと感謝しています。
 現在はボランティアで粗校正していただく友人がおり、これまた有り難いことで感謝しております。

 

お陰様で全日本剣連連盟居合道七段合格

●2023.12.10 全日本剣道連盟居合道七段審査合格。57-Aが私の受審番号です。
 

扨、最後になりますが、この12月10日に、東京で実施された、全日本剣道連盟居合道の七段全国審査に合格いたしました。今年は、弓道の教士審査にも挑戦しましたが、審査一ヶ月前までは、調子が良かったのですが、突然「欲」が出て、迷いはじめ、本番で自滅しました。
 今回の居合の審査は、前述した様に、2週間前から普通の生活環境に変えるべく(それでも普通の方よりは、遅寝ですが……)本番に臨みました。
 七段の先輩先生に、細かく「駄目だし」を頂いて、何とか悪癖を修正しようとしましたが、そう簡単ではありません。審査前日まで、7ヶ月以上集中して稽古をしましたが纏まりませんでした。
 本番では、開き直って、仮想の敵をしっかり意識し、大きくゆったりと焦らずに、体の軸をぶらさないように抜きました。合格できたのは、私の師の励ましや、先輩の七段の先生のきめ細かな御指導、仲間達の応援で合格させていただきました。お陰様でひとまず、新たなスタートの区切りを、年内に付けることできました。これまた有り難いことです。

 

令和6年、マイナスをプラスに

 さて、来るべき2024年は、さらに厳しい年になるだろうと、臍を固め、地に足を付けて自分の頭で考えるようにしましょう。マイナスの事象にぶち当たっても、そのマイナスを「プラス」にする解決策は必ずあるのです。決して「愚頭(グズ)」達の策略に欺されてはいけません。
 40歳半ばから始めた、弓道居合道、未だヘタのままで、思うようにいきませんが、「事の本質は何だろう」、「この現象の根本は何だろう」と考えるようになりました。私にとって、これこそが武道を続けてきた「功徳」だと思っています。それと何よりも、肉体と精神の活性化にも役立っています。

2024年、令和6年は、読者の皆様にとって稔り多き歳になりますよう、お祈り申し上げます。

2023年・令和5年12月17日 
     春吉省吾

今ここに在る「日本の危機」を打破せよ !!〈VOL.123〉

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「異常な世界」と向き合うと鬱になる

 投稿も3ヶ月ぶりだ。
 世界保健機関(WHO)が、2020年3月11日新型コロナウイルス感染症パンデミック(世界的な大流行)と表明して以来、「時局随筆」という形で、皆様に多くのことを発信してきが、3ヶ月ほど投稿を中断した。理由は、私のブログ記事への反応があまりに弱く、独り空回りしていると落ち込んだからだ。
 西側諸国のプロパガンダ情報は相変わらず我々を惑わしているし、それに追従する日本のマスメディアも目に余る。
 しかし何の疑いもなくそれらの情報を妄信している読者も多く、私の思いは伝わらない。焦りが増す。これは拙い精神の兆候だ。
 このままでは独り芝居で、私自身が「鬱」になってしまうと思った。
 そう思った私は、猛暑の中、7月、8月、9月と弓道居合道の稽古を、ほぼ毎日汗だくでおこなった。
 これによって、随分と疲れた精神を恢復することが出来た。
 まさに、「心身一如」(自己の哲理を発見確認し、強く柔かな心の安定を図り自分の存在意義を信じようという、春吉省吾の基本理念)を実践したと思う。ただ、猛稽古の結果、却って筋を痛めたり肘に違和感を覚えたりして、審査も試合も思うような結果を残せなかったが、それは承知の上で実行したことだから一切反省も悔やみもない。精神的に「危ない時期」をなんとか免れることが出来た。
 この期間を通して、精神のもろさと、加齢による肉体の限界、勿論、自己能力の見極めもついた。おまけとして、武芸の「深さ」もこれまでよりもほんの少しだけ垣間見た。何しろ弓道も居合も40歳から始めて30数年。へたなりに、よくここまで続けたなと思っている。
 ところが、この猛暑の中、無理がたたって、ここに来て腸の調子を乱してしまった。しかし今回は、自己免疫力を信じて、病院へも行かず、薬に頼らず恢復力を俟った。お陰さまで、多少時間が掛かったが本来の私に戻った。

原点復帰

 もともと、私が実業の世界から距離を置いて、60歳から物書きになろうと決意した理由は、これまで誰も書かなかった、いや、書けなかった「物語」を書こうと思ったからだ。
無名の物書きだから、大手の出版社などはまともに相手にされなかった。ようやく大手の文芸部長に読んで貰ったが、私の執筆コンセプトとは根幹から違っていた。(拙著「冬の櫻」のあとがきに記載したので省略)
 それならば、自分のための出版社を作り、自分の表現方法で、自己の哲理を表現したいと始めたのだから、いまさら「反応が弱い」などと読者を責めるのは筋違いだ。
スタートは「たった一人の読者に感動して貰えば良い」と始めたのだ。「反応が弱い」のは私の力が及ばないからだ。ならば、焦らずに「反応を強めていく」のが私の役割だ。危うく「原点」を忘れるところだった。
 パンデミックなどという「世界的な全体主義的盲動」に浮き足立ってはいけない。

日常のローテーションで見えてきたこと

 ここ数年、私の一日のローテーションは、歴史時代小説の執筆(現在は「初音の裏殿」シリーズ、第三巻「愛別離苦」を執筆中)とその資料の読み込み、また数年前から実施している西洋哲学、経済学、政治学、宗教、量子力学など、手当たり次第に「文字」を読む日課だ。第一巻「怪物生成」、第二巻「破天荒解
 年を取ると若い方々と違って、体力は勿論、シナプスの減少にともなって反応が鈍化する。だが、物事を体系的に判断する能力は衰えない。
 長い間、「どう考えても変だな」「何か納得できないな」「どうも単純すぎるな」と考え続け、「俺は馬鹿だから納得できないのか……、理解できないのか」と50歳ぐらいまでは、その先を考えずに、突き詰めて考える事をしなかった。
 しかし、その後、歴史時代小説を書く準備を始めて、様々な資料を漁って思った。
 「いや、違うぞ、殆どの優等生やインテリは、『ある前提を疑いもせず、それを土台にして』物事を考えるが、はたしてその前提が間違っていたり、フィルターにかけられていたり、歴史の勝者が故意に隠蔽したとしたらどうだろう」
 50歳から自己流で、雑多ながら思考の幅を枠に捕らわれずに拡げていった結果、小利口さから解放されて、事の本質から離れた、いい加減な纏めにお茶を濁している研究論文などを見ると「それは違うな」と、私の本能が働くのだ。
 つまり、表面だけをなぞった理屈や浅い解釈をした文章や言質は、受け付けない体質になっているので、「気持ち悪さが残る」のだ。これは理屈ではない。

 大先輩諸氏の歴史時代小説の先生方には悪いが、彼らの時代歴史小説を読んでも楽しめなくなった。幕末にしても、その舞台背景を政治、経済・金融、ロシアも含めた西欧列強相互の対立や連携、Chinaと東アジアの関係、流通、交易などの地勢は勿論、その時代の生きた日常の詳細に立ち入らないと、本当の歴史時代小説は書けないのだ。

スマホタブレットをもっと有効に利用すべき

今年に入って、既に電子書籍版で「事の本質を見極め 時を伺う」(第一回)2023年5月、「世界中が豆腐脳」(第二回)2023年7月の二回、電子書籍として上梓した。
電子書籍」は高齢者の方々こそ、もっと有効利用すれば良いと思う。しかし、多くの方が、電子書籍リーダーソフトをアップロードできず、その利便性に気付いていない。
 「Kindle」だけでなく「playブックス」や、「楽天Kobo」などは無料で利用できることを知らない方が多い。残念なことだ。
 携帯やタブレットでの、「電子書籍EPUB」は、文字の拡大は自由自在なので、高齢者こそ利用すべきツールなのだ。利用しないのは勿体ない。まだ不完全だが「playブックス」は読み上げ機能もついている。
 「playブックス」はGoogleの開発だが、そのシステム開発能力には脱帽するしかない。現在のところ、Googleに立ち向かえるIT組織は世界にない。

 日本は、今の5GのもとになるioTテクノロジーの基になったTRONの開発に頓挫した。(1985年8月12日。日航ジャンボ機123便が、御巣鷹の尾根に墜落し、540名の命が奪われたが、その中にTRON開発者のグループが搭乗していた)
 この事故が無ければ、TRONは、Windowsソフトを凌駕し、現在のビックテック寡占状態にはならなかったかも知れない。
 だがよく考えれば、それは甘い。アメリカ政府、ITの利権屋、デープスティトがそれを許すはずが無い。どうあがいても「宗主国アメリカに従属する日本」の置かれた状態ではそうなるのは不可能であったろう。当時の中曽根康弘首相は、そんなに腹の据わった男では無い。「風見鶏」だからな。
 今となっては、夢物語だが、ビックテックに対抗する国産ITシステムが活躍するステージが見たかった。

NHK地震速報だけでいい

 テレビは関心のあるドラマやドキュメンタリーや語学放送を録画しておいて、後で纏めて視聴するが、私の基準に適ったものは少ない。最初の5分早送りして、消去。新聞は一切止めた。雑誌や週刊誌はここ15年来一度も買ったことが無い。「文春砲」などの記事を読まなくても何が書いてあるか想像がつく。時間の無駄だ。
 テレビは地震速報(颱風予想も含める)だけでいいが、最近は、ブログの「ウェザーニュース」の方が遙かに早い。NHKの反応の遅さが際立つ。
 NHKの衛星放送は契約していないし、私には地上波だけで十分だ。
 それにしても腹が立つのは、NHKのドキュメンタリー番組だ。どうしたらあそこまで「偏向番組」を臆面も無く作れるのだろうかと訝(いぶか)ってしまう。
 「情弱」拡大プロパガンダだ。偏向と言っても良いが、大半の日本人は何が偏向か判らない、誠に悲しい状況に追い込まれてしまった。
 NHK民法のテレビからしか情報を得ていない方には、私が何を言っているのかチンプンカンプンだろうが、これが日本人の大多数だ。
 「mRNAワクチン」や「ウクライナ問題」「SDGs」や「脱炭素・地球温暖化」「LGBTS」等については、多くの日本人が、マスメディアによって「誤謬の情報・あるいは偏頗な情報」を刷り込まれてしまったので、良く知らない方との会話では話題にしない。ただ、相手が「mRNAワクチン」などについて、質問してきたときに限って、「○○の論文」や、こういう一次情報を自分で調べたら、と言うに留める。
 妻や家族とも意見が合ったり合わなかったりする。思考の幅が違うのでやむを得ない。そう割り切ることだ。
 また日本で報じられているプロパガンダ情報の闇とは別に、FacebookYouTubeTwitterなどのSNSを通した情報は、彼らSNS経営者にとって都合の悪いテーマは、「バン」されてしまう危険もある。時に両極端な悪質なデマ情報も流れるので、その取捨選択には、従来の経験則とは、随分と違った考え方をしないと、その本質の裏に隠れている事象が一切見えない。
 またGoogleなどの検索エンジンは、端(はな)から検索出来ないようにアルゴリズムされていることもあるので、私は「Brave」をメインの検索エンジンにしている。

「情弱」とは「薄弱」なり

 Wikipediaによると、「情弱」とは「情報弱者」の略称だが、この意味で使われることは少なく、インターネット上などでは別の意味で用いられることが多い。
 Wikipediaの記述にはこうある。囲み数字は私が付けた。加えて、Wikipediaを正しい記述と鵜呑みにすることは危険だ。https://swprs.org/wikipedia-and-propaganda/
「①情報環境が良くない場所に住んでいたり、情報リテラシー(「リテラシー」とは知識やスキル、理解が不足している状態)やメディアリテラシーに関する知識や能力が十分でないために、放送やインターネット等から必要な情報を享受できていない人」
「②転じて、各種の情報に疎くて上手に立ち回れない人を揶揄して言う言葉」
「③情報環境や情報リテラシーあっても自ら調べようとしない人」
 このWikipediaによる説明は、実態を把握していない。
 そもそも、日本においては「①必要な情報を享受できていない人」と言うが、テレビ・新聞のマスメディアが、「必要な情報を享受できないように意図的に誘導し、作りあげている」のだ。日本人の多くがそれに洗脳されているのだ。
 敗戦後79年経ったいまも、日本のメディアは世界の偏った情報を、全く裏取りも無く流している。戦時中の情報統制と何ら変わりがない。

 日本国民はGHQの苛烈な言論統制、7千冊以上の焚書によって、言論を封殺されて、現在に至っている。多くの日本人はその実態を未だに知らない。
 当時、その言論統制に協力したのは、東大をはじめとした官学の学者達であり、新聞、マスコミ幹部の追従者達であった。日本語に精通して、インテリでなければこんなことは出来ないからだ。「鬼畜米英」から、敗戦後あっという間に、マッカーサーを「神」と讃えたのだから「情弱」そのものといえる。
 そのマッカーサー曰く、「日本人は、国史の長さからすればはるかに古いが、まだまだ教育を受ける段階にあった。近代文明という尺度からすれば、私たちが45歳であるのに対して、12歳の少年のようなものであるだろう」と言われても、ありがたがる。これは「薄弱」の度を超して、頭のネジが緩んでしまったとしか思えない。
 しかしこのように①の情報環境に上手く立ち回れない国民が、③のリテラシーその根っこを統制され続ければ、自ら調べようとする国民の気力は萎え、刷り込みや誘導に流され、気付いたときには「呼吸」すら出来ない事になっているかもしれない。

日本のマスメディアの現状

 日本政府は、マスコミを利用し、「情弱」を維持し、恐怖を煽り、物事の表面のみを、ただ黙って首肯する「薄弱」な国民を作りあげた。それは宗主国アメリカの指令でもあった。それに抵抗する指導者は、完全に排斥される。未だに属国「日本」の悲劇である。
 だから②の対極にある「情報に対して上手く立ち回れる人物」は、私は一切信用しない。特に政治家やマスコミ関係者の多くは、「ある筋のご意向」に逆らわない名人だ。事実を知っていながら敢えて「ご意向=ご威光」に逆らうような馬鹿なことはしない。
 例えばマスコミで言えば、ニュースキャスター、頻繁にテレビに露出するジャーナリストや御用学者だ。彼らは事実を曲解して発言することに何ら良心の呵責を覚えていない。そうしないと、マスメディア世界から抹殺されてしまうからだ。(自分の発言が正しいと思ってそうしているとしたら、それは本当の馬鹿だ)
 日本人は彼らの発言を正しいものとして受け入れる。
 それが「世論」を形成し、社会が動いている。恐ろしい社会だ。
 彼らは、ディレクターの指示で動き、ディレクターは経営上層部のシナリオ通りに動く。動かないと出世が止まる。その上部の経営者は、政府やスポンサー、宗教団体、財界に忖度し、海外株主へも忖度。忖度の大安売りだ。
 未だにアメリカ占領下の統治が事実上続いている現状で、日本の指導者達は、宗主国アメリカの意向には決して逆らわない。逆らうと権力が剥奪され、命も危ない。
 だから日本の保守と言われる組織は、一番肝心なその部分には触れずに、中共やロシアを非難する。確かに中共・ロシアは「危険な国家」であることには違いないが、アメリカに対して腰が引けている。 「保守」とは名ばかりの問題外。
 本当の「日本の保守」の役割は、未だ80年近くアメリカの属国に甘んじている実体を明らかにして、  国家として主権を取り戻すことである。それは、アメリカを敵に廻すことだという輩がいたらそれは「馬鹿だ」。多岐に亘り幾重にも、「それぞれのアメリカ(ここが大切・バイデン共和党ネオコン共和党意外にも様々なルートがある)」に対して、戦略・戦術を仕掛けていくことだ。それが外交だ。
 戦後、吉田茂から現代に至る自民党の無定見が、現在の似非(えせ)保守とヘタレ野党、そして、硬直頭脳の外務省、財務省などの高級官僚達が、日本人の矜持を喪失させ続けている。いままた、岸田文雄という空っぽの男が、日本を日本人を、不幸のどん底に落とし、そのスピードを加速させている。それに加担しているのは、日本のメディアである。
 吉田茂に対する研究は、此所十数年にしてようやく「実像」が明らかになった。
 杉原誠四郎氏の著書「吉田茂という反省」「吉田茂という病」や鬼塚英昭氏の「白洲次郎の嘘」などを参考にされたい。プライドだけは高いが、中身のない人間だと判る。
 杉原氏の著書の中で、吉田の狭量を示すエピソードがある。
 奉天総領事になったときのことだ。張作霖が吉田を歓待して食事に誘った。張作霖は毒が入っていないことを証明するため、小皿に料理を取って少し自分が食べてから吉田に差し出した。吉田は不潔だと、嫌悪感をあらわにして一口も口に付けなかった。
 外交官としての役割もはき違え、自分の感情だけで行動する男だ。


アメリカの分断

 日本の宗主国アメリカ政府は、CIAや軍事情報機関とネオコンと言われる「戦争屋」(これは民主党も、共和党も双方共である)達のいわゆる「デーブスティト」に操られている。彼らの利権は、則、兵器製造巨大メーカー、巨大薬品メーカーと共有する事になる。そしてそれらの大株主になっているビルゲイツなどの大富豪、そしてその更に上部には、通貨発行権を持つ一握りの金融資本家達、特にロスチャイルドとロックフェラーに繋がる金融資本家達の意志が強烈に反映している。
 彼らにとってはマネーが全てだ。グローバリスト、大企業を誘導し、中国市場を活性化させ、その中国で生まれた余剰マネーは、金融資本家達の錬金術所「ウォール街」に流れ込んだ。
 流れ込んだChinaマネーは、金融資本家達に莫大な利益をもたらしたが、同時に、アメリカのマスコミ、ハーバード大学コロンビア大学などの名門大学をはじめ、多くの大学の研究所に流れ込んだ。   「孔子学院(大学内に設置された、中共の宣伝工作拠点)」などは、表に出ている部分だが、もっと恐ろしいのは大学教授達に、個別に行われている「研究費援助」である。
 その成果は見事に実を結び、過激な左翼思想を助長し、あるいは修正マルクス主義フランクフルト学派」の思想的基地となって、卒業生達の「活躍」もあって、アメリカの世論を完全に二分してしまった。 
 更に、ヘッジファンドで巨万の富を得たジョージソロス。彼の作ったオープンソサエティ財団に資金を集めて、ネオコンと組んで、ウクライナ戦争にも深く関わっている。アメリカという枠をとにかく潰したい。各州の知事、検事、裁判官、議員などに多額の資金が流れ込んでいる。
 アメリカ大統領選挙にもBLM(ブラックライフマター)などを金で操り、トランプを落選に追い込んだ。もはや、NYやロスの一部分は、ゾンビの居住地となっている。
 ソロスなど過激な集団は手段を選ばず、彼らにとって邪魔な存在は徹底的に潰していく。
 ロシアのプーチンも消したかったが、そう上手くはいかない。プーチンのしたたかさだ。
 これらは電子書籍版で「事の本質を見極め 時を伺う」(第一回)2023年5月「世界中が豆腐脳」(第二回)2023年7月の二回、電子書籍として上梓した中に、詳細に記述したのでそちらをお読みいただきたい。
 彼らにとっては、反グローバリストのトランプがとにかく目障りで仕様がない。
 そして、その背景にいるのが、通貨発行権を牛耳る国際金融資本家=金融グローバリストなのだ。そして、「世界経済フォーラム(WEF)」という、世界的談合システムは、国際金融資本家達の露払いのような役割を果たしている。そこでいろいろと宣言らしきものを出しているが、私に言わせれば「完全に狂っている」。
 例えば、世界経済フォーラムの側近、ユヴァル・ノア・ハラリ氏(私は狂信的なアジテーターと思うが、MHKはじめ日本のインテリ諸氏は盛んに持ち上げる)は、2022年9月13日のWEFの会議の中で、 「人類がエリート層に主権を引き渡すことを拒否すれば絶滅に直面する」と警告した。
WEF: ‘Hand Over Your Sovereignty to the Elite or Die’
 ヤクザの脅しのようだ。これがWEFの知性だとしたら、世界のグローバリスト達は、もう一度「ソクラテス哲学の本質」を学び直してほしい。

グレートリセットとは

 クラウス・シュワブが主催する「世界経済フォーラム(WEF)」という民間組織のグレートリセットは、「世界中のあらゆるシステムを見直すことだ。資本主義社会は、多くの国に経済的な繁栄をもたらしたが、一方で、環境破壊、経済格差の拡大など弊害も多く見られる。そのような社会の在り方を多面的に見直し、改革せねばならない」という、この主張は正しい。
しかしこれは、あくまで表層をなぞっただけの「模範解答」に過ぎない。
この「グレート・リセット」と言う言葉は、リーマンショック後の不況の中で発刊された、アメリカのリチャード・フロリダ氏の著書のタイトルである。
シュワブの主張は、国家の障壁を取り払い、金融や社会を構成しているさまざまなシステムを一度すべてリセットし、再構築することだ。
しかし、再構築が「彼らにとって都合の良い再構築(リセット)」であればどうだろう。前述の、ハラリの言が全てなのだ。こんな悪党をありがたがる、メディアに露出している日本のジャーナリストやNHKの報道スタンスは「日本人を貶めるグローバリスト」そのものなのだ。
グレートリセット」についても「世界中が豆腐脳」(第二回)2023年7月という、拙著電子書籍で記述しているのでそちらを参考にされたい。
ところで、世界経済フォーラムやグローバル金融資本家達は、何故「グローバルリセット」を拙速に行おうとしているのか。
もう一度彼らのテーマを見てみよう。
「資本主義社会は、多くの国に経済的な繁栄をもたらしたが、一方で、環境破壊、経済格差の拡大など弊害も多く見られる」とある。
「環境破壊」「経済格差」は、いずれも結果としての現象面にすぎない。どうしてそうなったのかその根本を明らかにしようとしない。
なぜなら、その根本原因を突き詰めると、「リセット」しなければならないのは、WEFそのものであり、その背後の金融グローバリストをリセットしなければならないことが明らかになってしまうからだ。

主流経済学は「貨幣のヴェール」を剥がせない

 「経済学」を学べば学ぶほど何か変だなという思いが強くなった。50年ほど前からだ。更に、ここ十年来、様々な経済書、日本の中堅の経済学者達、例えば、岩井克人氏や、MMT理論などの論文、書籍を「お腹いっぱい」読んだ。しかしもどうも靄(もや)が晴れない。
 かつて、司馬遼太郎氏の幕末小説や、半藤一利氏など昭和史の読後に抱いた違和感と同じようなものが、頭の中から離れない。「何かが違う」のだ。

 WEFがグレートリセットしようとしている「資本主義」とは何なのか、そしてその資本主義経済を支える「経済学」とは何なのかもう一度考え直さないとこの靄は晴れない。
 以下、天野統康氏の「政治学原論」から引用する。
 「主流経済学はマネー(貨幣)を経済モデルに組み込み、実際の経済にどのような影響を与えているのかを分析しなかったし、出来なかったということだ。そうなったのはマネーがどのように作られ、なくなるものかを教わらないからである。
 経済学の教科書でもファイナンシャル・プランナー(Financial Planner)、証券アナリストの教科書でも、教わらないのである。学校の教科書でも教わらないのである。当然、マスコミも伝えようとしない。そうなると経済学の専門家も、現場の金融マンも、一般人もマネーについてどのように作られ、なくなっているのか、それが経済にどのような影響を与えるのか誰も判らなくなってしまう。つまり社会全体からマネーの影響が「無意識化」されてしまう。
 それではこのような欧米の主要先進国の状況は、偶然に作られたのだろうか? 答えは明確に否である。
 中央銀行と民間銀行という通貨発行(信用創造)を行う機関を私的に管理してきた国際銀行権力が、アカデミズムと経済学を牛耳り、意図的にマネーの影響を市民に理解させないようにしてきたのだ。そのためタブーを破る研究者や政治家に様々な圧力をかけ排除してきたのである。このように現在主流の経済学とは、国際銀行権力がマネーを作る信用創造特権を独占し、世界を管理するための道具としてフル活用されている詐欺的な洗脳学問なのだ」
 後半は言葉がきついが、大枠では間違っていない。世界金融の管理者にとっては、決して知られてはならないことだ。

地雷を踏むと命も地位も抹殺される

 1865年4月14日、リンカーンが暗殺された。南北戦争の主たる理由は、アメリカの経済力を削ぐ、北部と南部を分断しようとする勢力、それはヨーロッパの金融資本家達(イギリス「シティ」、ロスチャイルドが主導)なのだが、それに対抗する戦費調達のために、金融資本に対する高利貸し融資を排して、グリーンバックス(Greenbacks)という政府紙幣を発行した。真の暗殺の原因はそれだと言われている。
 35代アメリカ大統領ケネディも1963年6月4日に大統領令を出し、連邦準備銀行券(FEDERAL RESERVENOTE)から合衆国貨幣(UNITED STATE NOTE)を発行しようとして、半年後の11月22日に暗殺された。

 民間銀行に過ぎない中央銀行通貨発行権を得て、その特権を守ろうとして、大統領までも暗殺しようとする。政府が直接マネーを管理するという当たり前の論議は、その恐怖の前に、皆口を噤んだ。
その後、世界経済はアメリカを中心として、1929年10月29日(暗黒の木曜日)、第一次世界大恐慌が起こる。
 そして2008年9月15日(リーマンショック)第二次世界大恐慌が起こった。この時期「グローバリゼーション」が活発化し始めた。
 グローバル金融制度は、FRB、世銀とIMFというネットワークを構築し、世界中の金融を取り込んだ。

 世界大恐慌の後始末は、金融資本家達に忖度して中途半端な妥協策しか取れなかった。現在のマネー制度を続けると、第三次世界大恐慌が、第一次・第二次よりも遙かに深刻な状況で、まもなくやって来るだろう。
 現在、基幹通貨の米ドルが、オイルダラーの独占的地位を失い、BRICS諸国は、ドル離れを起こしている。状況は一見混沌としているように見える。しかし私はそうは思っていない。グローバル金融資本家達が、そのシステムの崩壊を何とか食い止めようと、この機に乗じて躍起になっている。彼らはどんなことでもする。
 これらについては、「ストーリー・テラー( Storyteller)」の題材としても、実に興味があるが、煩瑣になり、全体像をしっかりと説明しないと、あらぬパニックをもたらす恐れがある。別途記述することにする。
 いずれにしても、金融システムのからくりを知って、どう覚悟するかということが、今回の随筆の到達点だが、厳しい。
 しかし、どのように厳しいかを見ておかないと、対処の仕様がない。解決策もあるのだ。

シカゴプランを潰せ

 いまからおよそ90年前、1929年の世界大恐慌の5年後に、アメリカにおいて「シカゴプラン」という名称でエール大学の経済学者アーヴィング・フィッシャー、そしてシカゴ大学の教授達によって提案されたプランがある。
 このシカゴフランについてざっくりと述べると、「銀行が無からお金を創造出来る連邦準備制度(FRB)を廃止し、政府のみが貨幣を創造する。また銀行が貸し出しによってお金を創り出し部分準備制度(Fractional-reserve banking・銀行が預金の一部だけを準備として保有するシステム)を排除する必要がある。
 請求支払額に対して政府貨幣のドルでいつでも交換出来るドルを銀行が保有することを義務づけ(100%money)、金融の安定を図る」というものである。

 この案は、1913年12月23日に、多くの上院議員が休暇中を狙って、ロスチャイルド家や当時米国で台頭した新興財閥があらゆる策謀を弄し、成立させた連邦準備金制度(FRB)そのものを反古にし、国家に、マネーを取り戻そうとするものであった。
 金融資本家達にとっては、決して呑めるものではない提案であった。

 ちなみに、この連邦準備制度(FRB)は、民間銀行に過ぎない中央銀行が、通貨発行権を得たことにより、無から通貨を取り出す術を手に入れ、政府を国民を自由にコントロールできるシステムなのだ。
かつてロスチャイルドの基礎を作りあげた、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドは「私が一国の通貨を支配できれば、法律などは度外視できる」と豪語したとされる。まさにそういうことなのだ。我々はFRBが政府機関ではなく民間銀行によるカルテルでもあることを、忘れてはいけない。

 このシカゴプランは、国際金融業者の力を恐れたルーズベルト大統領が採用するには至らなかった。その後「シカゴフラン」は無意識下に追いやられたが、シカゴ学派ミルトン・フリードマンが1960年に、シカゴプランに改良を加えた「貨幣安定のためのプログラム」を出版した。
ところがその3年後、政府紙幣を発行しょうとしたケネディ大統領が暗殺されるや、身の危険を感じたフリードマンは「シカゴプラン」については研究対象から意識的に外した。そのお陰もあってか、1976年にノーベル経済学賞を受賞した。残念ながら、現在、シカゴ大学で「シカゴプラン」を研究する研究者は一人もいないという。研究そのものが抹消されたのだ。

 ちなみに、ノーベル経済学賞は1968年に、世界初の中央銀行であるスウェーデン国立銀行300周年を記念して創設された。この賞は中央銀行の利権のために大いに活用(利用)されている。中央銀行=国際金融資本に利する研究しか対象にならないのは当然で、「金融工学」をベースにした1997年のマイロン・ショールズ(彼の設立したLTCMは市況を読み間違えて倒産した)の受賞や、2022年はFRBの議長だったバーナキンの受賞など、グローバル金融資本家達の意向が強く反映されている。私はノーベル経済学賞と平和賞、それに文学賞は不要だと思っている。
 理由は拙著電子書籍「世界中が豆腐脳」(第二回)2023年7月に記述してある。
この随筆を校正しているときに、ノーベル生理学・医学賞が、mRNAの発明開発者として、カタリン・カリコ博士に決まったというニュースに、「やっぱりな」という思いと、無力感を感じた。
 2019年から彼女は、ビオンテックの上級副社長となったが、この会社は、2020年にファイザーとビオンテクが共同開発したCOVID-19ワクチンにも応用され、同じ技術が、モデルナのワクチンにも応用されている。ちなみに武漢型コロナが世間に発表されたのは2019年12月である。
 カリコ氏の今回のノーベル賞の受賞は、グローバリスト達の鮮やかな勝利だ。これで、mRNAワクチンへの懐疑が、ノーベル医学賞という権威を利用して弱められる。

信用創造資本主義の弊害

 市場経済の自由な企業活動と私有財産制だけでは、資本主義の特殊な条件を満たさない。すなわち
「銀行業による銀行が融資などにより公的な通貨を発行する信用創造と、市場経済の企業活動と私有財産制度が結合した経済システムで、かつ、それによって創造された債務貨幣(銀行券や銀行預金)が、社会の購買力の中心として機能している」
と言うのが「信用創造資本主義」の定義だ。

 ロスチャイルドを頂点とする国際金融資本家たちに支配された中央銀行制度(FRB、日銀も含まれる)、IMF世界銀行により、人類が奴隷状態に置かれていることを我々のほとんどが気付いていない。無意識下に置かれてしまったのだ。
 経済学とは「世を経(おさ)め、民を済(すく)う」学問と思っていたが、主流の経済学は決して「経世済民」学ではない。強者による弱者への支配ツールだ。
 我々は、グローバル金融資本家達に、この先も頭を押さえつけられ、搾取され続けるのか。
 考えれば考えるほど「鬱」になる。
 出口は無いのか。
 周到に仕掛けられた、グローバル金融資本のシステムだ。簡単に粉砕する「解」など見いだせるわけがない。
 実行可能か否かは別にして、具体的な「実行策(解)」を求めて、一年半ほど彷徨(さまよ)った。
 デジタル金融システム、Web3のDefi(中央集権的な組織を介さずに、ブロックチェーン上で動作するスマートコントラクトによって実現される様々な金融サービス)なども調べてみた。どうにも理解できなかった。
 中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する議論が世界的に加速している。
 日本の中央銀行、日銀も現時点では発行する計画がないとするものの、CBDCに関する研究や準備を進めていることは公にし、実証実験も進めている。
 しかし、デジタル化したら「債務貨幣」のデメリットが増幅されるだけではないか。
 これまで西側のグローバル金融資本家達が、より短期間に、多くの儲けをもたらす賭博ビジネスに突き進み、投機マネーを巨大に膨らませ、世界経済をここまで危機的にしてきた信用創造資本主義が一層加速される。あるいは、それらの痕跡が、デジタル通貨によって消されてしまうのではないか。
 思い出してほしい。
 2008年9月15日(リーマンショック)第二次世界大恐慌の原因の一つに、貧しい人々に借金で家を買わせるために、サブプライムローンを組み、返済の見込みのないその債権で大手証券会社がバブルで稼ぎまくった。バブルは当然の如く弾けた。不良債権を政府に救済させ、国民がそれを肩代わり。金融資本家達は、無傷で勝ち逃げしたのをよもや忘れてはいまい。
 金融資本家達はそれに味をしめて、更に多くの利益を求め、経済をカジノ化させ、そして収拾がつかなくなったのが「今」なのだ。
 それを隠蔽し曖昧する為のシステムが、中央銀行デジタル通貨(CBDC)なのだ。
 日本の「マイナンバーカード」などもその延長にあることを理解すべきだ。

彼らにとって、都合の悪い経済理論

 そんな時にある書籍に出会った。
山口薫氏の「公共貨幣」(2015年・東洋経済社)、そして新刊「公共貨幣入門」(2021年・集英社新書)だ。
 山口氏はフィッシャーが提唱した「シカゴプラン」の進歩系とも言える「公共貨幣」という概念を生み出した。
 同じような、研究をしているのはリチャード・ヴェルナー氏だ。彼が出版した「円の支配者」は2001年日本でベストセラーになった(草思社)。この本は日本銀行の金融政策と中央銀行が行う窓口指導を分析する良書である。また「虚構の終焉―マクロ経済「『新パラダイム』の幕開け」(原題: Towards a New Macroeconomic Pradigm) (2003年PHP研究所)がある。

 山口薫氏の理論を、簡単に言うとお金には2つの種類しかないと言う。
 一つは「債務貨幣」もう一つは「公共貨幣」というものだ。
 債務貨幣でカギとなるのが「中央銀行」だ。
 日銀などの中央銀行が政府とは別な「民間会社」として存在し、国はそこから国債という借金をして紙幣を流通させている。これが「債務貨幣」
 借金であるため利息を払い続けなければならず、複利計算によって借金地獄に陥るリスクを常にはらんでいる。
 紙幣の流通量も「信用創造」というシステムが用いられ、手元資金の数倍の量を投資に回せるので、市中には実体経済を上回る資金が流通することになる。
 これに利息が付くので、金貸し、つまり金融資本家はカネを増やし続け、ない者は利払いで搾取されて借金漬けになる。
 つまり「信用創造」という名目で錬金術のようにお金を生み出し、バブルと不況を人工的に発生させることができるのだ。
 国家は天文学的な借金を抱え、その解消の為に戦争へと突入する。ここ100年来の人類の歴史をざっと考えてみただけでそれは明らかだ。
 そして、戦争に至らずとも、不況とバブルを繰り返し、破綻するごとに貧富の格差を広げて人々を苦しめてきた。
 マネーゲームを演出し、株価の高騰時には人々に高値で株を売りつけ、株価が下落した時には放出された企業株を安値で買い集めて企業支配を強化してきた。
 彼らは、メディア支配も洗練された方法によって、さりげなく情報統制も進めている。その大本締めが、金融資本、つまり金融グローバリストだ。メディアもどっぷりとそのシステムに取り込まれている。

ではこの仕組みをやめて、
1.銀行は保有する預金額に相当する実物貨幣を所有する。
2.中央銀行(多くは完全民営)から紙幣発行権を政府に移し、政府が紙幣を印刷したら、それがそのまま政府の収入になる仕組みとする。
3.銀行が民間に貸し出す限度額は、「部分準備金制度」により実際に銀行が持っている(預かっている)金額の100倍までとする。

大枠、これら3つの改革を実行すれば、先に挙げた現在の経済システム(債務貨幣システム)が持つ欠陥を全て解決することができるというものだ。
これが、「公共貨幣」の概略の骨組みである。詳細は山口氏の「公共貨幣」を読んでほしい。ここでは、わかりやすく説明することがこの随筆の要諦なので、細部は一切省略した。一般の方には、難しい事を述べても理解できないと思われるので(失礼!!)「山口公共貨幣論」の概略までを説明したが、より詳しく知りたい方は
 貨幣論増税なしでも国の借金は完済できる!シカゴプラン(貨幣改革)のシミュレーション
という山口薫氏の草稿論文のPDFを貼っておく。御覧頂きたい。http://www.muratopia.org/Yamaguchi/doc%28J%29/NewMonetaryTheory.pdf

 更に詳しく知りたい方は、上述の「公共貨幣」(2015年・東洋経済社)、そして新刊「公共貨幣入門」(2021年・集英社新書)を御覧頂きたい。ただ「公共貨幣」は現在、絶版で高額書籍になっている。

 共和党の大統領候補に2度立候補したロン・ポール下院議員が、2009年に「連邦準備銀行を廃止せよ」という著書を出版するとともに、連邦準備制度情報公開法を議会に提出し、成立させたことで、史上初めて連邦準備制度に監査が入ることとなった。これにより銀行の暗部が暴露された。
 2012年には驚くべきことに、国際金融資本の一端を担う組織であるIMFの研究部門の研究者2名による「シカゴプラン再考」が出版され、その中でシカゴプランの有効性が確認されている。

「公共貨幣論」の徹底排除

 このように、シカゴプランや米国貨幣法の考え方を取り入れるべきだとする考え方が2010年代半ばに、世界中に広がりつつある中、国際金融資本を是正しようとする動きは高まったが、それに対しグローバル金融資本家達は慌てた。
 それはそうだろう、お膝元のIMFの研究員が2013年に反旗を翻したのだ。
 その2013年を境にしてこれら改良「シカゴプラン」研究者達は、災難に遭遇する。

 山口薫氏は、2013年の春、同志社大学大学院教授の座を突然追われた。
 また、リチャード・ヴェルナー氏は、2003年にダボス会議の「次世代のリーダーの一人」に選ばれたが、「虚構の終焉」を上梓した直後、ダボス会議から追われた。WEFの汚い裏側を知って自ら関わりを絶ったとも言われる。
 また、ロン・ポールも、グローバル金融資本家から徹底的に叩かれた。
ちなみに現在共和党アメリカ上院議員ランド・ポールは、ロンの息子である。骨のあるアメリカ上院議員の一人だ。2022年、上院保健委員会の公聴会で「新型コロナウイルス」を巡って、ファウチと激しい応酬を繰り広げたことは記憶に新しい。ランドポールは何度もあからさまな脅迫に遭っている。
 
 グローバル金融資本家は、自分たちにとって都合の悪い、思想家・学者・政治家・研究者を徹底的に排除する。
 「新シカゴプラン」が公にされ、俎上にあがることを阻止するということは、この理論はそれだけ  「核心」を突いているということだ。
 只、このプランの実現は厳しい。世界の金融資本家達を敵に回すからだ。しかし、世界のあらゆる事象はまさにここを変えない限り、何も変わらないのだ。

Threshold of The Sword

 世界の先行きは、2014年のウクライナ紛争から端を発した、欧米諸国とロシアの事実上の交戦によって、ドル崩壊や大恐慌の危機、更には、第三次世界大戦の危機も孕んでいる。アメリカは、民主党バイデン政権(実質ネオコンが仕切っている)の愚策で、国家が分裂し掛かっている状況だ。
 岸田政権はその泥船に簡単に乗ってしまった。ロシアと中共と双方を敵に回した。
 端からアメリカは日本を助けるどころか、100%中国とは戦わない。「アメリカの核の傘」などもともと存在しない。かといって日本の「核武装」など全く論外だ。ここでは述べないが、ほかに方法はいくらでもある。もう一度冷静になろう。そして、自分の頭で考えよう。残念ながら多くの日本人は、未だに情弱で、mRNAワクチンを惰性で打ち続け、自己免疫力を進んで喪失している。精神的にも劣化し、物事を大きく捉えて、どのような戦略を立て、具体的にどの様なプランが必要か考えようともしない。本能的な判断能力が著しく劣化してしまっている。
 我々を不幸に陥れる阻害要因の元凶は何だろう。
 そんなことも考えずに生きてきた輩が、一番見苦しくばたばたし、晩年になって売国奴になってしまう。悲しいことだが現実だ。
 戦後80年に限っても、歴史を精査すれば、残念ながらそれはそのよう推移してきた。

 大手出版社が出版を拒否したという森永卓郎氏の「ザイム真理教」の記述にあるように、財務省はもはやカルト教団化し、その教義を守る限り、日本経済は転落し続け国民生活は貧困化し続ける。
 日本沈没のそのギリギリ、Threshold of The Sword(剣(つるぎ)の閾(しきい))=絶体絶命のその時に、この山口薫氏の「公共貨幣論」プランがあることは大きな救いだ。
 「豆腐脳」に陥った財務官僚OB達、グローバル金融資本家達の僕(しもべ)となってしまった日銀の指導者達も、あちら側に尻尾を振らず、自己保身の鎧を解け。日本人の矜持を持って、日本国のために命をかけて職務を遂行してほしい。優秀な頭脳を「日本再興」のために使え。
 それが出来なければ単なる小利口な小心インテリと証明されてしまうぞ。
 山口薫氏の「公共貨幣論」は日本人を救う。私の「鬱」も取り払える。
 このプランは細かな修正はあっても、大枠のはっきりした指針が見える。あとは、実行する胆が坐っているかいないかだ。しかし、現在の自民党や、既存政党、財界トップでは無理だろうな。
 アメリカと違って、中央銀行を55%政府所有する日本の「日銀」は、持続可能な公共貨幣システムへの移行が比較優位な立場にあるのだ。
 たとえ残りの45%の株式がロスチャイルドやロックフェラーの手に渡っていても、55%の結束があればそれは可能なのだ。
 驚くべき事実は、米国の負債総額が90兆ドル(一ドル150ドル換算で、1京3500兆円)で、その殆どは  FRBという民間の中央銀行から借り受けている。返済の目処がないのだ。まもなく巨大債務は崩壊し、商業銀行業は壊滅状態で、大規模な銀行デフォルトが起こる。その予兆は既にある。
 そして銀行が破綻すれば、西側諸国の決済システムに対する制御を失うことになり、そしてそのとき、CBDCが、彼らにとって「明らかな救済策」となる。断っておくが、救済されるのは、決して我々庶民ではない。
 そうなれば、金融グローバリストの完全支配が始まる。そうならない唯一の処方箋は「公共貨幣論」のプランだ。今なら日本はそれが可能なのだ。
 実施には多くの困難が伴うが、実現すれば、日本は、幕末以来、日清・日露戦争という、欧米金融資本家達の代理戦争から、敗戦をまたいで、今こそ真の「独立」を勝ち取ることが出来る。
 大東亜戦争で日本人は、軍人軍属、民間人を併せて430万人が亡くなった。今回の真の「金融独立戦争」は、知略と腹の据わった、リーダー達の決断だけでいい。
 日本人は欧米金融グローバリスト達のキャッシュディスペンサーとなって久しい。
 日本のリーダー達が、日本の為に命を賭して、その知力を結集するときが今なのだ。
 山口薫氏は、「世界に先駆けて公共貨幣システムを構築することの経済効果、及びその歴史的意義は限りなく大きい。日はまた昇る! 日本よ、世界を照らすリーダーになろう! 」と我々に檄を飛ばす。

   2023年10月6日   春吉省吾

追伸

 私、春吉省吾は
初音の裏殿シリーズの第一巻「怪物生成」第二巻「破天荒解」を既に上梓し現在第三巻「愛別離苦」を執筆中です。予定よりも遅れていますが、焦らずに書き進めています。
 この小説は、これまでの幕末期の日本国内の物語とは、趣を異にします。
 この「初音の裏殿」シリーズをお読み頂いている方々は、主人公、六千石旗本嫡男、宇良守金吾が琉球渡航し、通商貿易、経済流通、貨幣の何たるかを掴み、その後、大活躍する物語だと御存知です。
 私がとてつもないスケールで幕末動乱を捉えようとしていることが読者各位にはおわかりだと思います。また、そういう立場で「幕末」を考える必要があります。
 人間の繋がりと反目、市井のさりげない暮らし、それらを綜合し、政治と経済・金融、琉球や清、イギリス、ロシア、アメリカ、フランスなどの列強(加えてイギリス系、ドイツ系の武器商人も含まれる)との関連も絡ませ、具体的な記述をした「幕末もの」はこれまでにありませんでした。

 重層的記述に当初は、とまどうかも知れませんが、大河小説とは本来そう云うものだという、コンセプトで筆を進めております。お楽しみに。

〈世界中が「豆腐脳」 〉AmazonKindle 上梓に思う Vol.122

豆腐豆上梓
never ever give up

リーダーソフトは「Google PlayBooks」がお勧め

 2023年6月27日にAmazonにKindle版(電子書籍)〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉を上梓しました。840円です。前回記載したように弊社のショップからの購入はは、430円です。(「ノーク出版・自社ショップ」からは3回までダウンロード可能です。カード決裁のみです)
 皆、誤解しているかも知れませんが、電子書籍のリーダーは、AmazonKindleだけではありません。  GooglePlayBooksも楽天koboもあります。いずれも無料でダウンロードできます。書籍購入しなくても、「書籍」をダウンロード出来るのです。その無料リーダーソフトで、拙著〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉を読むことが出来ます
 フリーの電子書籍リーダーソフトは、それぞれ一長一短ありますが、私が比較利用した限りでは、GooglePlayBooksが、AmazonKindleよりすっきりして、貼り付けた動画や論文などもKindleよりも反応が早くリンクします。PDFもリンクします。辞書機能も、書籍内の同単語を検索し、そこからGoogleにリンクします。(当然Wikipediaや辞書を検索できます)読み上げ機能も改良の余地がありますが利用できます。

Epub電子書籍の良いところは、PCからダウンロードして、タブレットスマホを連動させておけば、いつでも何処でも読書できます。文字の大きさもフロー出来ますので、老眼鏡なしで読める字の大きさに調節できます。
 「私は絶対紙の本でなければ駄目だ」という方も、一度利用してみると良いでしょう。電車の中でゲームやLINE、芸能ゴシップ動画を閲覧するだけでなく、読書の時間に宛てる事も出来ます。
 
 世界中が「豆腐脳」の中でも記載しましたが、5Gの弊害と不便さを知ってから、4Gに戻しました。 スーパーマーケットで、電子マネーが機能せずに、結局現金で支払ったことがつい2ヶ月前に起こった。現金持参していなかったら、どうなったか。全て買い物カゴの中身を戻さなければならなかった。
要は、5G基地局の電波は遠くまでは届かず、数百メートルから1キロメートルほどしか飛ばない これは現行の4Gと比べても短く、この課題を克服するためにはより多くの5G基地局を設置する必要があります。日本中がアンテナだらけになってしまう。
また、5Gによって、電磁波被爆量が急増するため、生物多様性、人体の健康への懸念があることが問題になっており、世界各国では並行して規制も進んでいます。イタリアの500自治体、アイルランドでは20自治体、イギリスでは10自治体が5G基地局の設置禁止や一時停止を採択しています。スイス環境庁は、5G基地局の設置禁止措置を執りました。日本ではそんな問題一切取り上げませんね。NTT、auは勿論、総務省環境庁厚生労働省は5Gの弊害を知っているはずですよ。

「プライミング効果」に欺されないために

 世界中が「豆腐脳」にも記載しましたが、こんな世の中だから、私は、思考の抽象度を上げて物事を考える事にしています。
 真逆の事例が情報としてあるときに、真逆の情報をそのまま受け止めます。既成概念は全て取っ払って考えます。ただこれが大変難しいのです。
 しかしこれが出来ないと、自分の頭で考えられなくなり、あなたの自由は益々狭まり、遂にはあなたの生活権の全てを奪われる危険があります。
 プライミング効果(priming effect)という、マーケティングの基本的な技法があります。事前に見聞きしたことがその後の判断や行動に影響を与えることです。実際、私たちは自分の中の「無意識」に操られています。無意識だからコントロールのしようがありません。プライミング効果は、ほとんどすべての広告にデフォルトで盛り込まれています。 無意識に買わせるためには、広告制作者はなんだってします。

 中でも、1931年にはじまった米コカ・コーラのクリスマス広告は象徴的です。
https://youtu.be/dCZI9S_Wo9w
 実はそれ以前、サンタクロースに決まったイメージはなかったのですが、太っちょの大きな身体に真っ赤な衣装を纏い、白いあごひげの陽気で楽しいサンタクロースが登場し、アメリカ中が飛びつきました。以来、サンタイメージをFIXさせただけでなく「サンタクロース、コーク、赤色、家族、隣人、恋人、愛情、幸せ」を連想の力で結びつけ、無意識にコークを飲みたくなるように仕向けたのです。
これを何千回、何万回、頭に刷り込まれると、貴方の脳は完全に従属的「豆腐脳」です。
麻薬患者のようになってしまうのです。

刷り込みは、更に巧妙になりました。欺されていませんか?

 COVID-19によるパンデミックは、国連(戦勝国連合)、WHO、米国CDC(疾病予防管理センター)、世界経済フォーラム(通称・ダボス会議)をはじめ、あらゆるマスメディアが、恐怖を煽りました。
 NHKなどは「今日の感染者」と毎日、毎日、都道府県ごとに発表しました。「感染者」というのは間違った言い方です。本当は陽性者と言わなければならず、それもPCR検査での陽性者というべきです。
 しかしPCR検査は、陽性と陰性を決める数値を人為的に変更できるので、役に立たない検査法です。   アメリカのバイデンが大統領に就任して直ぐにこれを実施し陽性者を少なく見せました。
 それらの基礎的な知識もなく、情報に対する耐性も持ち合わせていなければ、人々は簡単に恐怖の「豆腐脳」になってしまいます。
 そこで、世界ほぼ同時にパンデミックを宣言し、人々の行動を制限し、強制的にマスクをさせ、体温チェック、手指消毒、学校閉鎖など更に恐怖を煽り、舞台が整うと、拙速にmRNAvaccineを導入しました。

 これまであらゆる新薬は「薬の候補」の効果や安全性を調べるために「治験」という、臨床試験を行います。どんな場合でも約3~7年を要し安全を担保してきました。命に関わることだからです。しかし、今回のCOVID-19・mRNAvaccineは違いました。アメリ米食品医薬品局(FDA)は2020年12月11日に、このワクチンの緊急使用を拙速に許可しました。人間への接種を認めたのです。但し、未だに緊急使用なのです。治験をクリアしたとは言っていません。つまり、世界中が人間モルモット状態なのです。

 この様な情況下、世界のメディアは「人類史上、最高の英知を結集してmRNAvaccineを開発した」と開発者のカタリン・カリコ博士持ち上げたのです。ノーヘル賞の候補者と騒がれ、「mRNAvaccine」で人類を救ったと、マスコミは手放しで記事にし、皆飛びつきました。
 マスメデイアは、その後の彼女の行ってきたことを、正しく報道する責任があります。
 ちなみに、彼女は2013年より、ドイツ・バイオンテック(BioNTech)の重役を歴任し、上級副社長(Senior Vice President)に就任しています。バイオンテックは、Chinaの復星医薬、ファイザーとともにCOVID-19ワクチンの開発を推進している会社です。
真のメデイアの役割は、事の本質を告知することです。マッチポンプがその役割ではありません


薬害の恐ろしさ

 私は、17年前に耳鼻咽喉科で処方された抗生物質が合わず、アナフラキシー症状になり一命を取り留めたことがありました。浜松町に本社のある会社の打合せの後、帰途に突然呼吸が苦しくなりました。服薬後2時間半のことでした。
 這うようにして終了間際の東芝本社ビルの診療所に飛び込んで、ステロイドの点滴などの処置をしてもらいました。
 「このまま死ぬのか」と思ったことを覚えています。お陰様でまだ生きていますが、呼吸困難のその先の「窒息死」は苦しく「死」のおぞまし形態だと想像します。
 何とか呼吸が出来て落ち着いた後、診療した医師に
「この近くには、我々の診療所の他に、病院が無い。間もなく閉める時間だったが、治療薬があって良かった」と言われました。
 ベッドから起き上がって、トイレに行って鏡を見ると茹で蛸のようなどす黒く腫れ上がった顔がありました。
「ああ俺は、まだ生かされている」と今も、その時の事を思い出します。
 以来、服用している常備薬と病歴、薬害歴は、常に縮小コピーして携帯しています。初診の病院には勿論そのコピーを持参します。
 というわけで、薬やvaccineの薬害や副作用には、人一倍注意を払い、世界中の論文なども調べています。一連のmRNAvaccineに対しても、町医者よりも私の方が、知識を持っているかも知れません。やがて、mRNAvaccineに関する批判論文やデータなどは一時期マスメディアからもネット上からも全て排除されました。多くの研究者や医師が職を失いました。
 今でも、西側の主要メデイアは、報道規制していますし、イーロン・マスクによっ手買収された Twitterがようやくツイート出来る様になりましたが、今でもFacebookYouTubeなどは厳しい検閲を続けています。現在、検閲が一番少ない日本の「ニコニコ動画」(ドワンゴ)が頑張っています。

「あざとい」という言葉では名状できないが……

 私のような経験をした者からすると、このmRNAvaccineおかしいなと「人間として自己防衛反応」が働きますが、多くの方々はそうではありませんでした。
 多くの国が、先を争ってファイザーやモデルナmRNAvaccine購入の秘密契約をして接種が猛烈に始まりました。その後、様々なデータによって、このvaccineは、致命的な問題があって「拙い」と判断した国々は接種を停止しました。国民に訴えられる前に店じまいをしたわけです。しかし、周回遅れで、未だに接種している国が日本です。余ったvaccineを国民を犠牲にして在庫処理している様な案配です。
 そのファィザーの広告を紹介しましょう。あざとい」とは、抜け目がなく、やり方が露骨なこと。 本来の意味としては、あくどい、浅はか、小ずるいなどのネガティブなイメージを連想させる言葉です。
上記のコーラのPR動画のコンセプトと同じです。「vaccine、家族、隣人、恋人、愛情、幸せ」
 どうです。実にあざといでしょう。コーラは個人の嗜好だが(最近、人工甘味料アスパルテーム発癌性があるとWHOが警告)、COVIDvaccineのような、人間社会に甚大な影響を及ぼす修復不能な危険もあるmRNAvaccine関連のCMについては、プライミング効果を巧妙に=あざとく利用されると、取り返しがつかない結果を招きます。
https://www.youtube.com/watch?v=uYl8wUS6jqs
https://www.youtube.com/watch?v=LmRczgLk4oM
https://twitter.com/i/status/1644321598261047296

しかし、これが本当のファイザーです。動画をクリックしてください。
https://twitter.com/Camille_Dyalan/status/1628627535390191616/video/1
https://twitter.com/i/status/1672833936731557894
 下の2つは、オバカの見本のPR広報です。最後の動画は我が故郷の広報ですが、補助金ほしさの無駄なPR。情けない。日本の全ての都道府県、市町村は接種を煽りました。ひどいのは、「打って、打って打ちまくれ」と叫んだ知事もいましたね。
 vaccine担当大臣河野太郎以下、煽りに煽り、ここに来て、だんまりを決め込んだり、逆ギレするような人間が、組織長にいるのです。国民、都民、道府県民、市長村民、あなた方は、嘗められているか、利権の片棒を担いでいるのか、どうなのでしょうか。嘗められたと知ったら、10倍返しでしょう!!
https://www.youtube.com/watch?v=6FUdiJR-Y1o
https://youtu.be/c5NS9-CZd_4 (この宣伝、電通仕切りですね。動画を見れば直ぐ判る)
 日本政府が、これだけ危険を隠して、接種をごり押しするのを「変だな」と、人間としては勿論、動物 の本能として感じなければならないのですが、惰性に流されると、何も考えられない豆腐脳となって、すんなりと受け入れてしまうのです。
 詳細は、拙著〈世界中が「豆腐脳」〉を、お読みください。より詳細に、全体を把握した後、解消法まで記載しました

両極の情報をどう捉えるか

 世界中が刷り込まれている最大の地球的な問題。上手く創作したものです。
 地球温暖化、脱炭素、二酸化炭素削減等々です。何故? そうなのかと、多くの人は、考えられなくなっています。正しい反論の研究結果は封鎖されました。反対意見を吐くと、ろくに判りもしないのにと反発してくる輩もいます。
 実に完璧に「豆腐脳」になりました。疑問を持たず、学ばなかったことで、すすんで罠に落ちたようなものです。
 科学的な不確定な現象が、いつの間にか、政治と儲け口と、権力獲得に変わった最悪のシナリオです。今や世界がこの流れで動いていますが、この先何十年後に「失敗した。このままでは社会が機能しない」と多くの人間が叫んでもその時は完全に修復不能です。今、失敗を現実のものとして認識し反省ないと、変わりません。愚かなことです。
 ドイツの連立政権を組む緑の党は「非炭素化政策を加速、脱炭素へ妄信」していますが、その現状とDoubleStandardをじっくりと調べてみると良いですよ。

 蒸し暑い日やこの先熱帯夜が続くと、自分の環境が全てだと思ってしまうのはやむをえませんが、もう少し地球環境を俯瞰してみる必要があります。温暖化を推進するマスメディアは、「環境利権」のために偏頗な切り取りをしているので、「そうか、そうだよな、こんなに暑い日が続くんだから、地球は温暖化しているな、確かに」とそうなってしまう。
しかし、我々は、世界の具体的な現象を恣意性を外して取り上げてみることが大切です。
●6月18日米ワイオミング州各地で「6月の雪」気温は約1℃
●6月19日、カナダのブリティッシュコロンビア州記録的な気温が記録され、果物生産者たちは、記録的な低温により、今年の収量は最大50%減少する可能性があると警告。
●6月19日、インド北部ウッタルプラデシュ州バリア地区で、45度の熱波で、少なくとも54人が過去数日で死亡した。隣接するビハール州でも45人が死亡した。
●6月21日、オーストラリアのシドニーとキャンベラでは、ここ10年以上で最も寒い 6月の朝を経験した。シドニーでは -1.4℃、キャンベラでは -10℃まで下がった。
●また6月 21日、アメリテキサス州デルリオは 46.1°Cの史上最高気温を記録し、ソノラは 43.9°C、ロックスプリングスは 42.8°C に達した。極度の暑さは、その後の数日間も続き、さらなる記録更新につながった。
●6月22日、スペイン南部で44度の熱波 首都マドリードも猛暑に見舞われる。春以来干ばつ、数ヶ月断水の地区もある。
●6月24日、ブラジルで寒波のために低体温症により3000頭以上の牛が死亡。
●6月27日、オーストラリア北西の分厚い雲帯が州全域に大雨と寒い気温をもたらしたため、オーストラリア奥地の一部は、6月の日中として観測史上最も寒い気温が記録された。
 「寒い」と「暑い」が世界中で起こっている。NHKなどは「暑い」方しか報道しないようです。原因は「地球温暖化」だけではないのです。むしろ「地球環境激烈化」と考たほうが思考が拡がります。豪雨、干ばつ、台風、竜巻さらにその地球そのものの軸の傾きが大きくなっているのです。さらに太陽の活発化で、間もなく重大フレアを引き起こす可能性がると言われています。その太陽系から銀河系へと思考レベルをあげていって、更には「宇宙」そのものについて考える。そのように物事を考えると、落ち着きを取り戻せます。まあ、現在起こっている現象は、人智の及ばないことなのです。それを、やれ、球温暖化、脱炭素と騒ぎ、新たな商売を作り出そうとする、欧米・金融資本の利権屋が存在することを忘れないでください。補助金まみれの偏向した政策や、浅知恵による政治的利権の結果が後世に大きなツケと禍根を残します。日本にも「太陽光パネル義務化」などとさわいでいるオバカがいますが、一端選ばれてしまうと、その後なかなか辞めさせることが出来ないのです。消極的「豆腐脳」のみなさん、あなたの浅はかな1票が、東京を日本を駄目にします。

軽薄な善意は、却って事を悪化させます

 私は今回のロシアで起こったワグネルの反乱を「この反乱でプーチンの政治力は間違いなく衰えるだろう」というの西側の(丸呑みの日本の報道は右ならえ)お題目報道とは違った考え方をしています。
 FACTを集積して判断し、抽象度を上げて考えれば(今回は、そんなに抽象度を上げなくても、少しだけ俯瞰して事象を見て行くと)、NATO=アメリネオコン、ゼレンスキー政権にとって、大きく思惑が外れ、ロシアが絶対有利になるということは明らかです。プーチンが暗殺されない限り、ウクライナ侵攻は、ロシア有利で推移することになりますね。この先、NATO=アメリネオコンとゼレンスキーは、ウクライナ国民を犠牲にしても戦うというのなら、欧米諸国の衰退は一層拍車がかかります。米国の属国である日本もまた然りです。

 だから「豆腐脳」の日本人の頭で、ウクライナ義援金を差し出すのは考え直すべきです。日本のオバカな岸田政権がやっているように、ゼレンスキー政権への援助は「泥棒に追銭」なのです。
 そのお金は、キエフ政権=ゼレンスキーに渡り、多くは着服され、国民には決して渡りません。国連(戦勝国連合)事務局や赤十字は、ロシアを敵対視し、完全に豆腐脳で役に立ちません。あなたが善意で差し出した義援金は、アメリカゼネコンの軍事産業に流れ、その武器は横流しされて、世界中を破壊するテロリスト達の武器になるのです。
 ウクライナ戦争は、アメリカ民主党の存続のための戦争で、日本人の義援金は、却ってウクライナ紛争を長引かせてしまうことになり、無防備のウクライナ国民に対して、加害者にもなりうるのです。

 世界中が「豆腐脳」になってしまい、アメリカが内部から瓦解し始めています。現状を見ていると、バイデン民主党政権の超愚策と、それを裏から操る、デーブスティト(連邦政府・金融機関・産業界の関係者達の秘密のネットワーク組織)によって、このままでは国家として機能しなくなるでしょう。日本も真っ先に崩れます。
 10日ほど前から、フランス全土が「内戦状態」になっています。移民政策の失敗、シュワブの直弟子のマクロンの「グレートリセット」政策の失政、ゼレンスキー政権に加担し、政財が混乱した結果、収拾不能になっています。
https://twitter.com/jack_hikuma/status/1674908136313073664
 このままでは、ドイツ、イタリア。イギリスも早晩、混沌とした状況になると予測します。農業国のオランダは「政府の環境政策」名の下に、「国家が自国の農業を崩壊」させています。
 ほおって置けば、日本もそうなりますし、現に酪農家の困窮を助長する愚策は、もはやまともな政治とは言えません。もどかしく、激しい怒りを覚えます。

 この先解決策を見いだし、策定していくのは容易ではありませんが、〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉にその解決策の一つを記しました。次作は、違った視点から、更に深掘りして、具体的な解決策も提示していきます。ご期待ください。先ずは、〈世界中が「豆腐脳」~狂の世界を壊し、生きる権利を取り戻せ~〉を自社ショップからご購読ください

2023.7.1 春吉省吾